2023.02.18撮影
このヘレボルスは、去年購入した園芸種、ヘレボルス・バラーディアエ「マーリン」(Helleborus × ballardiae 'Merlin')で、ヘレボルス・ニゲル(Helleborus niger)と
ヘレボルス・リヴィドゥス(Helleborus lividus)の交配種です。
ヘレボルス・ニゲルは、冬が比較的暖かい地方ではクリスマスのころ咲きます(よって、「クリスマスローズ」と呼ばれる)。ヘレボルス・リヴィドゥスも、冬の中ごろという早い時期に咲き始めます。その交配種であるヘレボルス・バラーディアエ「マーリン」は、晩冬から。
2023.12.16撮影
去年冬の終わりに植えて、夏の間中葉っぱ(大変、美しい)は元気いっぱい、そして、12月の半ば(わたしが帰国する前)には、もうツボミがふくらんでいました。うちの庭で、1番。
わたしがバンクーバーに帰ってきたのは、1月半ば。寒波の始まった2日目でした。最低気温が、マイナス9℃、マイナス13℃、マイナス10℃、マイナス6℃、と推移する中、わたしは、最低気温がマイナス13℃の日の午後(つまり、一番寒かった日の午後)、気温がややゆるんだマイナス10℃の時に空港から出てきました。
以下は、バンクーバーの1月の気象状況です。こりゃいい、と思って見つけたサイトが、なんで、ニュージーランド(nz)のサイトなんだろう???
2024.01.14撮影
自宅について、門の脇にある「マーリン」を見てみると、花茎も、咲きかけていた花も、常緑の葉も、くたっとなっていた。気温が下がると、ヘレボルスの花茎はしょっちゅうこのようになり、気温が上がれば普通になるので、大丈夫、大丈夫、とその時は思いました、というか、寒波が尋常でなかったので、祈りました。
まもなく雪が降り始め、積もったままになり、気温がやや上がってきたと思ったら、その後、何日も冷たい雨が降り続きました。雨の合間に植物を見に行くと、「マーリン」の花茎は腐ってしまっていることがわかり、切り取るしか他にできることはありませんでした。
2023.04.03撮影
このヘレボルスは、ヘレボルス・アルグティフォリウス(Helleborus argutifolius)です。これも、地方によっては晩冬に咲き始めます。わたしの庭では、2月ごろにツボミがふくらみます。アルグティフォリウスの花期は長く、夏まで咲き続けます。
2023.02.09撮影
ヘレボルスの葉は、どの種も、一般に、常緑なんですが、ヘレボルス・アルグティフォリウスは、特に、真冬を通じて元気な葉を維持します。日本から帰ってきた時も、変わらない深緑だったので、よかった、アルグティフォリウスは大丈夫、と思いました。
2024.01.24撮影
その後、アルグティフォリウスも雪に埋もれ、草丈が高く葉が茂っている分、雪の重量を受け、茎が折れてしまいました。その後、これも腐る方向へ向いていきました。泣く泣く、何10本も切り取って処分しました。
うちの庭中に広がっていた「大人」のアルグティフォリウスは、全滅です。まだ1〜2歳の「子ども」のアルグティフォリウスがなんとか傷つきながらも残っているだけ。この後、どうなるんでしょう・・・
2023.04.12撮影
これは、ヘレボルスでも、オリエンタリス系(Helleborus orientalis)です。これは、クリスマスのころに咲くのではなく、レント(四旬節)のころ(=2月〜3月)に咲き出すので、「レンテンローズ」といいます。日本では、レンテンローズのこともクリスマスローズと呼びますが、両者は別のものです。
上の画像のオリエンタリス系のヘレボルスは、ちょっと変わり者。「花びら(実は、ガク)」があまり開かないのです。ガクだけになるころ(右端の花)には、だいぶん開いてきますが。
2024.01.26撮影
このオリエンタリス系のは、わたしが帰国する時、まだ花芽を出していませんでした。葉はついたままでしたが。それで、雪にやられたのは、葉っぱ(上の画像)と、ツボミの先の方だけ。これなら、傷んだところを取り除くだけで、元気にやっていってくれると思います。
なお、上の画像中、ツボミを見せているのは、スイセン(Narcissus)で、「ジェットファイア」('Jetfire')という園芸種です。
また、画像中、地上にある茶色いものは、去年の秋の落ち葉です(ゴツゴツしたものは、モミジバフウの実)。腐葉土になるように寄せてありますが、全部はこの短期間で腐葉土にならないので、春先に半分以上どけます。その作業をしたら、ヘレボルスがきれいに見えるようになります。
「ジェットファイア」の植っているところを画面左にたどると、以下のようにツボミが見えます。
2024.01.26撮影
以下に2枚、傷んだヘレボルスの画像を載せます。特に損傷の激しいものは、腐っていて、お見せしても気持ちのいいものではないので、掲載しません。
左の方は、花茎が雪の重みで折れました。右の方は、葉っぱが随分やられています。花びらの傷みは大したことありません。でも、咲くと歪になるかもしれません。
2024.01.26撮影 2024.01.31撮影
以下は、ほぼ被害を受けなかったツボミ。左のは、でも、先が少し傷んでいます。
2024.01.31撮影 2024.01.31撮影
結局、早くに花芽を出していたものと、葉を茂らせていたものが被害を受けました。オリエンタリス系(レンテンローズ)は、ニゲル系(クリスマスローズ)ほど花芽が出るのが早くないので、雪の大打撃を免れた、ということです。
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