緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

serendipity (1)

2008年09月21日 | 医療

ある方から、かなり前になりますが
“serendipity”という言葉を教えて頂きました。

予想していていないようなことが
偶然にも、幸運をもたらし
それは、運というより、能力によるもの。

う~ん・・・・・・・・・・・・・・・・・

ピンと来ませんでした。



先日、来月の日本緩和医療薬学会の

シンポジウムの準備をしていた時のこと。



がん治療において、
緩和医療薬がどのような作用を及ぼすのか
というのが私のテーマ。

ご存じ、UpToDate で
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を中心として、
最近の動向をレビューしていました。



The initial human evidence of a potential role of aspirin
as a chemopreventive agent was somewhat serendipitous.

(化学的な発がんの予防物質として、アスピリンがどの程度潜在的に機能するかというヒトに対して初めて科学的な根拠を示したのは、ある偶然からであった。)

はっと、しました。


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4 コメント

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Serendipity (えび)
2008-09-21 20:22:18
茂木健一郎氏の本にも登場する言葉ですね、
彼↑の本で知りました

行動、気づき、受容が偶然を必然にする
セレンディピティを高めるために必要だ、
とも書かれています

先生のブログでは 沢山の
キーワードが登場しますね

心理学の世界では“3回同じことが繰り返される
場合には何かある”という視点をもつようですが、
キーワードなども続いて目にする場合には
やっぱり何かのメッセージでしょうか
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えびさん (aruga)
2008-09-21 20:34:32
茂木さんも使われていたのですね。
社会がそちらに向いているということなのかもしれません。ただ、セレンディピティは過去の医学にも認められました。何回かに分けてアップしたいと思います。
こうして、リフレクトしてくださったこと、嬉しくて、ありがとうございます。
返信する
そういう事なのですね☆ (hiro)
2008-09-21 22:34:48
「セレンディピティ」勝間和代さんの本で初めてみました。その時は漠然とした言葉だったのですが、先生の冒頭の言葉と合わせてみるとピンと来た気がします。勝間さんは「すべてをゼロイチで考えない」と教えておられます。物事を要る要らないとか良い悪いとか好き嫌いなどと決めつけずに見たり、受け入れて考えたりしていると偶然の発見につながるのでしょうかね?
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なるほど・・・ (aruga)
2008-09-22 22:40:45
ある事象を先入観をもってみたり、自分の限られた価値観の中でのみ見定めていると、新しい発見にはつながる可能性は低くなってしまいますね。さらに、宝物が目の前にあるとき、それが宝物だと気づけなければ通り過ぎてしまいます。確かに、一連のこういった流れは、能力ですね。
勝間さんの言葉を引用してくださったおかげで、さらに、納得できました。ありがとうございました。
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