さて、1941年版ダンボはどんな話ですかね。
ラストまで書きますよ。
****
イントロでびっくり。
コウノトリの大群が赤ちゃんを運んでいますよ。
いろんな動物の赤ちゃんを、適齢期っぽい動物たちのもとに運びます。
突然赤ちゃんが運ばれてきた動物たちは驚きつつも喜びます。
そんな中、あるメスのゾウには赤ちゃんが運ばれてこず、
「またわたしのところには赤ちゃん来てくれなかったんだ…」的な悲しい表情。
***
場所はフロリダ。
この動物たちはサーカス団に飼われている。
翌朝、列車に乗せられて次の町へ移動。
遅れてコウノトリがやってくる。
メスのゾウ(ジャンボ)のところにダンボを運ぶ。
ダンボが重くて配達が遅れた模様。
コウノトリが「おめでたの方はどちら様?」っつって
他のゾウが「おめでたはあちらよ」的なこと言うので
すでに妊娠した個体にコウノトリが赤ちゃんを運んでくるってことか。。
どういうシステム??
性教育めちゃくちゃ。。。
***
デカ耳を持った象の赤ちゃんは他のゾウから
「へんてこ」と呼ばれ馬鹿にされる。
「ダンボって名前がぴったりね」と名付けられる。
他のゾウたちは気高い雰囲気出してる嫌な連中。
***
嵐の中、土木的な作業をするのは全員黒人。。
全員顔がない。
そして同じ作業を動物たちもする。。
動物がやる作業を黒人がやってるわけ。
さすが1941年のアメリカ。。。
血の気が引くわ。。
***
ジャンボがダンボをシャワー浴びせるシーン。
さすがの名シーン。
動きも滑らかでめちゃくちゃ可愛らしい。
***
客がダンボの耳をイジってくる。
ダンボを守ろうとしたジャンボは人間たちを投げ飛ばしてしまう。
ジャンボは拘束されて隔離される。
可哀想。。
「母は強いというけどみっともないと思わないのかしら」と他のゾウたち。
「みんなあの化け物(ダンボ)のせいよ。私たちゾウには独特の威厳があるんですからっ!」とダンボを仲間外れにする。
寂しいダンボ。
***
ねずみのティモシー登場。
この流れを見ていて、ダンボに同情し、他のゾウたちを追いはらう。
(ゾウはネズミが苦手っぽい)
ティモシーはダンボにピーナッツをあげて、ダンボと仲良くなる。
「君と僕とで君のお母さんを助けよう」とティモシー。
***
「耳の大きなやつは出世するぞ!」
どうやったら出世できるか考えてるけど、、
つまりはサーカスの一員として成功するのが幸せってことね。
アフリカに帰るとかの発想ではないわけか。
ティモシーは団長の耳元で
「世界に二頭といない耳の大きなダンボがショーのクライマックスに登場するんだ!」と吹き込む。
団長は自分で思いついたアイデアと思い込み、このプランを実行する。
***
翌日、ゾウのサーカス。
このシーンも素晴らしいわ。
ゾウの重みや皮膚感などほんと素晴らしい。
しかも、今まで嫌な感じだったゾウたちがみっともない姿になっていて、仕返しにもなっている。
しかし、なんの芸も仕込まれていないダンボのせいで、ショーは大失敗。
テントは破壊されてしまう。
***
列車は動物たちを乗せて次の町へ。
大怪我したゾウたち。
ダンボに恨みを持ったゾウたち。
「なんと言う恥さらし。ダンボとは口を効かないことにしましょう」
***
ピエロの化粧をされたダンボの活躍でサーカスは成功。
でもダンボにとっては屈辱的。。
実写版でもダンボはピエロの化粧をされるけど、それが屈辱的なことだという表現はなかった。
実写版ではサーカス団を悪として描いていなかった。
***
ティモシーとともに隔離されてるジャンボのとこに訪れる。
姿を見ることはできないけど、
長い鼻を使って優しく愛撫し合う。
これも素晴らしいシーン。
他の動物たちも親子で優しく温かい時間を過ごしている。
全員檻の中だが。
ジャンボのとこを去るダンボ。
切ない。。死ぬほど切ないシーン。
****
悲しくて泣いたダンボはしゃっくりが止まらなくなる。
ティモシーがしゃっくり止めようと、桶に入った水を飲ませるが
そこには団員の宴会で飲まれていたワインが一本分混ざっていた。
酔っぱらうダンボとティモシー。
ダンボの鼻からシャボン玉が出てくる。
(酒で酔ってることなんの関係もないが。。)
そのシャボン玉がいろんな形になって、ゾウの鼓笛隊が生まれ、暴れる。。
酔ったことによる幻影が見えている。
このシーン、超こわいよね。。トラウマ級。。
歌も怖いし。
しかも長い。。。
たぶん描きたかったんだろうね。
もうなんの意味もないもん。。
子供向けの教育アニメなんかやってられるかっ!ってことで、めちゃくちゃに描きたかったんだね。。
****
翌朝、木の上で寝てるダンボとティモシー。
カラスたちに起こされる。
木の上で目覚めてびっくりして木から落ちて、池にはまる。
「そういえば、どうやってあの木に登ったんだろう」とティモシー。
「飛んだんだよ」とカラスが馬鹿にする。
「そうだ!この耳で飛べるんだ!」とティモシー。
「ゾウが空を飛ぶ?」とカラスたち大ウケしつつ、歌歌う。
****
ダンボが母親と引き離されたことを知ったカラスたちはダンボが飛ぶのを助ける。
ティモシーはカラスの羽でダンボに暗示をかける。
特に訓練することなくダンボは無事空を飛ぶ。
「これでみんなをあっと言わせてやるよ!」とティモシー。
せっかく空飛べるのにサーカス戻るんだ。。。
****
サーカスのショー。
ダンボが落下中に
カラスの羽をなくしてしまう。
「魔法の羽なんて嘘だ。耳を広げて飛ぶんだ」
ダンボは羽なしに飛ぶ。
****
ダンボは一躍人気者。
ハリウッドとも契約し、高度新記録も叩き出す。
サーカス団も大人気。
もちろんジャンボも解放されて母子は愛しく抱き合う。
列車にはダンボとジャンボ専用の豪華な車両が用意されて、
楽しく幸せそうに次の町へ向かう。
って、サーカス続けるんか〜いっ!!!!
終わり
勝手な話を長々と。。。
ゾウが空飛べることもすごいけど
人間がペラペラ喋ってることをサラッと理解できることがすごい。
悪役のマイケル・キートンが明確に悪いやつだから
他が良い人たちに映るけど
動物を調教して金を稼いできた〝サーカス〟自体は無罪なの??
マイケル・キートンは頭も悪いから自分で勝手に破滅の道へ進んでくれた。
この悪役がもっと頭が良くて上手くやられてたら
この映画の登場人物たちにはダンボは救えなかったかもね。
ラストについては以下に。
ラスト。
動物たちを自由にしよう!つって
ダンボとジャンボは船に乗せられる。
他の動物たちはただ単に檻から放つだけ。
虎とか熊とかワニとかいたけど、、大丈夫??
生きてける?
人食ってない?
無責任じゃない?
いきなりダンボとジャンボは船に乗せられて
次のシーンではアフリカで象の群れと混じって幸せに暮らしてるシーン。
アフリカの港に着いてから誰がダンボたちをジャングルに連れて行ったの?
そんな連絡してなかったよね。それにかかるお金は誰が?
あ、空飛んだのか。
ジャングルまで飛んで行ったのか!
ダンボがジャンボを背中に乗せて。
すごいじゃん!それまで女性一人背中に乗っけるので大変だったのに!
やるじゃんダンボ!
人間たちも
「きっとダンボならアフリカの港からジャングルまで飛んでいけるはず!ジャンボ背中に乗せて!」って信頼していたんだね。
ゾウと人間とのステキな信頼関係!
さすがドリームランド!
で、竹内まりやの主題歌。
終わり。
キャスト
東出昌大
唐田えりか
瀬戸康史
監督/濱口竜介
原作/柴崎友香
四コマ映画『寝ても覚めても』https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2150
だいぶ前に見たんですけど、全然書きたいことがまとまらなくて。。
とりあえず個人的には今んとこ2018年の邦画1位。だし、事実1位だと思います。
****
あまりにも『寝ても覚めても』に心囚われてしまいまして、普段そんなに読まない小説を読みました。
原作小説『寝ても覚めても』。
主人公朝子の気持ちの変化を知りたくて。
小説読んでみると、一番大きな違いは朝子が自分の気持ちをバンバン喋っていること。
ネタバレになるから書きませんけども。。
あと、刊行された時期からして〝東日本大震災〟が入っていない。
登場人物も多い。
大筋は同じだけどちょっと展開が違ったり。
まさかみんな大集合したレストランのシーンが映画オリジナルとは。。
この原作小説ってほとんど映像化不可能なのに、これを小説と同じくらいの破壊力のある怪作として映画化するって本当にすごいと思います。。
この映画にハマった人は小説も読んでみてほしい。小説もまたイっちゃってるから。。
***
サイコパス俳優として活躍めざましい東出昌大ですが、さすがです。
そして普通の人間も演じられていたのでそろそろもう抑えきれない大俳優へと変貌するでしょう。
唐田えりかがCMでやる気ないイメージがあったんですが、いや、そのままなんだけど完全にこちらもサイコパス。
でもどれもリアルな人間なんですよねえ。。
瀬戸康史は甘いルックスがむしろマイナスに作用してる俳優さんなんだろうなと思っていたけど、やはりすごい人でしたね。
東出昌大の常人ならざるスタイルの良さを、同じスタイルの瀬戸康史を隣に立たせることでパッと見の宇宙人感を消せる、というすごいアイデア。
四コマ映画『寝ても覚めても』https://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2150
以下ネタバレ
↓
麦が再び現れて朝子がサッとついていく。
そして亮平のもとへと帰る。
ここが小説だとなんか説明あるかと思って期待したけど、朝子がたしかにその都度なんか喋ってんだけどイマイチ意味がわからない。。
結局映画の印象と変わらない。だから映画が凄いなとも思います。
豊崎さんの解説を読むと、ま、どうやらセックスのない性欲の話らしいですね。
麦とは性欲、亮平とは愛・結婚、ですかね。
『イット・フォローズ』のソレの意味のようにわかっちゃうと「まぁそうか…」と思って、わからないままの方が魅力的だったかなと思うわけですが。
ま、違うかも知んないし。
そんなことよりですよ。
何ラストのポパイ刺青黄色自転車男!
小説のラスト、緑道で朝子と亮平と千花との対決があるわけですが。
途中突然、黄色い自転車に乗ったポパイの刺青入れた坊主男が割って入ってくるんです。口笛吹きながら。
完全に三人の間で止まったわけです。
でもこの三人はポパイを無視。存在に気づいてる描写もない。
普通に喧嘩続けるわけです。
こんなこと地球上では起きませんよ。。
で、千花は「いこう、げんちゃん!」っつってポパイの自転車の後ろに乗って去っていく。
去っていく千花について朝子も亮平もリアクションなく会話を続けてから4ページ目で小説完結。
何これ。。怖い。。
きっと朝子が千花を消したんですね。邪魔だから。
だからポパイを作り出して、千花をこの場から消し去った。
もう怖くて。。この存在しないポパイが。。
そういえば朝子は混乱すると嘘言うんですよ。突然起こり得ないことを言う。読者に。
どうも読みにくいなこの本と思ってたけど、豊崎さの解説に朝子のことを「信頼できない語り部」と説明してたから、多分そう。
柴崎さん自身も朝子は宇宙人だと書いてる。
いやぁもう『寝ても覚めても』やばいよ。。
で、この異常な原作に手を加えて同じような味わいに仕立てた映画もやはり凄いのさ。。。。
強い影響を受けた『下女』
「階段」や「悪臭」というモチーフが両作品とも印象的に使ってる。
『パラサイト 半地下の家族』は凄かったなと改めて思います。
情報量も人物も多いし、映像もかっこいいし、しかもコメディとしてガンガン進む推進力もすごかった。
大ヒットですね
到底この映画の客とは思えない層が公開直後に劇場に押し寄せている。
何が起こってんの。
隣のカップルはなかなか治安が悪くて
予告編の最中「お前らの家かっ?」って思うほど喋っていたし
映画冒頭はかっぱえびせん&濃厚えび塩ポップコーン(トーホーシネマズ)をボッリボッリ豪快に食う感じだったのですが、
前半は滑り知らずで結構笑って
後半からはかなり集中し始めて
ラストはもう400席の劇場がシーーーーーーーーーーーンと静まり返るほど全員観入っていました。
あの集中は異様でした。
これはなかなかない映画体験でしたよ。
全体的にはコメディ
前半のちょっと無理のある設定作りの過程はコメディの強みでガンガン突き進みます。
後半から新たな視点が加わって、恐ろしい展開になっていきます。
この映画を、ホラー映画として撮ったり、猟奇的な事件映画として撮ったり、ファンタジーとして撮ったりすることもできたと思うんですが
あくまでのこの映画は現代劇としてリアルの範疇を超えない作りにしています。
だからこそラストの怖さが際立つんですね。
うまい。
うますぎるなぁとは思いました。。
四コマ映画『パラサイト 半地下の家族』
ポン監督が
「頭を下げて、改めてもう一度みなさんに懇願をします。
どうかネタバレをしないでください。みなさんのご協力に感謝します」
とおっしゃられているので
暗号にしました。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
四コマ映画『パラサイト 半地下の家族』→http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2449
観てない人はもちろんサッパリわからないでしょうし。
もしかしたらスラスラ読めちゃう方もいるかも知れませんが
解読できたとしても映画を観てない人には意味のわからないことですし。
あの人物はきっとこう思ってるだろうな、という……
おっとネタバレ厳禁。
ネタバレ&その後妄想は以下に。
モールス信号で
「--・・ ・・・- --・-・ -・・-- ・・- ---・- -・--・ ・-・・ ・・・ --・- ・・-・・ ・・ ・・- ---・ ・・ 」と書いてあります。
何でもモールス信号変換 https://morse.ariafloat.com/ というサイトで日本語に変換できます。
「ふ く し ゆ う す る か ら ね ど う ぞ」となります。
これはダソンの視点の言葉です。
ダソンは今ごろこう思っているのかも、と。
半地下の家族の弟ギウはラストで
父(ギテク)を救うために「金持ちになってあの家を買う」という計画を立てます。
(なかなか難しい計画ですが)
一方、
金持ち家族のその後の様子は描かれませんが、
優しくてかっこよくて頼もしい父が殺されて、
残された家族はもしかしたら金持ちとは言えない状態にいるかも知れないし
夫を頼りに生きていた妻は悲しみにくれるばかりかも知れないし
思春期の姉も心のバランスを狂わしているかも知れない。
あんなにも楽しくのびのび暮らしていた幸せな時間が強制終了されてしまった少年ダソンは、父を殺したあの運転手に復讐を誓うかも知れない。
ギウが父を救う計画を立てるなら
ダソンも計画を立てているかも知れない。
父と遊んだトランシーバーで
「復讐するからね どうぞ」と父に語りかける。
どうぞ(over)は無線で会話するときに、自分が話し終わったことを知らせる言葉だが
どうぞと言っても、父からの返事はもう二度と来ない。
で、
もうちょい大人になったダソンはふと思い出す。
「子供の頃、階段の電灯がチカチカと光っていることがあったなぁ。あれってもしかしてモールス信号?あれは誰が?あの電灯の電源ってどこにあるんだろう」
ってところから、実はあの家には地下があるかも知れないということに辿り着く。。
そう言えばあの運転手の匂いは半地下の匂いだった。
今の自分の体の匂いと同じ、半地下で生きている人間の匂いだ。
もしかしたらあの地下に何かが?
そして、ある日、ダソンは家庭教師としてその家に入り込み、地下室への入り口を探すのであった。。。
(以上、妄想でした。。)
音が凄い。
車が走る時の音がブーンッなんていう単純な音じゃない。
「車は1万個の部品でできている」とのことで
走行中はその部品の全てが振動して音を発している。
タイヤが回る音、地面を擦る音、滑る音、焼ける音。
ホイールが軋む音、燃える音。
ミラーが、ドアが、ガラスが、メーターが。。。
車がいかに奇跡の乗り物なのかを音で伝えてる。
録音じゃないと思うんで、音を作ってるんですね。
***
あと、撮影。
どうやって撮ってんの、と。
レースシーンの大半は実写とのことなので
後ろに走ってる車とかバックミラーに映った車はCGですよね、たぶん。
めちゃくちゃ奇跡的なアングルの連続ですよ。
興奮しない時間がない。
***
意外とサラリーマン映画でしたね。
「おれたちはチームだ」という魔法の言葉で体制側に飲み込まれていくし
それがある程度美しきものとして描かれる。
***
あとは電話妻ね。
ヒーローとして活躍する夫をやきもきしながら電話の前で待つ妻。
今回は演じられたのはカトリーナ・バルフさん。
いかに単純な電話妻にしないかに注力されていましたね。
荒っぽく運転して夫を脅したり
野太い声で威圧したり
腕組んで仁王立ちして
自立した女性感を強めていましたね。
***
やっぱフェラーリかっこいいなぁ!
と思うのはこの映画の感想として正しいかと。
面白いじゃん。
これも格差社会を描いた映画ですね。
イカ臭い玉はダメでしょう(笑)。
こんなに面白いなら映画館でみんなで笑いながら観たかったなぁ。
ラストの埼玉VS千葉も笑ったもんなぁ。。
小倉優子。。
埼玉には工藤静香もいるよね。
NACK5。。
※※※
スタートがいいですね。
ザッと世界観を説明しつつ、地域ディスりしつつ、
実はガクトが埼玉県人だったってのも冒頭で明かして
話の展開が早い。
で、ギャグが一向に滑らないですね。
邦画コメディって寒いものだと思ってたけど、全部ウケる。
で、後半ちょっと泣けるんだから、なかなかの良いコメディじゃないですか。
***
ただ、スケール感がない。。
全然ロケしてくれない。。
ほとんどスタジオですね。
小さなセットの中で
顔のアップがバストアップの画面ばかり。
こんなにヒットすると思わなかったんだろうけど
こういうコメディで贅沢にロケしてくれてたらどんなに誇らしく笑えたか。
やっぱちょっと貧乏くさいんだよな。。
***
あとセリフが聞き取れない箇所が多いし
これ採用する?っていうカットもいくつかあったし。
ラストの戦いについては以下に。
埼玉千葉連合軍が東京と戦うんだけど、
東京が機動隊でしかないのが残念。。
東京はもっと強いはずでしょ。
強いし個性あるはず。
で、この戦いの噂を聞きつけたか西東京市とか武蔵村山市とかにも参戦して欲しかったな。
四コマ映画『シライサン』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2413
****
大体ホラー映画に出てくる人の部屋って暗いんですよ。
蛍光灯を普通につけりゃいいのに
部屋暗くしたままで
そのくせ物音とかしたり、気配感じて、ビクッてびっくりするのとか、何やってんだろこの人たちって思っちゃうので、あんまりホラー映画を正面から怖がることができない病なのです。
ホントに怖かったら夜寝れなくなったり
悪夢見たりするから、、
こうやって怖くないように自分で無意識に防御してるのかもしれませんが。
****
で、この『シライサン』明るいんです。
いわゆるJホラー的な暗くじめ〜っとしたシーンもそりゃあるんですけど
普通の日常シーンは普通に明るいんです。
で、その中でシライサンが出てくるんです。
だから怖いんです。
蛍光灯や日光に照らされてる状況ってのは
僕らが普通に暮らしてる状況です。
電気つけりゃいいのに電気つけない状況ってのは僕らの暮らしの中にはないのです。
僕らの暮らしの中にシライサンがチリーンと現れるから、怖い。
*****
「シライサンって承認欲求のカタマリじゃない?」というセリフがあるんですが
これがものすごくいいですね。
ホラーシリーズの1本目(これがシリーズとなるのであれば)って、ただただ怖がって全然客観的に見れてないのが多いですが
『シライサン』は1本目からして、登場人物たちは結構シライサンを客観的に分析してるし、なんならちょっと茶化してる感じもある。
これがだいぶ面白いですね。
*****
あと、登場人物たちの人間関係の描き方もいいですね。
なんかクールなんですよ。
じめ〜っと、じと〜っとしてない。
それぞれが一歩引いた視点を持ってるのが気持ちがいい。
でもそれでいて、ラストの男性キャラクターたちのそれぞれの選択ってのが、グッとくるわけです。
それまでドロドロしてない分。うまい。
*****
もちろんシライサンにはいずれ貞子と戦ったり
飛行機乗ってアメリカ行ってアナベルや復活したチャッキーと戦って欲しい。
四コマ映画『シライサン』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2413
冒頭からして「マンガ(的な映画)ですからね」と教えてくれる展開なのがまず良い。
『LUCK-KEY ラッキー』も素晴らしかったけど、
もう韓国映画ってコメディでもこの高水準なわけね。。
もうほんとにどこまで行くのか、韓国映画よ。。
***
『くまのプーさん』(2011)並に全員ボケ。
ずっとボケてますよ。
つっこみは観客。
観客を信頼してくれる笑いは嬉しいですね。
丁寧なフリがあって
演者がボケて
観客が「おいっ!」と思いながら笑うことでシーンが成立する。
なんと嬉しい映画体験でしょう。
***
ずっとふざけたことをやってるんだけど
登場人物たちはいたって真剣。まじめ。
これで登場人物たちが「おっぴょっぴょー♪」みたいな感じでおちゃらけてたり、ふざけてたり、照れたりしてたら、
それはそれは寒いのですが
真剣にふざけていてくれてるので、安心して笑っていられます。
***
ほとんど知らない俳優さんたちなんだけど
30分くらいしたらもうみんな愛さずにはいられない。。
ラスト、特大の後出しジャンケンがあるんですが
めちゃくちゃ嬉しいし、楽しい。
なんならラストのアクションは泣けてくるほど。。
***
年始にぴったりのおめでたい映画でございましたっ!
カムサハムニダっ!
★レイチェル・ワイズ(女王陛下のお気に入り)
ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)
パトリシア・クラークソン(マイ・ブックショップ)
木内みどり(エリカ38)
ベティー・ガブリエル(アップグレード)
レイチェル・ワイズ(女王陛下のお気に入り)。
エマ・ストーンやオリヴィア・コールマンに比べるとそんなに美味しい役でもなかったはずなんだけど、ひたすらにカッコ良くて面白い。そしてやっぱカッコイイ。
それでいて、結局は夫の言いなりになっているだけという切なさも。。
ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)。
ゴールデングローブ賞獲りましたね。嬉しい。女性差別に怒っている弁護士役です。「女性差別は確かに問題だけど、私の離婚問題とごっちゃにしないで欲しいんだけど。。」というスカヨハの視線なんて全く気づかずに、突進していきます。この弁護士でドラマシリーズ作ったら観る。
パトリシア・クラークソン(マイ・ブックショップ)。
典型的な保守系の悪役。意味が分からないほどに嫌がらせしてくるやつ。でもパトリシア・クラークソンがやると切なく、悲しく、虚しく、そしてちょっと可愛く見えてくる。
木内みどり(エリカ38)。
詐欺のラスボス。浅田美代子演じる雑魚詐欺師を手のひらで遊ばせる極悪ラスボスです。素晴らしい迫力&奥行きでした。合掌。
ベティー・ガブリエル(アップグレード)
『ゲット・アウト』でノーノーノーノーノーノーノーノーノーノーって言っていたお手伝いさんを演じた女優さんですよ。『アップグレード 』では全然奥行きのない、キャラも描かれていない捜査官の役でしたが、死ぬほどカッコよかったですね。。素晴らしい。
*********
フクデミー主演女優賞(★最優秀)
★エヴァ・メランデル(ボーダー 二つの世界)
竹中涼乃(種をまく人)
オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)
筒井真理子(よこがお)
萩原みのり(お嬢ちゃん)
和田光沙(岬の兄妹)
★エヴァ・メランデル(ボーダー 二つの世界)
俳優コンテストで1位です。もう素晴らしすぎる。特殊メイクでほとんど表情動かせないのに、ふっとわき起こる、自分でも体験したことのない恋愛感情が芽生えた瞬間の表情。なんであんなことできるのか。それからも延々ずっとすごい。脚本が物凄いところ行っちゃてるんだけど、全然置いていかれることなく異形の存在として世界の真ん中に立っていました。ありがとうございます。
竹中涼乃(種をまく人)
目がいいし、顔もいいので、特に子役だし、演技がイマイチの場合もあるんですが、竹中さんは涙ポロポロ流せますし、黙っているときの演技さえも素晴らしい。
オリヴィア・コールマン(女王陛下のお気に入り)
あんなにも空っぽの人間をよくあんなにも愛らしく憎たらしく演じられるものです。演技の技量もそうですが、存在感はあるのに、どことなく軽い感じがいい。
筒井真理子(よこがお)
無双でした。邦画では1位ですよ。文句ないでしょうよ。表情の種類一体何種類あるんだ。演劇畑から来た人らしい体の動きもこの役の変化にあっているし、しかも単なるおばさんにも見える。すごい。
萩原みのり(お嬢ちゃん)
『ハローグッバイ』での演技と全然違ってた。。別の女優さんのよう。”みのり”をなんの保護膜もなく生まれ出てしまった細胞の一つのように演じておられました。
和田光沙(岬の兄妹)
ラストの咆哮。。実は全てわかっていたのでは、、と思わせる叫びでした。見ていて辛くて「妹は自分ではよくわかっていないから大丈夫だろう」と観客としてもそう思いこみながら観ていましたが、そんな僕の薄っぺらさを引き剥がすあの叫び。1人の人間の尊厳の叫びでした。
********
フクデミー助演男優賞(★最優秀)
★ジョー・ペシ(アイリッシュマン)
エーロ・ミロノフ(ボーダー二つの世界)
森崎ウィン(蜜蜂と遠雷)
鈴鹿央士(蜜蜂と遠雷)
マハーシャラ・アリ(グリーンブック)
★ジョー・ペシ(アイリッシュマン)
『アイリッシュマン』で唯一良かったのがジョー・ペシ。老い方が半端ないし、もはや誰だかわかんないくらい老いてた。
エーロ・ミロノフ(ボーダー二つの世界)
もう1人のジョーカー。この人も幼い頃から優しくしてくれる人間がいてくれたらこうはならなかったのかも。
森崎ウィン(蜜蜂と遠雷)
この映画の中で一番アクの少ない役。しかしながらこの品格。天才として生まれ育ったことにビビっていない男。カッコイイ。
鈴鹿央士(蜜蜂と遠雷)
飛び道具。映画界におさまっていてくれるとは思えない逸材。
マハーシャラ・アリ(グリーンブック)
助演ですよね、この役。いろんな要素を持った1人の人間を美しく演じておられました。
********
フクデミー主演男優賞(★最優秀)
★ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
松坂桃李(新聞記者)
アダム・ドライバー(マリッジ・ストーリー)
ビクトール・ポルスター(Girlガール)
ダビード・ディグス(ブラインドスポッティング)
ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
これはもうしょうがない。ホアキン・ジョーカーが主演男優賞とるのは誰にも邪魔できない真理です。
松坂桃李(新聞記者)
松坂桃李クラスの俳優がこの映画に出たということ自体の素晴らしさ(相手役は日本の女優がみんな断ったからシム・ウンギョンになったんだからね)と、ラストの表情。さすが。抜きんでてる。
ビクトール・ポルスター(Girlガール)
無表情だし、苦しいとか辛いとかを言わない役ですが、残酷なカメラに写されている彼女はずっと辛い。。悲しい。。僕は完全に同期して観てしまいました。。
ダビード・ディグス(ブラインドスポッティング)
コメディからシリアスからサンペンスから社会派から、全て詰まったこの映画の主演俳優としてなんの心配もなく映画を引っ張っていました。ラストのラップも力強く悲しい。。
アシタカが現代日本に生まれてたらアオヤマ君みたいな男子なんだろうな。
***
結構重苦しいBGMの中、
小学生の男女がケンカ。
「アオヤマ君はおっぱいが好きだからお姉さんのことが好きなんでしょ」
「僕はおっぱいが好きであることは認める。でもお姉さんが好きであることとは別だ!」
「でもお姉さんにはおっぱいが存在している!」
「大いに存在しているね!」
「もういいっ!」
※ちなみにお姉さんってのは血の繋がった姉ではなく、年上の女性という意味のお姉さん。
***
〝おっぱい〟ってのは大人になるとほとんどギャグか下ネタなんだけど、
こどもにとっては大いなる謎であり、未知のもの。
***
さらにこの小学生よりも幼い妹は
ある夜突然泣き出す。
「お母さんが死んじゃう」
今母が病気なわけでも怪我したわけでもなく
「死」というものの存在を知った妹が
いつか来る母の死に怯えている。
***
オトナは
おっぱいの謎も死の謎も解けていないのに
その謎を謎のまま受け入れて生きている。
こどもは
数ある謎のうちどれが解けるもので、解けないものなのか知らない。
ペンギンの謎も海の謎も死の謎も解けるものだと思っている。
***
お姉さんは
謎の存在だけど大人でもある。
ペンギンの謎も海の謎も自分自身の謎にも実はそれほど興味もなさそう。
真剣に向き合っていないし、
謎解きは〝少年〟に委ねている。
***
ペンギンハイウェイ自体が
謎であり
謎を解くという行為であり
それはつまり人生であり、
人生を豊かに生きるという行為である。
***
で宇多田ヒカルのエンディングの曲。
***
名作かよ!
面白い。
名跡松本白鸚の娘である松たか子がこの役を演じている説得力が凄い。
予告編などではあのキャッツアイみたいなファッションが似合ってないように見えていたけど
本物を観ると死ぬほどカッコいい。
浮世離れした口調や動作もウソくさくなくて、さすが。
続編観たい!!
****
柴田理恵がかっこいいし切ないですね。。
あの人は本物の霊媒師なんですよね。
で、優しくて真面目だから
それに目をつけたテレビマンたちに利用されて
バラエティ番組で面白霊媒師的な扱いをされて消費されてしまった女性。。
でも、ほんとに霊媒の能力はあって
あるメインキャストのさまよう魂を救う。。
泣ける。。
***
ちょっと長いかな。。
前半長いね。。
あるメインキャストが死んでからが面白くなるので、それまではもうちょい摘んでも良かったかと。
***
ラストのお祓いシーン。
大掛かりなことやっているようで実はそれほど金をかけていないのがうまいですね。
沖縄のユタや謎の女子高たちなどのほのぼのパートを差し込むことで、
日常生活の中に生死の境界線があることをセリフでなく伝えていて、素晴らしい。
***
妻夫木聡演じるカラッポ男。
その男が開設したリア充浴アピールブログ。
それをクソだと吐き捨てるのではなく
そこがクソだとしても実はそこだって安住の地なんだよ、というひっくり返しが面白い。
〝こども〟というものをあまりにも恐れ、畏れていたら、「子育て」に負けて逃げてしまうのかも。
ちょっとカラッポくらいがちょうどいいのかも。
僕はこどもいないんでわかりませんが。。。
来る