9月11日(木)ツアー5日目。
2014年9月ツアーの旅程を組み立てる上で最も考えた1日です。
アルベロベッロからシチリア島チェファル(3連泊するリゾート地)までは580Km、ノンストップ(乗用車)で7時間という距離。
当初は鉄道で、電車の中で酒盛りをしながら行こうという考えでしたが、日本のように便利じゃないですものね、イタリアの鉄道。
主要都市間ならまだしも、アルベロベッロからですよ、、、、。
電車案は机上の空論としてボツとなりました。
だったらいつものように専用バスしかないってことになるんですが、まさか飲まず食わずで
休憩も無しでシチリアまで行きますか
。
(のんびり、ゆったりがモットーのツアーです
。)
じゃあ、どうしましょう。
遊びながら、楽しみながら、”移動日”ってイメージを払拭させて、知らないうちに”シチリアについちゃった!”って感じに組み立てないといけません。
輸入するかどうか候補に挙がっていて、まだ発注に踏み切れていないワイナリーが途中のカラブリア州にある
。
素晴らしい思い付き!
じゃあココのワイナリーを旅程に組み入れちゃえば良いじゃん!
ワイナリー見学もしたいし試飲もしたい。
昼食はその前後に何処かのレストランでとるとして、、、、、夕食は、、、、あれっ?シチリアのホテル到着は夜中の25:30??、、、こりゃ無理。
じゃあ、何とかワイナリーで見学&試飲&ランチってことにならないか
。
いやぁ~かなり強引でした、事前交渉。
既に輸入をしている、取引関係にあるワイナリーならまだしも発注すらしていなくって「食事の用意もできちゃうかにゃ~
」なんて。
思い返せば、よく承諾してあれだけの準備をしてくれましたよワイナリーの皆さん。
結果的には、、、。
ここの昼食がとっても思い出深いものとなります。
アルベロベッロをたって3時間半くらでしたかね、お目当てのファルヴォ農園に着いたのは。
まずは初めましてとご挨拶してセラーを見学。
建物も醸造システムも新しいんですよ、とても1727年モノとは思えない
。
セラーは別の棟でしたが、ここも新しい。
このあたりは後日、実際に輸入することになってFamily Wine(サイト)でファルヴォ農園を紹介した文面をそのまま下記します。
***
イタリア半島、ブーツの形の”甲の部分”、カラブリア州。ティレニア海側のポッリーノ国立公園の中にファルヴォ農園があります。農園自体は1727年からの歴史がありますが家畜や野菜造りが主で、自社ブランド名を付けてワインを送り出したのはまだまだ最近の2010年からですが、代々家庭用に造り続けられてきた秘伝の”煮つめたワイン”など個性的な逸品をリリースしています。
とまぁ~こんな感じです。
イメージの中の農園はファルヴォさんからサンプルのワインと一緒に空輸された時に入っていた資料のこの写真。
次に畑に。
もう完熟~って感じです。
この葡萄を見て分かってきました、ココの名物の極甘口白のこと。
MILIROSU(ミリロス)。
イタリア半島の爪先、カラブリアのワインです。
以下は今年2月16日付のブログより。
一昨年、南イタリアで知り合い、メールで交流を深めながら、約1年半の月日を経て発注となりました。
Masseria Falvo(マッセリーア ファルヴォ)、ファルヴォ農園。
1727年からカラブリアのサラチェーナ(SARACENA)にある家族経営の小さな農園です。
ブログ上では、2014年4月25日に登場させましたが、良い白と赤、そしてたまらなく甘いパッシートをお披露目することになります。
はいっ、お船に乗って日本にやってきます。
まずは、非常に珍しい製法のパッシート(葡萄を陰干して造るイタリアの甘口ワイン。)をご紹介します。
MILIROSU(ミリロス)
イタリア語の辞典をひいても出てきません。方言です。
小ぶりの物凄く甘く香りの高いオレンジ(今は生育していないとのことです。)の名前が付けられています。
製法を簡単にご説明します。
1:ブドウは3種類使います。
(モスカテッロ ディ サラチェーナ種・グアルナッチャ ビアンカ種・マルヴァージア ビンアカ種)
2:9月初旬、熟したモスカテッロを収穫して陰干します。<水分を飛ばして糖度を高めます。>
これは9月の下旬まで。理由は9月の下旬には後の2種類の葡萄が熟してくるから。
3:9月下旬、グアルナッチャとマルヴァージアを収穫して、潰してジュース状態にしてから寸胴(大きな鍋)に入れて煮込んでいきます。
この葡萄を煮込むという工程、聞いたことがありませんでした
。
(この製法、古くは1500年代にローマ法王に献上したという記録が残っているそうで、そのずっとずっと前からこの地方では行われていたとのことです。)
4:煮込むのは100リットルを煮込むとして70リットルになるぐらいまで。時間は3~4時間。
5:1で陰干したモスカデッロを潰してジュース状態(MOSTO)にして、これと4の状態になるまで煮込んだグアルナッチャとマルヴァージアのジュース状態(MOSTO)を冷ましてから加えます。
6:ここから、やっと醗酵になります。
非常にゆっくりな醗酵で、2カ月近く徐々に徐々に醗酵させてゆきます。
7:その後はステンレスタンクで1年寝かせボトリングとなります。
小さい集落で大昔から造られてきた製法。
家庭、家庭によって造り方は微妙に異なります。
法律で決められた製法は存在しません。
各家庭、造り手各々でそれぞれ違ったパッシートが楽しめますが、秘伝の技もあるようです。
ミリロスのご案内まで昔のブログを使いながらしてしまいましたが、話を9月11日のお昼過ぎに戻します。
ワイナリーの見学も終って、時間は限られているのになかなかランチ タ~イム(=試飲時間)にならない、それどころか畑&畑。
あれ~
、畑の先、左の方(見えないんですが)で声がするんですよねぇ~
。
って長いので一旦キリます。
あっ、ファルヴォ氏の写真、札幌Idさん撮影、頂戴しておりましたので掲載させて頂きます。
これはバリックが安置されたセラー内ですね。