演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/03/10 深夜寄席(芸協)

2007-03-10 | 深夜寄席見ブんログ
春風亭鹿の子…『片棒』

柳家小蝠…『時そば』

昔昔亭笑海…『猫と金魚』

桂快治…『浜野矩随』


開場前は笑海さんが大きな声で呼び込み。
今回は木戸で券を買ってから並ぶというシステムで、その甲斐あってか
定席の打ち出し後から券を買う人が多く見られました。
笑海さんは終演時間を聞く客に対し、
『今日は11時を過ぎますね』

鹿の子さんはネタ振りとして、柳昇師匠のお葬式で故人の生前のテープが流れ、
お焼香している参列者の肩が小刻みに震えていたという話で笑いを取ります。
「片棒」は時間の関係で次男で終わる場合があるのですが、鹿の子さんは最後の下げまで聴かせてくれました。
ただ、柳昇師匠的なくすぐりはいかがなものでしょう?

小蝠さんのマクラは蕎麦の話。
「そば清」かなと思いましたが、屋台や二八の話が出て「時そば」へ。
“おいおい、先週里光さんが「時うどん」をやったのに・・・”
と心の中で思いつつも、よくよく考えれば上方と江戸の両方を2週続けて
聴くのもラッキーかな?
その期待に違わぬ内容で笑わせていただきました。

笑海さんの高座では、客席で唯一笑いっぱなしの客がいました。
笑海さんの喋り方がツボに来たようですが、噺を聴いているうちに
いつしかこちらも大笑い!
「のらくろの田河水泡作」といわれる名作で、客席は大ウケでした。

笑海さんが終わった時点で10時25分

トリは5月に「桂文月」として真打昇進が決まっている快治さん。
黒の着物に黒の紋付。登場するなりマクラもなしに噺に入ります。
笑海さんで温まった後だけに、『浜野矩随』はどうかな?と思いましたが
全くの杞憂でした。
静まり返る客席に快治さんの声だけが響きます。
まるでクラシック音楽のコンサートのような趣。
「かっぱだぬき」のあたりで笑いが起こりますが、後は定吉の庭掃除まで
“シーン”としています。
最後まで息をもつかせぬ展開で、終演は11時03分。
約40分の大作を演じ終えた快治さんに万雷の拍手が起こりました。

それにしても快治さん。
最初から最後まで、真打に関する話が一切ありませんでした。
入場時に頂いたチラシには真打披露興行のお知らせもありましたが、
そのチラシには「桂文月」だけで、‘桂快治改め’の文字がありません。
今日のお客さんのほとんどは、この快治さんが『桂文月』になるという
ことを知らずに家路に着いたのではないでしょうか?
そう考えると、ちょっともったいないなぁという気もしますが・・・。

それはともかく、今夜は本当に満足感一杯で末広亭を後にしました





コメント
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