木曽Now2

木曽の自然と大阪の自然を日記風に

カタクリの花 使わず貯める堅実派

2019-04-26 08:04:33 | 木曽Now

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木曽に到着して
一番最初にしたことは
敷地内のカタクリを
見たことです。


4月16日
大阪に帰る時
蕾が伸び始めたばかりで
その後どうなっているか
気になっていました。


到着の次の日は一日雨
昨日はようやく雨もやみ
曇りがちの天気でも
カタクリは
花を開いてくれました。


このカタクリは
ここに家を建てた
14年前に数株植えたのが
どんどん増えて毎年
花を咲かせてくれます。


カタクリは
アリによって
種子をまき散らす
「アリ散布植物」なのです。


カタクリの種には
アリの餌となる
エライオソームが
ついており
アリは餌だけ
巣に運び入れ
種は巣近くに
捨ててしまいます。


その種が発芽して
花をつけるまで
実に7~8年も
かかります。


発芽して2年目以降
小さな葉を一枚だけ出して
懸命に光合成をして
球根に養分を
ため込みます。


2年目以降
少しずつ大きな葉を出して
他の植物が頭上を
覆わない早春に
光を独占して
せっせと養分を
ため込んでいきます。

(小さい葉は2~4年目の葉だと思います。アリの巣がこの辺りにあるのでしょう。)

そして充分に球根が
大きくなった早春
今まで1枚だけだった葉が
2枚目も伸びだし
その間から蕾を伸ばし
花を咲かせるのです。

(これだけ大きい葉でも1枚では花をつけません)

普通その次の年から
毎年花を咲かすことが
できるようです。


スプリングエフェメラル
春の妖精と呼ばれる
カタクリですが
花を咲かせるまでに
これだけの年数
努力をしているのです。


これまで
たくさんのブロ友さんが
カタクリの花を
取り上げておられ
見飽きていると思いますが
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。


エライオソーム (Elaiosome) とは
スミレやカタクリなどの植物の種子に付着している、 やわらかい付着物で、種子をアリに運んでもらうために進化したもの。脂肪酸、アミノ酸、 糖からなる化学物質を含んでいる。(Wikipediaより)