芋子「今日は平成最後の日です。30年間ありがとうございました」
小野「まあ通過点に過ぎんがな」
芋子「ところで先輩。朝ドラを毎日観続けるのって大変ですよね」
小野「お前はいつも話が突然なんだよ。今更だけど」
芋子「おそらく朝ドラのメインターゲットはF2~F3層になるのでしょう。彼女達の多くは朝8時からの15分間、自宅に居ることが可能なので、毎日リアルタイム視聴をしているわけですが……」
小野「学生や社会人にとっては朝8時からの本放送も、12時45分からの再放送も、自宅に居ることはほぼ不可能だね」
芋子「BS放送を契約していれば、23時30分からの再放送を観ることは出来ますが、当然そんな裕福な家庭は限られます」
小野「あるいはレコーダーで毎日録画して、夜や休日に観れば良いわけだが、帯ドラマというものは油断をしているとすぐ録画が溜まってしまう」
(※そもそもブログの管理人の自宅は未だにVHS機器なので予約録画の操作も一苦労である)
芋子「そもそも朝ドラというものは学生や社会人には不向きなコンテンツなのかもしれません。それがアニオタであれば尚更です」
小野「TVアニメは週に一度の30分間だけ観ていれば良いのだからね。しかも朝ドラが2クールも続くのに対し、アニメの大半はその半分で終わる。アニメに慣れてしまった身体で朝ドラを視聴し続けることは決して容易な作業とは言えない」
<アニオタが朝ドラに食いついた理由>
芋子「そんな感じで、アニオタにとって朝ドラへの馴染みは長らく薄いままでした。しかし、この4月よりスタートした朝ドラ『なつぞら』によって、その現象は覆されることになります」
小野「昭和中期、日本のアニメ業界草創期に、ヒロイン・奥原なつがアニメーターを目指す物語。しかも1話を観れば分かるが、なんと本編の一部にアニメを使用。その監修はスタジオジブリ出身という豪華さである」
芋子「これに多くのアニオタが食いついたわけですね」
小野「おまけにそのヒロインを演じるのが広瀬すずさんと来たものだ」
芋子「まあ広瀬さんはアニオタとあまり関係ないかもしれませんが、朝ドラ100作目にして平成と令和を跨ぐ記念すべき作品のヒロインとして超人気女優が起用されたわけですから、アニオタに限らず多くの国民が気になったはずです」
<しかし酪農の話が延々と続く……>
小野「というわけで少しずつ観て行って、ようやく12話くらいまで来たわけだが、正直に言わせていただくと、そんなに面白くないし、話の展開が遅すぎる」
芋子「まあ遅いのは仕方ないにしても、放送初期は戦後の北海道の酪農の話が延々と続きます。アニオタからすれば『思っていたのと違う』と思った方も居るかもしれません」
小野「そりゃ半年間、150話も放送するわけだから、アニメーターの話だけで持つわけが無いからね。アニメへの興味を抱くきっかけとして今の展開があるのだろうけど」
芋子「ちなみに広瀬さん目的で観始めた方にとっても最初は苦痛です。彼女が本格的に登場するのは13話から。先輩が観ていた範囲だとまだ子役の段階ですね」
小野「この最初の2週間はね、内容的にも賛否両論だったと思うよ。ここから面白くなることに期待したい」
<オンデマンド視聴者の苦悩>
芋子「朝ドラはNHKオンデマンドの会員になればネットでも視聴できます」
小野「確かにこれは録画が面倒なVHS民にとっては便利なサービスだが、デメリットもある」
芋子「何ですか?」
小野「単純に単品購入すれば1話あたり108円、つまり150話で1万6,200円もかかってしまうが、『見逃し見放題パック』に加入すれば月額972円で全話観放題になる。半年かけてもたったの5,832円だ」
芋子「良いじゃないですか」
小野「ところが視聴期限があるんだよ。地上波で放送された日から2週間を過ぎた回を観るには更に1話あたり108円“課金”しなければならない謎システムになっている」
芋子「つまり、遅くとも放送日から2週間以内に観ておかないと金銭面で損をするわけですね」
小野「仕事をしながらそれを続けるのは簡単なことではないよ」
芋子「貴方まだ高校生ですよね?」
<意欲を持って朝ドラを視聴し続ける3つの方法>
小野「普通に働いているアニオタは、録画にしろオンデマンドにしろ、とにかく視聴意欲を持ち続けないと朝ドラを観続けることなんて不可能だ」
芋子「何か良い方法は無いでしょうか」
小野「僕なりに3つくらい方法を考えてみた」
芋子「では1つ目からどうぞ」
<1:卓上カレンダーをスタンプカードにする>
小野「これはオンデマンド視聴者には特に有効だ。まず100円ショップで卓上カレンダーと、何でも良いから小さめのスタンプを買ってくる。朝ドラを視聴したらカレンダーの、その回が放送された日にスタンプを押す」
芋子「夏休みのラジオ体操カードみたいですね」
小野「これで今日の日付と照らし合わせて、まだ観ていない回が放送日から2週間以上経過していないかを確認することが出来る。あとは単純にカレンダーがスタンプで埋め尽くされたら達成感を得られるよね」
芋子「幸いにも今期は4月1日から1話がスタートしているので分かりやすく、話数の把握も簡単ですね」
<2:Twitterで感想や考察を読む>
小野「2つ目はSNSを最大限に活用すること。各話のあらすじを簡潔にまとめてくれたり毎日感想や考察をツイートしてくれるアカウントを探してフォローしよう」
芋子「『ながら視聴』をする方も多いと思うのですが、いつの間にか話の内容が理解できなくなり、視聴断念に繋がる危険性もあります。なのでTwitterや5ちゃんねるをこまめにチェックすることはとても重要です」
小野「とにかく一人で観ようと思わないことだ。朝ドラ仲間はネット上に無限に存在するのだから」
芋子「あとは公式サイトの人物相関図を常に表示させながら観ましょう。これ地味に大事です」
<3:週末のダイジェスト放送を観る>
小野「そして3つ目。これは最終手段なのであまりオススメ出来ないけど、毎週日曜の午前11時から、その週の話を20分間にまとめた『なつぞら一週間』を放送しているので、それを観てしまうことだ」
芋子「え、そんな神番組があるのですか?」
小野「もっと言うと、同じく日曜の朝5時45分からと、夕方17時55分からの2回、『5分でなつぞら』が放送されている」
芋子「まさかの5分バージョン!? BSですか?」
小野「いや、どちらもNHK総合だ」
芋子「地上波とは太っ腹ですね! 5分とか20分だけ観ることなら誰にでも出来ますよ!」
小野「でもそれはあくまで、本放送をちゃんと観た上で、復習として使ったほうが良いと思うんだ。ダイジェスト放送だけを観て終わりにしたら、ちゃんと毎日15分間本放送を観ている視聴者にも失礼だし、何より巨額の制作費と構想から2年以上もの期間をかけて作っているスタッフの気持ちを考えれば邪道であることは言うまでもないよね」
芋子「確かにそうですね。ところで先輩、サムネ用の画像はどうしますか?」
小野「あのさあ、何度も言っているけど暇じゃないんだよこっちは! 明日の仕事の準備もあるし、報告書も書かなきゃならないし。寝る時間無くなっちゃうよ!」
芋子「だから貴方は高校生で今は休みですよね?」
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