DARIUSのアレンジといえば「TAITO GAME MUSIC VOL.2」での,コンスタンスタワースのアレンジがあまりに「衝撃的」すぎて,ZUNTATA自身がアレンジしたものしか信用できなくなっていましたが,このリミックスアルバムは,そういったトラウマ的感情を抑え込むほどのパワーを感じます。なんと「スーパースィープ」と「ベイシスケープ」のコラボによるリミックスアルバムであります。
80年代後半のゲームミュージックブームを盛り上げた タイトー/ZUNTATA の名曲を,当時ナムコの現役作曲者として活躍していた 細江慎治氏がアレンジする・・・。この違和感が醸し出すインパクトはかなりのものです。個人的には「リッジレーサー」のイメージが強い 佐宗綾子氏も参加しているため,余計にそう感じるのかもしれません。逆にベイシスケイプ側は,崎元仁氏と 岩田匡治氏が 全く参加されていないようだったのが,非常に残念であります。
「DARIUS REMIX」には,DARIUSと DARIUSⅡより13曲のリミックスバージョンが収録されています。リミックスは,スーパースィープ陣営が DARIUSを中心に8曲,ベイシスケイプ陣営が DARIUSⅡを中心に5曲を担当。どの楽曲も非常にクオリティが高いのですが,そんな中でも強いインパクトを受けたのは「INORGANIC BEAT」と「COSMIC AIR WAY」,「WAR OH!」の3曲でしょうか。
「INORGANIC BEAT」は,佐宗綾子氏の作品。ライナーノーツをみると「DARIUSというゲームをプレイした事がない」と記載されていますが,さすがに楽曲のツボはしっかり押さえています。ゴツゴツしたベースラインとギターアレンジが非常にカッコイイです。「COSMIC AIR WAY」は,細江慎治氏の作品。もともとがノリのよい楽曲でしたが,ダンスミュージックばりのリズムが追加されノリがさらに加速。サビ(?)の部分の気持ち良さはもはや原曲以上と言っても過言ではないと思います。「WAR OH!」は,上倉紀行氏の作品。ゲーム中のボスである DRIOSAUM(ドリオサーム)のテーマ曲・・・のハズなんですが,何故か本格的なジャズセッション曲になっています(笑)。ホーンセクションとベースのからみが絶妙。オープニングとエンディングに追加されている「夏」っぽいフレーズが謎ですが,この曲を聴くだけでも このアルバムを買う価値はあると思います。凄いです。
ちなみに,このアルバムには「BOSS SCENE 7(DARIUSのラスボス)」のアレンジも収録されています。今まであまりアレンジされていない曲ですから,これだけでも聴く価値はあると思います。前半は何かの「エンディング」かと思わせるような 滑らかなアレンジ。中盤からは原曲のイメージを再現しつつ,リズムとフレーズの構成にアレンジを加えた「リミックスバージョン」が展開されます。妙に冗長化されたフレーズ構成は賛否両論あるでしょうが,残り1分50秒のところから「ゲームに近い構成のフルコーラス」が展開するので原曲信者も安心です(笑)。
久々に良いものを買った気がしますよ。(≧∇≦)
DARIUS好きには特にお薦めです。
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