朝食を済ませた後 仕事を片付けるために街に出た。
今回の目的はベトナムのインテリア(フレンチコロニアル)の買い付けと
先端のレストランやカフェ ショップを見て内装の参考にすることだった。
もちろん仕事は他にもあるが とくにこの部分のウエイトが大きい。
早速 植民地時代の面影を求め 調べておいた幾つかの場所を尋ねてみた。
まずははじめに行ったのは中央郵便局
19世紀に建てられたアールヌーボー様式の建造物で
内部はクラシックなアーチ状になっており 入口を入った右側は1892年のサイゴン周辺の地図
左側には1936年の南ベトナムとカンボジアの電信網が描かれている。
言ってみれば フレンチコロニアルの原型ともいえる建造物だ。
もうひとつはHOTEL MAJESTIC SAIGON
ここは私が泊まったルネッサンスリバーサイドのすぐ側にあるホテルで
1925年に建設され
植民地時代にはフランス人の社交場として
第二次世界大戦中には日本軍の兵舎として
ベトナム戦争中には海外特派員やスパイの活動拠点としても頻繁に利用されたホテルである。
これもフレンチ・コロニアルスタイルの原型といってもいい。
とにかく まずはホンモノを見ること そして そのコアに触れることで
感度の高い目を養えるということだ。
まぁ、能書きはさておき
次に訪れたのは ハイバーチュン通りにある「ザ・リファイナリー」という
コロニアルスタイルのカフェ。
ここはその名前(ザ・リファイナリー=精製という意味)のごとく
アヘン工場の跡地に作られた ホーチミンでいま最もオシャレなカフェである。
コロニアル様式の建物には特徴があり
門や窓枠には必ずと言っていいほどアールのデザインが取り入れられている。
あとはカーテン
ランプにも特徴があり その日の夕食を食べに行ったAN VIENは
まさにアールヌーボーを随所に取り入れたオシャレなレストランだった。
ここでベトナム料理の春雨サラダ
ワタリガニの炒め物
手長海老と花の鍋
土鍋ご飯
といったものをいただいた。
美味かった。
そして最高にいい雰囲気だった。
ちなみにここは 三島由紀夫の世界のようだった。いや、美輪明宏かもしれない。
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