映画感想(ネタバレもあったり)

映画コラム/映画イラスト

『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』体験者の証言が無駄にならないように 

2024-08-22 | 映画感想
ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶(2019年製作の映画)
上映日:2020年07月25日
製作国:日本
監督 太田隆文
ナレーション 宝田明 斉藤とも子


まず「日本で唯一地上戦が行われた沖縄」は間違いかと。
硫黄島での地上戦があったし、
硫黄島の住民の多くは強制疎開させられていたけど「約1,000人の島民のうち、80人は軍属として残留を命じられ、82人の島民が軍と運命を共にしました。」とのことなので、
〝住民を巻き込んだ唯一の地上戦…〟とも言えないのでは。




**




実際に沖縄戦を体験した方々の証言が分厚い。


沖縄戦の前に子供らを疎開させるための学童疎開船「対馬丸」に乗っていた女性が何とか生き延びた証言が生々しいし、
伝聞でも手記でもなく自らの言葉で語られる力がやはりもの凄い。


**


なんか、戦争もやむなしみたいな風潮が漂ってきている近年。
「反戦なんて非国民だ」って言う人は実際には戦争にいかないからね。
その家族も子供も戦争に行かなくて済む立場の人たちだからね。


僕が学生の頃は夏になるとうんざりするくらいに戦争があらゆるメディアで語り直されて
「はいはい、そうに決まってんじゃん」と言いたくなるくらいに〝反戦〟を言われ続けてきました。


どんどん反戦メッセージは弱まり
むしろ「守る」という言葉で戦争アリの方向にじわじわ持って行かれている。


体験者の証言が無駄にならないようにしたいですよ。





最新の画像もっと見る