serendipity (2)

serendipitous・・・

アスピリンのような鎮痛薬のNSAIDｓが
大腸癌の発がんを予防するということは、
今では、腫瘍免疫を通ってきたものにとっては
驚くようなことではありません。

長期間NSAIDｓを内服していたリウマチ患者さんに、
大腸癌が少ない傾向が報告され、
それから、大規模試験の結果が、
世の中に発表されたのは
1988年のことでした。

リウマチの患者さんをじっと見つめ続けた方の
偶然の
幸運な
でも、その観察眼は
能力であったといえましょう。

serendipitous・・・



そういえば、ペニシリンの発見もそうでした。

培養シャーレに、偶然、生えていた青カビと
その近傍の菌の繁殖が抑制されていたことから
ペニシリンが発見されたわけで、
偶然の、幸運なことではあったけれど、
新しいものを発見する眼をもっていたことで
抗生剤が世にでたのです。

私なら、「わっ、きったない・・」といって
シャーレを即廃棄していたでしょう。

これも、serendipitousな出来事だったわけです。