あ〜、いいっすねぇ。
エンジェル(透明人間の男の子)は
母親から「静かにして隠れていなさい」と
言われて育つ。
母親はエンジェルの存在が世間に見つかったら迫害を受けると思ってる。
(たしかにそうでしょうよ)
まぁ母の愛としてわからなくはないね。
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だから服着ないのさ。エンジェルは。
自分が異様な存在であることを自覚させられちゃうから。
自分が服着たら空中に服がプカプカ浮いちゃうんだから
そんな惨めな思いをしたくない。
化粧したりペンキかぶったりすれば自分の存在は証明できるけど
証明したくもないわけ。
いなくていいわけ、自分なんて。
いるって証明しても、いないみたいなもんなんだから。
住民票もないしね。
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あらすじ
透明人間君(エンジェル)にはカノジョがいるけど
彼女は目が見えない。
だから、彼氏が透明人間ってことに気づかない。
なんだけど
彼女は大人になる前に視覚を取り戻す手術をする。
透明人間君はそれを止めるわけにもいかず
「あ〜これで恋も終わりか、そりゃそうか、この恋がずっと続くわけねえか」
と姿を消す。
数年後、
視力が戻り美しい大人の女性になったマドリンは
幼少期に仲の良かったエンジェルという不思議な存在の男の子を忘れていなかった。
そして、2人は再会するが、
という話。
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性から逃げない
手作りおとぎ話感がいいですね。
実際はCGも多用されてるようですが、特殊効果が可愛らしくて、この作品のトーンに合致している。
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それでいて
性から逃げないのがフランス映画っぽい。
セックスシーンにもいやらしさがないし
「エロシーン入れたれっ!」という制作のいやらしさも感じない。
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いいっすね、こういう映画。
ちょっとイマイチなのが続いたので、ホッとしました。
ラストネタバレは以下に。
2人は再会するも
エンジェルはずっとマドリンに「目をつぶっていて」と指示。
ああそうってな感じでマドリンはエンジェルといるときずっと目を閉じてる。
「さすがに顔見たいんだけど」ってことになって
「まぁそうだよな」ってことで
マドリンに目を開けるように指示。
目を開けると誰もいない。
でも息遣いや匂いや存在感はある。
手を伸ばすと体。
マドリン、恐怖の表情。
そりゃそうなんだけどエンジェルはショックを受ける。
さらに色々あって
「僕がいなくても幸せに暮らして」と言い残して
エンジェルは湖で入水自殺を試みる。
それを見ていたマドリンが飛び込みエンジェルの命を救う。
互いの人生に必要な相手だと確信した2人は結ばれる。
化粧したら顔わかるんじゃないってことで軽く化粧。
うっすらとエンジェルの顔がスクリーンに映される。
2人は透明な体を活かしたマジックショーで暮していく。
マドリン、妊娠&出産。
子供は透明じゃない。
家族写真。
マドリンと宙に浮かぶ赤ちゃん。そして透明人間。
ここまできてもエンジェルは服着ないんだね。
まったくエンジェルってヤツは。
おわり