㊾ 年と歳と才
まず、「年」は農作物のタネ植から収穫までの1周期を意味する。従って1年、現在365日を指す。ただし、多少の議論があり古代では、二毛作や春に収穫するものと秋に収穫するものがあり、365日を2年とする説もある。
「歳」は、間違いなく人間の年齢を表わす。ただし、明治以前は数え年なので、誕生と同時に1歳、次の正月で2歳となる。つまり、12月に生まれた赤ちゃんは生後ひと月で2歳となる。1年じゅう年齢は変わらないので合理的でもある。千秋万歳などと、永年を表わす目出度い意味でも使われる。万才と書けばやすし・きよしだ。
さて、「才」は?これも人間の年齢を表わすが、「才」って何?材木の「材」から「木」を抜き出した「才」は本来の意味あるものと解釈する。「才能」と言えば分かるように、本来の能力の意味である。これを年を表わす「才」に使うのは本来、誤用なのだがいつからこうなったかは不明である。
小生、本来の才能を発揮しないまま、年を重ね古希である70歳近くなり、年々老いて行くのである。365日を2年とする古代ならば、140歳という事になる。事実。神武天皇は127歳まで生きたとされている。秋で1年、春で1年と数えた頃の年齢であろう。
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