アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

623 アチャコの京都日誌 新シリーズ京都100寺巡礼  76番  曼殊院

2019-05-28 10:04:56 | 日記

76番 曼殊院

 

京都市左京区一乗寺竹ノ内町42

宗派  天台宗

山号  なし

本尊  阿弥陀如来

開基  是算

別称  竹内門跡

 

 

京都のお寺が大好きだ。おすすめ一番はここだ。

左京区一乗寺方面にも良いお寺が多い。曼殊院には数回訪ねている。受付のある「勅使門」の壁には最高の寺格を現わす5本の線が入っている。そして庫裏に直結する玄関先に、「竈媚」と書いた額を掲げている。これが大好きだ。「竈に媚びよ」と読む。上役や上司など権力者に媚びるくらいならば普段一番世話になっている飯を炊く竈に媚びなさい。つまり感謝すべき対象を間違うなという事か。あるいはそもそも何事にも媚びることなく堂々としろとも考えられる。その扁額の下を堂内に入る。

ここは曼殊院道を比叡山方向に数キロ入るので人里離れて静かな佇まいだ。長く門跡寺院の歴史を踏まえて来たので見どころやお宝が多い寺だ。

創建は、天台宗創始者最澄までさかのぼるが、是算上人を創設者としている。是算は菅原氏出身で北野天満宮の別当も兼ねていたと言う。中興は、室町時代後土御門天皇の猶子で貞恒親王の実子である慈運法親王が門主となってからだ。その後代々皇族が門主を務めるようになった。現在地には江戸時代初期に良尚法親王が入山し寺観が整えられた。因みに良尚法親王は桂離宮を作った八条宮智仁親王の実子である。

庭園が素晴らしく鶴島亀島の庭は、小堀遠州作庭とされているが、没年と年代が微妙であり信ぴょう性は薄い。しかし茶室「八窓軒」などには遠州好みのこだわりが随所に見られる。堂内では国宝「黄不動」(絵画)の軸が拝める。おそらくレプリカだろうが憤怒の形相が目前に迫る。またおみくじの創始者である元三大師の等身大の木造がありその仏前にはシンプルなおみくじが置いてあった。その他書院内には宝物が多く見どころが多い。そして庭園をじっくりと眺めていれば時間を忘れる。曼殊院はたっぷり時間を設けて出かけたい。

 

茶室 八窓軒

紅葉の季節がお勧めだ。

因みに京都天台宗5箇室門跡寺院を整理しておく

 

三千院

梶井門跡

左京区大原

初代 堀川天皇皇子 最雲法親王

青蓮院

粟田御所

東山区粟田口

初代 藤原師実の子 行玄

妙法院

 

東山区妙法院前

初代 後高倉院の皇子 尊性法親王

曼殊院

竹内門跡

左京区一乗寺

初代 慈運大僧正

毘沙門堂

 

山科区安朱稲荷山町

初代 後西天皇皇子 公弁法親王

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