【密着】能登の線路がつながった…「のと鉄道」運行再開までの1か月半 (youtube.com)
のと鉄道 山崎 研一さん: 「もうそこら中陥没しちゃって、例えばもう線路も少し折れちゃってるところとか も出てるような状況で列車も動かせないですし」 波打つように歪んだ線路。 土砂が崩れ、ふさがれたトンネル。 元日の地震はのと鉄道にも甚大な被害を及ぼしました。 のと鉄道の旅行センターで働く山崎 研一さん。 仕事中に震度6強の揺れに襲われました。 山崎さん: 「きのう(1月1日)実は団体(ツアー)のお客さんがいらっしゃったんですけれども、 お客さんも道路寸断されちゃってて身動きとれないということで避難所に避難してたりというこ とで、うちの社員がそっちに付いてたりということで、今大変な状況です」 震災前、山崎さんはツアー客の誘致に力を入れ、能登の観光業などのまとめ役として奔走。 巧みな話術でツアーを盛り上げ、名物ガイドとして活躍していました。 コロナが5類になりここから盛り返そうとしていた矢先の、今回の地震。 3月末までに入っていた2000人以上の予約はすべてキャンセルにせざるを得ませんでした。 山崎さん: 「せめて今いる路線を頑張って残さないといけないっていうのを、やっぱりこの10数年間やり続けてきてて」 「だから、例えばお客さん減らしてしまって、自分たちの責任で仮に終わりを迎えるとかなら、 全然自分たちの力不足だったん だなとかで諦めつくんですけど 」 「大分盛り返してきた中でいや、 それはないでしょっていう感じなので」 この日、山崎さんは七尾市の和倉温泉へと車を走らせていました。 「お客さんどうやって呼ぶんやっていうところを僕らは(旅行業もあるので)考えていかないといけないと思ってるし」 数えきれないほど、ツアーで利用してきた和倉温泉の現状を自分の目で確認したいと訪れたのです。 山崎さん: 「人がこれだけいない。なんかもう本当にゴーストタウンになってしまったな」 22ある旅館では建物の損傷や断水などで観光客の受け入れは当面できない状況です。 「うわ、やば。桟橋が…」 「なんか改めて現実見ちゃったなっていう見なけりゃよかったなって」 「ほんとつらいですよ。自分らが何ができるかといったら、できる力の限界も分かっているし、でもやらないといけないっていうところ」 観光地の復興に目処が立たない今、何もできないもどかしさに歯がゆい日々が続きます。 今月13日。 この日、久しぶりにのと鉄道の社員たちが集まっていました。 線路の復旧工事が進みまずは七尾から能登中島までの運行を再開させることが決まったのです。 ■山崎さん: 「列車が走るそのイメージだけでも、地元にとって明るい話題かなと思うので一歩前進してよかったかなと」 迎えた、運行再開の日。 一番列車が走る能登中島駅には、この日を心待ちにしていた人たちの姿が。 (Qどんなところが好き?) 上平 壮真ちゃん: 「ん~、連結!」母「連結が好き」 午前6時31分。 復旧に向けた一歩を踏み出したのと鉄道。 しかし、被害の大きい能登中島から先の穴水まではいまだに復旧作業が続いていて4月上旬の全線再開を目指しています。 山崎さん: 「本当に壊滅的な状況ではあるんですけど、でも、そのまま無理って言ったらそこで終わりなので。そこを少しでも復活させるのが僕らの仕事だと思ってるんで、色々手を打っていきます」 能登ににぎやかな声が戻るその日まで。 決してあきらめることなく走り続けます。