MC68000 Maniacs!
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RetroPC.NET の掲載記事を読んで 早速購入してきました。

昔は こういったシンセ系の雑誌を頻繁に買っていたのですが,付き合っていたのは Roland SC-88や YAMAHA MU-80くらいの時代まで。その後,ヴィンテージシンセにしか興味をしめさなくなってしまい(笑)この数年間ピタリと買わなくなっていましたので,なんだか懐かしい感じです。

やはり 注目は特集記事の「I LOVE ファミコン」。

自分も ファミコンという製品の出現をリアルタイムに経験してきた世代ですが,実のところ ファミコンを所持した経験は今まで一度もないのです。当時,ほとんどの友人達が ファミコンユーザーだったので,いつも 友人宅に押しかけて 遊ばせてもらっていました。そのため,思い入れの深いゲームというものがなく,ドラゴンクエストは プレイステーションで初めてプレイ(!)しましたし,ファイナルファンタジーについても同様。スーパーマリオに至っては,本格的にプレイしたのは GBA版だという状態。それでも,ファミコンの音を聴くと 条件反射的に その当時の記憶が蘇ってくるような気がするのですから不思議なものです。

それだけ聴く機会が多く かつ,印象に残っている「音」だという事なんでしょうね。

ちなみに当時の自分は,ファミコンを持たなかったかわりに NEC PC-6001mkII を手に入れました。ゲームという面では ファミコンの水準に遠く及ばないものしかありませんでしたが,本体に搭載された PSG音源チップが当時としては強力で,3重和音の音楽を BASIC言語にてプログラムできる事が魅力のマシンでした。自分は 音楽が得意という訳ではなかったので,MML(Music Macro Language)理解するまでには 随分と時間がかかりました・・・。たしか 電波新聞社の ベーシックマガジン誌上だったと思うのですが,古代祐三氏が「PSG講座」なる記事を連載しており,その当時,この記事を読んで かなりの衝撃を受けた覚えがあります。

例えば・・・4分音符の「A」が 3つ連続するとしましょうか。これを単純に・・・

 PLAY "v15o4l4 aaa"

としてしまうと,PSGの特性上,音は一本につながって「再生」されてしまいます。
その状況で 古代氏は「ソフトウェアエンベロープ」なる言葉を持ちだし・・・

 PLAY "v15o4l8 av9a v15av9a v15av9a"

とやってみせたのでした。(ほんとはもう少し細かく区切るんですけどね)

まるでエコーがかかったように聴こえます。これを細かくやってやれば,理論上,FM音源でいう アタックや リリースなどの波形コントロール的な事ができる訳です。MMLの 打ち込み量は物凄く増えましたが,音の表現力が飛躍的にアップしたのは言うまでもありません。まさに「目からウロコ」の瞬間でしたね。この一件以来,自分は 古代氏の音楽作品を意識して聴くようになりました。今でも 古代氏の音楽は 大好きな「ジャンル」として自分の中にあります。

DTM MAGAZINEの 特集記事「I LOVE ファミコン」において,古代氏は「技術的な制限があるからこそ,極限のクオリティを求めることができる」と述べています。まさにその通り。氏が自分たちを驚かせてくれた音楽は,常に,非力なハードから努力とテクニックで引きずり出した「極限のクオリティ」だったのだと思います。だからこそ,いまだに「YK-2」の名が語られ続けているのではないでしょうか。

雑誌のハナシを書こうとしたら「古代祐三を語る」になっちゃった。(≧∇≦)
まあ,いずれ書こうと思っていた内容だったのでいいかなと。

(2008/5/1修正)


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