ここ最近はトランジスタアンプネタなので、久しぶりに真空管アンプネタで。
前々から気にはなっていたけど、なかなか試すこともしなかった球を使って、音を確かめてみたいと思います。
今日は、6528という球です。
6528は6336と同様、電源用のレギュレータ管になります。形状や作りは6336とそっくりですが、μが6336より高く7-10くらいあります。球の規模的には、6080や6AS7が2本分程度の容量があり、プレートロスも30Wある、大型管になります。作りも大変強固にできており、扁平な面積の広いカソードからは強力なエミッションが期待できます。
そこで、以前作ったアンプにこの球を載せてみることにしました。
では早速改造です。
改造といっても、パワー管のソケットは、片側だけ使ってここに左右の回路を配線していきます。その様子を下記に示します。
上記写真でUS8ピンのソケットの右手側に球を載せることとして、左側の配線は、銅線で右側に通すようにします。早い話が手抜き工事です。音の試し聞きをするだけなのでまあざっくりと出来ればいいかなと。中央の茶色の配線が、左側の配線の右側への移植になります。
ところでヒータですが、容量は6080の倍ありますので、6.3V-5Aと大飯喰いです。
そのため、PMC-170Mの6.3V-3Aの巻線をパラに接続して供給する必要があります。交流をパラ接続するための注意点は、位相を合わせることです。逆位相で接続すると互いに打ち消しあいますので注意が必要です。
そこで、オシロで各ヒータ巻線の位相がどうなってるのか確認です。
パワーアンプには電源を入れないで、発振器の出力を5V巻線に入力して各6.3V巻線の位相を確認しました。
上が逆相、下が同相です。同相同士パラで接続しました。
そしてすべての配線が終わり、各部電圧チェックしていざ信号波形の確認からです。
当初、なかなか良さそうな波形が出ていましたが・・・
しばらくすると・・・
発振してしまいます。
gmがかなり高い球のようで、恐らくパラスティック発振しているものと思います。これを放っておくと、案の定フューズが飛んでしまいました。
この発振を止めるため、パラ止めの抵抗を入れます。2.4kΩの抵抗を入れてみました。
すると、発振はぴたりと収まりいい感じで出力できるようになりました。
では早速試聴です。
いかにも実験用のアンプのような風貌ですが、音質やいかに。
扁平なグリッドか光っている様はなかなかいい感じです。左にもう一本あれば見栄えもいいことでしょうが、このアンプの電源トランスではちょっと容量不足です。
さて音質ですが、思っていたのとかなり違いました。電源用ということもあり、ぼやっとした少し柔らかい感じの音をイメージしていたのですが、全く異なり、切れのいい透明感のあるはっきりとした音質です。かなりいい感じの音です。特に女性ボーカルは透き通った音がしています。若干固めかもしれませんが、良い意味で期待を裏切られた印象です。
では、このアンプで明日のオフ会に臨んでみたいと思いますが、魔物の住むオフ会でどんな評価が得られるか。少し楽しみなような怖いような・・・でもやっぱり楽しみ~!!
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