先日、通っているエッセイ教室でのことです。
ある方のエッセイで素敵な話がありました。
内容は、
昭和20年頃、子どもだった筆者は、毎年夏になるとスイカを食べられるのを楽しみにしていました。母親と兄弟姉妹が一緒に、近所の店に買いに行きます。緑色の大きなスイカを「コンコン」とたたいて、おいしそうなのを見極めます。
そのスイカを誰もが持ちたがり、大事に抱えて家までワクワクしながら帰るのだそうです。
よく冷やしたスイカを切って、縁側でみんなで食べる幸せ。昭和の時代、田舎ののどかな風景です。
誰かが言いました。
「それが家族なんだね」って。
「みんなで分け合って食べる幸せがあったよね」って。
おいしいものって言ったら、今のようなスイーツなどなかった時代。スイカによって、そこに和がありました。
他の誰かが言いました。
「スイカはいつも当たりばかりではなくて、はずれもあった。他の野菜や果物も、形が悪かったり味が悪かったり。だめならがっかり。仕方ないさって。良いことも悪いことも、すべて受け止めて前向きに生きていく術を自然と学んだように思う」
私の小さい頃もスイカを家族でワイワイ言いながら食べたけれど、そういえば、自分の子どもたちと、そんなふうにスイカを食べたことってあったのかなと反省。今はスイカをそんなに好きではないし。
野菜や果物は、当たり外れがあるとか、そんなやりとりを子どもたちとはしなかったな。当たり前のように豊富にある食材を、ありがたく思って食べていたか・・・。
スイカの話題で、子どものころの話や、今の時代の足りないところってなど、いろんな広がりがあった勉強会でした。
ちょっと季節はずれでした。
猛暑からいきなり秋を通り越しそうな勢いの気温の変化。
皆様、体調には気をつけましょう。
(M.H)