ブログを書き始めて、4300日と1日。
随分長く書いてきたものだなあと思います。
時勢も変わり、患者さんのことや
特定の薬のことを書くことは、
以前よりまして、さらに、
難しくなってきたように思います。
それでも、緩和ケアを必要な方に届けることができ、
社会の中で活用してもらえるように、
可能な範囲で続けて行こうと思います。
どうぞ、今年も、よろしくお願いいたします。
最近、情報発信したものから
呼吸困難について・・・
呼吸が苦しいと患者さんに言われたら、
指に酸素測るために
パルスオキシメーターつけて、
酸素見て、もし、正常でも
とりあえず酸素吸入始める・・・
これは間違いだと言うことは、
かなり浸透してきているように
思います。
(有賀悦子;臨牀消化器内科 31; 818-824, 2016 )
低酸素、高二酸化炭素血症→化学受容器刺激→延髄
という経路は酸素不足などで刺激されます。
一方で、肺胞が伸びないなど伸展しないことによるもの
→(鈍痛を伝える神経のC線維を介して)機械受容器刺激
→延髄
という経路も存在し、胸水、
胸郭腫瘍浸潤(左右何れかの肺が腫瘍に鎧状に覆われてしまうような病態)、
腹水による横隔膜拳上、便秘による横隔膜拳上、
横隔膜神経障害による横隔膜運動障害などが
原因になります。
こんな時は、酸素を使うことでは改善せず、
腹腔内圧を下げることができればその処置、
ステロイドや呼吸リハビリ(腹式呼吸)、
オピオイド投与(C線維刺激を緩和)などを
検討します。
さらに、この化学受容器刺激、機械受容器刺激に加え、
高次より不安などの情動的な因子が呼吸困難を修飾(増強)します。
呼吸の辛さの緩和は、この3つの要素のアセスメントが重要で、
その上で、対応するためのプランを立てて行きます。
ご家族の立場では、室温をやや低めにする、
加湿、扇いで緩やかな風を送る、
固まっている胸郭をさする(マッサージする)など
できることもあります。
患者さんが心地よいと感じられるようでしたら、
辛い方の胸に湿布をはってみたり、
スーっとするメントールのようなにおいや
ミントやレモンバームなどのハーブを
利用してみたりすることもあります。
呼吸の辛さの緩和は本当に難しいです・・・
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私のこと、覚えていますか?
この度、ようやく薬剤師国家試験に合格しまして、
今まさに就活をしています。
ブログをいろいろやりかえていたので、すみません。
そして、今後は、薬剤師として、よろしくお願いします。
私も薬剤師として、精一杯していきたいと思います。
薬剤師国家試験合格、おめでとうございます!!
これからのご活躍、ご祈念しています!
aruga