演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/03/26 芸協若手特選会「日本橋亭遊之介の会」

2007-03-26 | 芸協定席見ブんログ
春雨や雷太…『牛ほめ』

昔昔亭A太郎…『権兵衛狸』

春風亭柳太郎…『長屋の花見』

三遊亭遊之介…『蝦蟇の油』

神田陽子…『西行歌行脚より鼓ヶ滝』

《お仲入り》

山遊亭金太郎…『不動坊』

林家今丸…「舞妓~※熱海の芸者~※田村正和“眠狂四郎”~※九尾の狐~※猫に小判~※大関・魁皇~似顔・男女各1名」

三遊亭遊之介…『宿屋の富』


若葉会から夜の部まで時間があったので「一人宮戸川」をしようと思い、“小網町”まで行ったものの“霊岸島”が判らずに断念
講談を聴いている間、ずっと鳴いていた“腹の虫”を治めるため立ち食い蕎麦を食う。
遊之介師匠が2席やる「日本橋亭遊之介の会」開始。

開口一番は雷太さん。めくりが“開口一番”のままで、必死に名前をアピール。
「春雨や雷太です。覚えられなければ雷太でもいいです。春雨でもいいです。前座のアンちゃんでもいいです」 この姿勢や良し
雷太さんの落語を聴くのは4回目ですが、いずれも違うネタ。余裕も出てきたし、噺も上手くなってきました。牛のほめ方まで教わったのだから、最後までやって欲しかったのですが台所まで。まっ、仕方ないか。

A太郎さんは初めてですが、桃太郎師匠のお弟子さんらしい高座内容でした。

柳太郎さん。相変わらず爆笑のマクラで沸かせます。面白い
今回は新作ではなく季節感あふれる「長屋の花見」。
おそらく小柳枝師匠から教わったのでしょう。21日に聴いた小柳枝師匠と同じく怖い“脅迫大家”でした。

遊之介師匠の1席目は見世物小屋の口上から「蝦蟇の油」
この噺を聴くのは2回目ですが、本当に素面の口上は見事で拍手が起こりました。

プログラムではゲスト扱いだった陽子先生。
登場するなり高座上が華やかになりました。
タンポポの漢字を教えていましたが、私に聞いてくれれば答えたのに・・・。

食いつきは金太郎師匠。先月の花伝舎寄席以来です。
座布団に座る時に、最前列で弁当を食べる客を見てニコニコ。
「気にしないで、遠慮しないで食べて下さい」
まさしく“食いつき”を地で行く光景でした。
「不動坊」という寄席では珍しいネタでしたが、幽霊役の噺家の名前が
「山遊亭金太郎の弟子で『山遊亭玉金太』」
お茶飲んでなくて良かった
風呂屋の場面、屋根の上の場面、満遍なく笑わせていただきました。

今丸師匠、昨日はありがとうございました
ご案内のように今日の注文は難題ばかり。自然と今丸師匠も無口になりかけます。
それにしても「九尾の狐」なんて浅学の私は知らなかった
そんな注文でもサッと切るあたりがプロですね!

トリは2席目の遊之介師匠。着物も着替えてます。
おなじみのネタですが、客の大法螺を素直に信じる宿屋の主人。
主人が去った後、法螺を反省する男。
この二人の対比が実に可笑しい。
ただ最後は主人の言葉でサゲて欲しかったです。

それでも一部の桟敷を除けばほぼ満席の場内を沸かせ、実力の一端を見せていただきました