前回、オピオイド コンビネーション セラピーの話を書きましたが、
オピオイドの投与は、基本、単剤です。
一剤を選択し、必要十分量をまずは、投与し、除痛程度を評価することが大切です。
複数の症状があるときの
あくまでも、応用編でしたので、例外的な方法としてお読みくださいませ。
昨日は、一年生の医学序論の講義だったのですが
寝かせない講義を目指して、エネルギーを使ったものですから、
おわったらグッタリでした。
緩和ケアの定義を日本語と英語で読んで、
その中の、包括的な苦痛を、身体、精神、社会、スピリチャルの4つに分けて
けして、身体だけの痛みではないことを感じてもらい、
「医師が心をひらくとき」の一つのコラムを読みました。
なるほどなあ・・と感じたのが・・・
身近な痛み、苦痛を取り上げて、
4つのどれに当てはまるか入れてみようという演習をやってみたとき、
骨折とか怪我をしてスポーツができなくなったときという意見がでたかと思うと
受験、先が見えないつらさといったつい最近まで、苦しかったんだなあと
想いを馳せることができるようなものもありました。
今の若者だなあと思ったのが、
痛みや苦痛の例として、いじめ、派遣切り、犯罪を犯した時(?!)・・
という意見が挙がったとき。
これらは、苦痛や苦悩といった症候ではなく
出来事、エピソードなんですよね。
他者の心の中に入って行くという心理的アプローチが薄いことの表れでした。
若いなあと・・
といいつつ、長男と同じ年齢、年代の子供たちでもあり、
とても、親しみを感じました。
ディスカッションも、皆しっかりと意見が言えて、
ちょっと、大人びた反応をしめしながらも、
本当に素直でよいティーンエイジャーだなあと感心しました。
終わった後で、何人も寄ってきてくれて、
緩和医療に興味があると話してくれたり、
嬉しいひとときでした。
EBMを超え、
患者さんのNBMに想いを馳せることができる医者になってほしいなあと思います。
レポートが楽しみです。
お手元に、緩和医療学会の抄録集が届いている頃でしょうか。
それと一緒に、緩和医療学会のニュースレターも届いているでしょうか。
今回のニュースレター、巻頭言を担当させて頂きました。
表紙のエッセイです。
お手元にありましたら、どうぞ、お目通しください。
最近の自戒です・・・
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ナースとして緩和ケアにたずさわっていたいと思うのですが時々自分の無知さ無力さに嫌になってしまいます。少しずつマイペースに頑張ります。
またお邪魔します。
お立ち寄りくださり、本当にありがとうございます。
わかっている方ほど、必要なことが見えてくるので、まだまだだ・・という気持ちになることが多いようです。
ちーさんは、きっと、大丈夫ですよ。
一緒にゆっくりと緩和ケア仲間としてやっていきましょう。
基本は単剤ということを忘れて(もしくは知らず)、へーッと思ってジャンプする人がいるのでは、と思っていたからです。先生も、もちろん分かっていらしたんですよね~。
さじ加減って経験をつめばつむほどできるものだと、ベテランと成り立ての二人のホスピス緩和医師と働いて実感している今日この頃です。
ベテランと比べて焦ったりせず、コツコツ患者さんとの経験を通して、身につけていくこれに限ります。そのためにも他の職種がホヤホヤの医師と一緒に歩むような(支える)チームが大切ですよね。
頑張ります!自分なりに(^-^)
ベテランと新人医師の話、本当にそうです。匙加減の積み上げは、外科である術式での経験数が何例なのかといったことに近いものがありますから、ベテランの前立ちに、支えるチームが必要なんです。でも、術者を経験しなければ育たないので、できない~と叫んでいても前には進まないのですよね。
ちーさん
お母さんからの贈り物ですね。
絶対、応援してくださっていますよ!!!