グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

官僚機構の一大ピンチに思う

2021年04月17日 | 政治

今朝の新聞が官僚志願者の減少傾向を報じていた。

人事院によると21年度の国家公務員の総合職採用試験申込者数は前年度14.5%減の14,310人で総合職試験を導入した12年度以降最大の減少幅だという。

行政機構の骨格ともなるべき国家公務員総合職の志願者が急落している今日の状況は本当に残念である。

人事院は志願者減の要因に「霞が関の勤務環境」をあげていたがもしもその主因が超過勤務・深夜勤務であってそれが例の国会答弁のため、ということであればこれは通告期限の見直しなど早急に手を打つべきだ。

ただ志願者減少の理由は他にもあるのではないか。

例えば内閣人事局による人事権行使のあり方に行き過ぎはないのだろうか。

待遇面で民間企業との格差はないのだろうか、場合によっては民間の平均より何らかのインセンティブがあってもいいのかもしれない。

また民間部門との人事交流を当たり前に活発に行うのも一つの手だろう。

たとえ天下りの道は制限されても民間部門で存分に腕が振るえる道が開けていれば不満はないはずである。

いずれにせよ、かっては極めて優秀とされた官僚機構が一日も早く戻ってくることを切望するものだ。

 

 

 


東京五輪の観客数上限判断の先送りに思う

2021年04月15日 | 政治

東京五輪の開催まで100日を切ったこの時期にかねてより4月中とされていた観客数の上限判断が来月に先送りされたとの報道があった。

先月末に外国からの観客はギブアップ、今月末には国内観客の上限を判断する手筈になっていたのだがそれがこの度先送りされたのだ。

たしかに近畿圏のみならず首都圏でも緊急事態の宣言が取り沙汰されている今たとえ50%受入れ案であってもゴーサインは出しにくい。

かといって無観客開催というのも判断し辛いねぇ・・・。

ということで一番無難な(安易とも言える)「判断先送り」に落ち着いたようだが来月になったら情勢は好転するのだろうか?

橋本組織委会長は先日「観客50%なら万全」と述べていたがこれはどう受け止めたらいいのだろうか。

有観客にせよ、無観客にせよ判断が遅れれば遅れるほど現場は困惑することになる。

感染症専門家たちからもいろんな声が聞こえてくる。

先送りしていいことは何もない、と心得るべきだ。


日本人の秘やかなグッドマナーに思う

2021年04月14日 | 社会

今、日本人のちょっとしたグッドマナーが話題になっている。

それはマスターズで優勝した松山選手の専属キャディによるゲーム終了後のさりげない所作だった。

松山選手が勝利を決めた後、専属キャディ(松山選手の大学時代のゴルフ部後輩と言われている)がピンを戻した際フェアウェイ方向にむかって軽く頭を下げていたシーンである。

決してわざとらしくもなくごく自然なこの光景がテレビの視聴者に謙虚で爽やかな印象を与えたようである。 

私が通っているスポーツクラブでは多くのスタジオレッスンが開催されているが専属インストラクターがレッスン終了後スタジオの清掃を行い退出時に誰もいないスタジオに向かって一礼している光景をよく見かける。

スタジオに向かって感謝の意を表しているこのシーンも見ていてなかなかいいものである。

外国ではあまり見かけない日本人のこの美習慣なのだがこれを機会にもっと広がっていけば世の中はもっと居心地のいいものになっていくだろう。


政府の原発汚染処理水の海洋投棄方針決定に思う

2021年04月13日 | 政治

政府は福島原発事故発生以来増え続けている汚染処理水の海洋投棄方針を決定した。

汚染処理水は現在でも毎日150トンほど発生しており原発の周辺はもう汚染水を蓄えているタンクでいっぱいである。

海洋投棄を始めるにしても今から2年後になるということだからまだこれからも相当数のタンク増設が必要になるようだ。

しかしここまで来るのにも何と10年の歳月を経なければなかったとはねぇ・・・。

ふと思い出すのは数年前の東京オリ・パラ誘致活動の中で当時の首相が外国メディアから原発事故処理に関する質問を受けたとき「(汚染水問題は)アンダー・コントロールである」と言明していたことだ。

この時の「アンダーコントロール」というにはどんな意味だったのかあらためて聞いてみたい気がするがもうそんな機会はなくなってしまったのか。

後継内閣や東電がこれからの海洋投棄に関する具体的な詳細の詰めや風評被害対策を背負っていくことになるのだがつくづく事の重大さを痛感させられる。

我々は一体どれだけの代償を支払ったらいのだろうかと思わざるを得ない。

 


ワクチン供給の難しさに思う

2021年04月11日 | 政治

今日河野ワクチン供給担当相(便宜上こんな呼称を使わせてもらっている)が各自治体からの現在のワクチン要請量が国の見込みをオーバーしていることを明らかにしていた。

世界レベルでのワクチンの取り合いでその需給はタイトになっており国内の状況も例外ではない。

政府は以前から4月上旬より高齢者接種開始を公言していたためメンツにかけても約束を守らねばならないと考えているようだ、たとえ5万人だけでも・・・。

私の住む近くの病院ではまだ医療従事者すら順番が回ってこないというが当初の「医療関係者→高齢者、基礎疾患保有者→その他一般」という接種順に関わる基本的な枠組みはどこかに行ってしまった。

自治体間の取り合い問題も顕在化しつつある。

一部の自治体は対象者人口比で配ることを要求しているが最近では感染者・重症者の増加状況を考慮した傾斜配分という案も台頭してきている。

さらにはワクチンの認可や薬効問題もある。

こんなことを考えているとワクチンに過大な期待をするより何よりも自分の身を守ることが一番だという気がしてくる。

世間の噂や雑音に翻弄されることなく、ね。

 


東京ほか3都府県への「まん延防止等重点措置」適用に思う

2021年04月09日 | 政治

政府は東京、京都、沖縄の3府県に対し来週12日からの「まん延防止等重点措置」の適用を決めた。

首相は本措置の例として飲食店等への8時までの時短要請や見回りの強化、過料の設定などを挙げていたが本当にどの程度効果があるのか、国民の多くは懐疑的のようだ。

残念ながらコロナウィルスの感染は2週間後に判明するというから種々の対策を講じても結果が出るのにタイムラグが生じる。

全く始末が悪いねえ。

それに以前もこのブログで触れたが国民全体が緩み切っている、政治家も官僚も、そして一般国民も・・・。

いっそのこともう東京五輪の取りやめをキチンと宣言しコロナ対策に全勢力を注ぐ旨の意思決定をしたらどうだろう。

あるいは「いつまでに、ここまで抑え込めなかったら内閣は総退陣する」というようなデッドラインを明確にしたらどうだろう。

そうでもしない限り、今の「弛緩」は除去できないところまできているのだ。

政府の面々だって未だにダラダラやってるとしか思えないのだからねぇ。

 

 


長崎・元郵便局長の10億円詐取事件に思う

2021年04月06日 | 社会

長崎で元郵便局長による10億円詐取事件が露見した。

従業員10人程度というから恐らく特定郵便局だと思うが、その元郵便局長が知人など約50人から合計10億円ほどを不正に集め遊興費に充てていたという。

驚いたのはなんと20年以上もこの犯罪行為に手を染め今年1月まで事件が全く発覚しなかったことだ。

顧客からの入金時に既に使われなくなっていた証書類をそれらしく手渡していたというのだがよくバレなかったものだねぇ。

それに解約の申し出があった時にはどう処理していたのかねぇ? 自身が不在の郵便局に持ち込まれてはマズいことになるしねぇ。

この元郵便局長は余程巧妙にカムフラージュしていたんだろうけどそれを20年以上も、しかも郵便局長職を辞めてからも続けていたというからスゴい根性である。

ただこれは悪事だから誉めるわけにはいかない。(笑)

さらに言えば、郵便局サイドのチェックシステム機能不全も問題だし、騙され続けた被害者もワキの甘さを反省した方がいいと思う。

それにしてもこんな横領犯罪が後を絶たないねぇ、いつの世も・・・。

 

 


コロナ感染者の増勢に思う

2021年04月04日 | 政治

コロナ感染者の増勢傾向がどうにも止まらない。

何と大阪のの新規感染者数は過去最高の666人、東京だって連日400人台で先週、先々週あたりから増加傾向にある。

心配なのは政府や自治体の対応である。

緊急事態宣言の発令や解除、まん延防止重点措置法の発効などが何処か場当たり的でチグハグ感が否めない。

五輪開催という悲願を控えながらこんなことで本当に「その日」を迎えられるのだろうか。

海外からの観衆についてはひとまずご遠慮いただくことになったが今度は国内の観衆受入れ可否を判断しなくてはならないのである。

今日は今日で今度はコロナ・ワクチン接種で不足が予想される接種実施者の拡大方策の検討である。

現在は医師、看護師・准看護師に限られている注射行為だがこれを歯科医や薬剤師、救急救命士まで拡大することが検討されるということだ。

それはそうとしてワクチン確保やその効果に死角はないのだろうか。

コロナウィルスは日夜変異を繰り返している。

やはり国産ワクチンの開発で量的にも質的にも対応しなければ手に追えないのではないか、との思いが脳裏を過るのである。

 

 

 


坂井官房副長官の官邸内会食に思う

2021年04月02日 | 政治

首相の側近中の側近である坂井内閣官房副長官の官邸内で開催した派閥会合・会食が波紋を広げている。

ポイントは2つある。

1つはコロナ禍対策として求められている多人数での会食自粛への違反行為ではないか、ということだ。

副長官は3,4人づつの分かれて弁当を摂ったがあの時間しか集まれる時間はなかったので、と釈明していた。

いずれにせよ食事中は会話はご法度なんだから昼食は各自済ませてその後集まり意見交換すれば済むことだった。

もう一つのポイントは官邸という公的な空間で「ガネーシャの会」という言わば派閥という私的の会合を行っていたことだ。

坂井副長官は菅首相支持グループである当会の代表者格であるから権勢を誇示したい気持ちは分からないでもないが明らかに規を越えている。

そしてさらに気になったのは副長官が記者会見の席で「何が悪いのですか?」と疑問を呈していたことだ。

官房長官は副長官に対し厳重注意を行ったと言明していたが本人にはどの程度伝わったのだろうか。

菅首相も本当に身内には甘い。

政府全体に依然として緩みが見られるようだがこんなにベタ甘なのだからさもありなん、である。

 

 


コロナ禍の中での新年度入りに思う

2021年04月01日 | 社会

今日4月1日は新年度入りという意味で特別な1日なのだがコロナ感染が拡大している中で昔日のような感覚はない。

恐らく戦時中も同様の感じではなかったかと思っている。

それにしても昨日の新規感染者2800人には衝撃を受けた。

そして国と関係自治体が「まん延防止重点措置」適用とかでやり取りしているようだが期間は4月5日からとか、・・・どうしてもっと急がないのか不思議でならない。

事業者への通告や徹底に時間がかかることは理解できるが罰則等は運用でカバーできるのではないか。

ウイルスはカレンダーも時計も持っていない。

法的措置の遅れはそのまま感染拡大につながるものと危惧している。

先日も当欄で「一億総緩み社会」を指摘したところだが昨日も千葉県関係者の集団会食が明らかになってメディアを賑わせていた。

年度変わりだからと言って浮かれていたり気を許している場合でないのである。