探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

ムーンライト・珍度ローム

2020年08月28日 | 自然探索記~採集記(道東)


今宵は半月・・・
月に誘われて外灯回りで珍を狙ってみることに。

今回の目標は「キタミモンヤガ」
ヤガ科の一種で、大陸にも分布しているが、日本ではなぜか北海道の北見周辺のみに分布している。(これは不思議でならない)
北海道RDBでは希少種に指定されているが、実は産地に行けば普通に見られるらしい。なので本当は珍ではない。
でも最近探索成果が芳しくないわたしにとっては丁度いい目標かもしれない。


仕事を終え、急いで準備して現地に22時到着(旭川から約3時間)
辺りを見回して感じたのが、外灯のほとんどが虫の集まりづらいオレンジ色とLEDとなっていた。
(写真は数少ない水銀灯の外灯)
温度と湿度は高かったが、やや風が強いため、いまいち虫が集まらない。
しばらく適した外灯を探し回って時間をつぶす。

そして深夜に風は落ち着き、虫が集まり始めた。
外灯下でうろうろしてると羽アリが体中に付着して気持ち悪い。蚊も増えた・・・

オニベニシタバ Catocala dula
大型のカトカラ。
カトカラの仲間は蛾の中では美しい部類なので、人気が高くコレクション性も高い。
個人的にムラサキシタバが好き。


ケンモンキシタバ Catocala deuteronympha
車に轢かれているカトカラはほとんどこの子だったけど、運のパロメーターが低い種なんだろうか?


ヒトリガ Arctia caja
でかいし、毒々しい体色ではあるが、見ようによってはホルスタイン模様。
バタバタと羽音が聞こえると、きまってこの子が地面にひっくり返ってもがいている。


キタミモンヤガ Pseudohermonassa melancholica
ちょっと斑紋が特徴的ではあるが、地味。
前翅は黒っぽく、後翅は淡い色なので、飛翔していてもなんとなく区別できる。
はい、ミッションクリア。


住宅地にあるコンビニの灯りにもいるという陳腐っぷり。どこで発生してるんだ?
コンビニをはしごして探すと効率良いのかもしれないけど、たぶん不審者扱いで通報されるね。

今回の外灯回りでは、シロテンキヨトウ、シロモンヤガ、キタミモンヤガの順で蛾が集まっていた。
今年は暑い日がまだ続いているからかヤママユガ科が1個体も見られなかった。もう少し涼しくなってからの発生かな。

以下はおまけ

ケラ
体に比べて翅は短いのに普通に飛翔できるところがすごい。飛翔するにはバランス悪そうな体形なんだけどね。
最近見かけなくなったが、酪農地帯や田園地帯ではまだまだ健在。


小歯型のノコギリクワガタ
いきなり目の前に落ちてきて、ひっくり返ってワタワタしていた。
大歯型はなかなか見かけないが、こんなに小さな個体も珍しい。



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