緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

医療現場でいう「遠い親戚」

2015年04月19日 | つれづれ

医療者の間で、End-of-life 
(EOLとも略しますが、終末期の最近の呼称)
において、「遠い親戚」という言葉を使うことがあります。

日常的には、本人の意思決定プロセスには
あまり、関与していない親族が、
最後の最後(最期)になって、
その意思決定を覆したり、揺らがせたりするような
ことがあります。
そのような患者さんご本人とは
会話ができていなかったり、
医療の経過をあまりご存じない方をさします。





先々週、父が永眠し、帰郷するなどしておりました。

そうした中で、改めて感じたこと。

家族、親族の中において、
最期に関わるような親族では、
自ら遠い親戚と感じているような者はいないということ・・

どのような立場の人であっても、
本人とは、ある意味近い立場であると思っていること・・

ある人は、血縁者として近い立場と感じ、
ある人は、若い時に時間を共にしたことで近いと感じ、
ある人は、誰よりも、ある場面をよく知っているから近いと感じ・・

様々な「近い」をそれぞれが心に思い、
最期の場に足を運んでいるものなのだなあと思いました。






病院でがん患者さんの最期が近くなった時などに、
あまり、医療経過を知らないご親族が、
もっと違う医療があるのではないかと言われ、
説明を始めから行わなければいけないようなこともあるのですが、

今までは、
医療経過の説明を受けていないから・・
患者さんと込み入った話はなさっていない立場の方だから・・
などと思っていたことが、

皆、それぞれ、本人とは近い存在であることを前提に
関わっているのだと知り、
ああ・・あの時の「遠い親戚」と医療者が思っていた方も、
ご自身の中では、誰よりも本人を知る人として、
駆け参じていたのだなあと気づきました。





最期に関わる親族には
誰一人、遠い親戚はいないのだと

当たり前ことに気付かされました・・


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