【中継】「和倉温泉を能登全体の復旧の拠点に」七尾市長が考える復興への道〈石川〉 (2024年2月22日) (youtube.com)
1日の能登半島地震で、震度6強を観測した石川県七尾市。5人が死亡し3人が軽傷を負いました。 住宅への被害は全壊半壊などあわせて1万4635棟に及び、依然として825人が市内35カ所の避難所での生活を強いられています。 また、大規模な断水も続いていておよそ5200戸はまだ水が通っていません。 こうした中、石川テレビでは、能登半島地震で大きな被害を受けた県内各自治体のトップに現状や課題について聞いています。4回目の2月22日は七尾市の茶谷(ちゃたに)市長に伺います。 Q地震の発生からまもなく2カ月ですが、市の現状をどのように捉えていますか? 茶谷義隆市長: 「七尾市は早い段階から、スーパー等も開いたり、コンビニや飲食店も少しずつ開いています。ただ、まだ水道の状況が今現在4分の3くらいの通水で、避難所にいる方で自宅に帰る方も少しずつ増えてきた。自宅が崩壊して帰る場所がない、住む場所が無い方のために、仮設住宅を緊急に建設しているところですが、そういうところで住むことが出来れば、日常の生活を少しずつ取り戻していける。そういう状況だと思っています」 Q予定より早く県水が能登島まで通りました。上下水道の復旧について今後の見通しは? 茶谷義隆市長: 「22日に能登島まで県水が通ったことによって、能登島までが4月以降という話もありましたが、3月中には通水する見込みです。また、県水から仮設で和倉方面にも通水することによって、和倉や石崎町の通水も早まるのではないかと思っています。一番懸念していた、能登島・和倉・石崎町が早く通水することで、七尾市全体の通水が早まると考えています」 Q今回の地震で和倉温泉も大きな被害を受けました。温泉街の復旧・復興に向けてどのような手だてを考えていますか? 茶谷義隆市長: 「和倉温泉は観光旅館として、今まで多くの観光客を迎えてきたと思いますが、今本当に建物自体がひどい状況ではないかと思います。修繕できるところもれば、あえて取り壊して新たに建て直さないといけないような、そういった旅館もあるのではないかと思っています。しばらく観光ではお客さんは見込めないと思いますが、宿泊場所としては機能を果たすところがありますので、ここが能登全体の復旧の拠点になればいいかなと考えています」 Q一本杉通りも大変な被害を受けました。こうした観光スポットの復旧・復興についてはどのようにお考えでしょうか? 茶谷義隆市長: 「私の自宅も一本杉通りにありますが、毎日通勤するときに、老舗のお店がことごとく崩壊している状況をみると、辛い状況ではあります。ただ、一日でも早くお店も復旧していただいて元の賑わいを取り戻せるよう、そういうような取り組みも市としてはしっかりバックアップしていきたいと考えています」 Q青柏祭のデカ山巡行も中止となりましたが七尾の元気を取り戻すため市長は今後どのように取り組まれますか? 茶谷義隆市長: 「様々な条件を考えると、今年の運行は本当に難しいと思っています。ただ、お祭りの賑わいが無いと、七尾の賑わいが無いと思っています。これから続くお祭りに対しても、このデカ山は影響あると思いますが、しっかりと街中を復旧・復興させた上で、復興イベントの一つとしてお祭りをしっかりと取り組んでいきたい」 Q七尾市は能登の中心都市としての役割もあると思います地震からの復興に向けて今後、どのような役割を果たしていくのでしょうか? 茶谷義隆市長: 「七尾市は能登の中心に位置していますし、今までも経済においても中心に動いていたと思います。七尾までは比較的道路もスムーズに来てますし、鉄道も通っています。ここがこれからの能登の復旧復興のしっかりとした拠点を維持して、活動できるよう、市としてもしっかりと取り組んでいきたい」 Q最後に改めて県民や市民の皆さんに伝えたいことは何ですか? 茶谷義隆市長: 「今までは避難というところから、これからは復旧・復興にフェーズが移っていくと思います。これからも市民・県民の皆さんが、夢や希望をもって、能登の地域に暮らしていける、そういう夢を与えられるような取り組みをしっかりとしていきたいと思いますので、皆さん一緒に頑張りましょう!」