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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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電気は上手に使用すれば地球温暖化防止に貢献する…北斗市

2006年12月20日 18時37分59秒 | Weblog
少子高齢化の社会現象に伴い生火を用いないオール電化住宅が右肩上がりの普及状況にあります。
昨今、ガス器具や石油ヒーターの一酸化炭素による死亡事故などが続いて尚更、このオール電化住宅の普及に拍車がかかるものと思われます。しかし、電気をつくる為には、その数倍のエネルギーが必要です。まして石油を燃やして電気を発電し、それを送電線で送って利用し、その電気エネルギーが石油より安いと言う事は物理的に有り得ないのです。
それでもオール電化住宅の電気料金が高いと言うクレームをあまり耳に致しません。

それは政策的な面と電気エネルギーの活用法にあります。
政策的な面と言うのは、電力会社が発電設備の余剰に伴い、発電効率が悪い状態で稼動させています。
その効率を上げるために深夜の電力料金を格安にして販売する事になります。
電力会社は電力需要が最も高い時でも安定供給できるような発電設備を持っています。しかし、深夜にはその半分以下に需要が減るため発電設備が余剰していましいます。
このような非効率的な発電を行えば、当然ながらCO2排出量も多くなり、それらの事を鑑みて政策的な料金体系をとっているのです。

電気エネルギーの活用方法として一般的なのがエアコンでの冷暖房があります。
このエアコンは外気から熱を取り出す装置ですが、電気で冷媒ガスを圧縮し、沸点(気体から液体に変わる温度)を変更させ、常温で冷やして液化させ、室内で蒸発させて気体に戻し、この気化熱で冷房します。
暖房の場合はこの反対で稼動させ室内の熱を外へ追い出す仕組みです。
この冷凍サイクルと呼ばれる作用の中で、冷媒圧縮に消費する電気エネルギーの何倍を外気から汲み上げるかが「エネルギー消費効率(COP)」と呼ばれるものです。

最近の電気機器ではCOP6にも達する高効率のものも供給されています。
電気ヒーターのCOPが約1.0ですから、COP6と言う事は電気エネルギーの6倍もの熱を取り出している事になります。
最近ではエコキュートと呼ばれるCOC3以上でお湯をつくる給湯器も発売されるようになりました。
電気エネルギーの発電効率の向上は電力会社の都合のように見えます。またエネルギー消費効率も機器メーカーの課題のように感じます。しかし、我々がこの電力負荷平準化への協力や電気エネルギーの効率アップに協力する事で、電気料金や地球温暖化などに大きく関わるのです。
深夜電力の有効利用と、機器のCOPを今日から皆で意識しましょう。

写真は、今日20日、ファース本部の本社に年末の挨拶に訪れてくれた北海道電力函館支店、支店長の鈴木裕文さん(向かって右)と同じく営業部長の石丸勝之さん(左)と撮りました。鈴木支店長さんや石丸部長さんも電力会社の偉い人を感じさせない、穏やかな人柄の方々でした。現在、全国に供給されているノンガス、ノンオイルの全電化住宅の発祥は、まさにこの北海道電力、函館支店なのですよ…さて、明日は札幌に…
ファースの家
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