ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

どっぷり志ん朝

2007年10月16日 | Weblog
午後、「男の隠れ家」編集部で色校チェック。初めてお仕事させていただいた雑誌で、いきなり落語の特集に参加させていただくことが出来たということに何かしらの縁を感じる。
帰宅後はi-Podのデータ整理をしながら志ん朝にどっぷり浸る。「粗忽の使者」の志ん朝と談春の演じかたの違いを再確認したかっただけだたのに、続けざまに8席。耳心地がいいものだからついつい聞いてしまう。今回、志ん朝で初めて聞いた噺が「今戸の狐」。符牒についてのマクラがとても興味深かった。もともと商人の世界で始まった符牒。落語会の符牒としては扇子=風、手ぬぐい=マンダラ、羽織=ダルマから一般化したセコい、ジャリ、など。そして映画の符牒(物を)どかす=わらう、雪洲する=つぎ足す(高くする)から賭場の符牒ボンクラ、ヤバいなどなど。それぞれの符牒に気の利いた話が添えられている。
夜は五代目柳家小さんの落語全集をひたすらi-Pod用に入力。あっという間に真夜中過ぎ。

江戸川落語会

2007年10月15日 | Weblog
本日は18:30より江戸川区総合文化センター小ホールにて江戸川落語会。
お土地柄か、観客の平均年齢は60~70歳。途中で小用のためか席を立つ人が目立った。
まずは柳亭市朗「道灌」。最初に聞いた時からすれば格段の進歩。隠居と八っつあんのとぼけた会話部分は省略されて短くまとめられている。
次に柳家はん治「鯛」。小三治の三番目の弟子。二回目だが、前回も同じネタ。料理屋の生けすで生きる魚達の悲喜こもごも、これといって面白い噺ではないが、これしかないのか?とりあえずお腹一杯。
前半最後が柳家権太郎「笠碁」。久しぶりに聞く権太郎、期待していたが、特別な工夫がみられるでもなく、押し出しの強さが空回り気味で若干消化不良。私が始めて聞いた「笠碁」は十代目金原亭馬生の音源。この時覚えた「笠碁」の魅力を越えるものにはなかなか出会えない。
そして中入り後に柳家小三治「小言幸兵衛」。ドトールコーヒーでカフェラテを買った時のお金のやり取り、「210円お預かりします」って、いつ返してくれるんでしょうね、そんなマクラから。小三治としては珍しく短いマクラで助かった。小言を言いながら長屋を見回る大家、その長屋の風情が色々な登場人物を彩りに添えつつ描かれていて、目に浮かぶようだった。家に帰った大家の元を訪れる豆腐屋と呉服屋、小三治の啖呵はそんなにうまくないけれど、その分ノロケがフューチャーされていて面白く聞けた。呉服屋の息子と古着屋の娘、年頃の二人は器量良し、自然恋に落ちる。そのうち娘のお腹がせり出してくるが、1人息子に1人娘、どちらも外に出す訳には行かない。この世で添遂げられぬなら・・・、と哀れな二人は心中することに「なるよな」、と大家。ここからは歌舞伎の立ち回り。息子の宗派が法華で娘が真言、湿っぽいはずの心中がなんだか妙な具合に。鮫皮の二本差し→サーベル→バグダット。終演は21時少し前。全体としてはいまいちパッとしない内容だった。

天女座ライブ@原宿クロコダイル

2007年10月14日 | Weblog
20時から天女座のライブ。
天女座はシンセサイザー担当の志帆さんとマジカルボイス&各種楽器担当のトンちゃんの二人組。NHK「美の回廊」のテーマ曲を担当したり、伊勢神宮で演奏したり、世界を股にかけて幅広い活動をしている。今回のライブは両手・両足がないにもかかわらず料理、裁縫から日本人形製作まで、何でもこなしてしまう明治の才女中村久子さんのDVD発売記念として催された。
ライブでは、志帆さんとトンちゃんのリレー演奏の合間に、DVDの紹介やお二人が生活する熊野・波田須の風景を映像で紹介。志帆さんの演奏は、閉じられた空間に居るにもかかわらず、大自然の中で心地よい風に吹かれながら海に反射する光を見ているような心持ちにさせてくれる。また、トンちゃんの声は、4オクターブの音域を誇るだけあって、自由自在に変化して、とても1人の男性の声とは思えない。扱う楽器も見たことのないような不思議なものばかり。スキャットを聞いていると、どんな枠にも捕らわれない解読不可能な言葉が紡ぎ出す不思議な世界が広がり、何となく昔エジプトで聞いたアザーンが思い出される。
天女座の活動は地域活性化にも繋がっている。今年の7月、熊野を訪問した際に波田須の天女座にお邪魔させていただいたが、とにかく気持ちの良い空間だった(詳しくはhttp://www.tennyoza.com/)。

海をパノラミックに見晴らせる週末のみ営業のレストランでいただいたトンちゃんの手料理は絶品。波田須の町は徐福伝説で知られる。熊野を訪れるならば、是非立ち寄ってほしい場所。特別なものは何もないという贅沢、表面的な豊かさで飽和状態にある現代日本の価値観がばかばかしくなります。

東京湾クルーズ

2007年10月13日 | Weblog
南砂町の駅からタクシーで東京湾マリーナへ。タクシーを出て、おや?知らない場所??と思ったら南砂町には2つマリーナがあるんですね。油断してました。本来の目的地である夢の島マリーナへ再びタクシーで移動。湾岸通りへ出るまでちょっとした渋滞に巻き込まれる。20分遅れで到着、Sオーナーと久々の再会。しばらくカメラの話と金魚の話に鼻が咲く。
金魚の世界もなかなか深い。Sオーナーが育種している出雲錦は体のラインが美しく、尾びれがヒラヒラしていて妖精のよう。金魚雑誌の表紙にも登場していて人間ならば太夫クラス。背びれのない金魚を見る時は「背中」のラインをいかに美しく見せるか、がポイント(S氏説)。金魚の育種には、それぞれの種類に厳密なルールがあって、そのルールから外れたものは全く価値がないそうだ。また、金魚にはそれぞれのテーマがあって(例えば「富貴」)、その言葉をいかに具現化するかが勝負どころらしい。ちなみに「富貴」を具現化した品種が「ランチュウ」。顔が水泡で覆われたようにボコボコしていて、素人にはその良さが全くわからない。しかし、上から見ると、小判にそっくり!分かり易い!!大体、グロテスクな金魚は中国産が多い。美意識の違いを感じる。
会長とともにさらに20分遅れでメンバーが揃う。今日のクルーズは満員の12人。
ヨットの知識ゼロの素人ばかりを満載した舟は準備に手間取り予定から小一時間遅れの出港。穏やかな海面、順調に進む。しかし、穏やかではあるがやはり海の上、具合が悪くなる人が続出する。
今日覚えたヨットの専門用語・・・ヨットで使われる言葉の語源はオランダ語が多いらしい。プレジャーボートが最初に生まれたのがオランダ。それまではただの業務用、運搬手段だった。
ラット・・・車のハンドル
カー・・・ロープを送る金具
キッキングストラップ(馬車からきた用語)・・・マストの跳ね上がり防止用の留め具
アビーム・・・船体に対して垂直の風。船の梁(?)をビームというらしい。
他にも色々教えてもらったけれど、記憶が朧。
最近、道路交通法が酔っ払い運転に厳しくなったのと同じように、舟の酒気帯び運転(操縦)も罰則の対象となったらしい。さらに、自転車の酒気帯び運転も罰則の対象、都の職員は懲戒免職になるそうだ。恐ろしい。

喬太郎勉強会

2007年10月12日 | Weblog
昨夜は一睡もせずにブログのためのデータ作り。
ともすればピントがズレがちのフラフラ頭で、午後は代理店のホームページ製作の打ち合わせ。
そして夜は喬太郎勉強会@下北沢劇。こんぶが開口一番で道灌。愚直なまでのストレートな展開。隠居を泥棒呼ばわりする際のゴニョゴニョをなくしていきなり「泥棒」と言ってしまう。ショートカット?
次に喬太郎「蝦蟇の油」。酒と高座にまつわる話からブレにブレて延々マクラ。いつ始まるか、いつ始まるかと待ちあぐねる中ようやく本編スタート。しかしいきなり口上が怪しげ。何を言っているのか、全然聞き取れない。頭と口が別々になっているような・・・。そういえば、啖呵切る喬太郎って見たことなかったな、と改めて思う。結局途中で回転数が合わなくなって喬太郎「もう一回やってもいいですか?」と再スタート。最初の危うさは軽減されて、酔った状態の口上は喬太郎節で難なくクリア。そつなく高座をこなす姿しか見たことがなかった私には、ちょっと新鮮な体験だった。
中入り後は喬四郎の新作。聞かなかったことにする。
トリは喬太郎「寝床」。旦那の発声練習、狂気の沙汰でおかしい。拗ねて床についた旦那を説き伏せ、義太夫を語るまでの旦那の変化が絶妙。義太夫に当たるまいと身を伏せる聴衆達の会話も喬太郎エッセンスが効いている。
夕食は下北沢のおばんざい屋「千真野(せんまの)」。たこの柔らか煮、カキと湯葉と春菊の白合え、お刺身盛り合わせ(〆さば、小肌、マグロ、ツブ貝)、豚の塩胡椒焼き、金目鯛の西京焼に白飯とおぼろ昆布のお味噌汁。たこと白和え、上品だが味はしっかりしていて、とてもおいしかった。学生の町下北沢では希少な落ち着いた店。上の階には雀鬼流のジャン荘が!

デンジャラス&ミステリアス 喬太郎・白鳥二人会

2007年10月11日 | Weblog
遅まきながら、ブログを開設しました。データベースとして過去のデータも追記していきます。何かしらの情報源として役立たせたいと思いますがいつまで続くか心配です。
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今日は仕事はお休み、となると趣味の世界。イイノホールでの最後の落語会(デマ?)、柳家喬太郎と三遊亭白鳥の二人会「デンジャラス&ミステリアス」に出かける。
平日夜には珍しい18:30開演の会とあって、会場内には空席が目立つ。遅れてくるお客を慮ってか喬太郎は長い長い学校寄席のマクラ。本編はさらっと「午後の保健室」。人物設定の妙がいつもながらおかしい。
そして白鳥「サーカスの小象」。白鳥は時々しか聞かないが、それにしてもネタがかぶったことがない。一体いくつぐらい持ちネタがあるのだろう?とりあえずこの作品は古典落語とマンガ名作劇場のネタが錯綜し、複雑な内容だが破綻することなく、よく出来ている。白鳥は馬鹿キャラだが侮れない頭脳の持主、かも。大工調べの棟梁の啖呵がうまい具合に塩梅されていて、初めて白鳥の啖呵を聞いた私には色々な意味で衝撃的だった。
中入りの後は白鳥が「インドそば屋」。付録のような作品。正体不明の料理屋を経営する三代目インド人社長と貧乏男の攻防。三代目=観光ビザで入国しているので二年づつ親子三代でローテーションを組んでいる・・・、可笑しい。片言の日本語しかしゃべれないはずのインド人が突然江戸弁で脅したり、法外な金額!と思ったらルピーだったり、小ネタ満載。
トリは喬太郎で「ハワイの雪」。おじいさんの所に届いたハワイからの手紙。将来を誓い合った恋人が病身にある、会いにきてほしいという孫ジョージからのものだった。約束を反故にして、故郷新潟高田からハワイに単身飛び出してしまった元恋人を恨む気持ちが会いたい気持ちに変化していく。しかしそんなお金はない。と、ハワイ旅行が貰える腕相撲大会が!もちろん参加、昔の恋敵と決戦に臨み、優勝。孫娘と共にハワイへ、念願を果たすが・・・というビタースイートなストーリー。前半=動、後半=静のコントラストが際立ちラストはかなりぐっとくる。新作苦手の私でももう一度聞いてみたくなるようないい噺だった。

八王子駅前寄席 遊雀・栄助 

2007年10月10日 | Weblog
前座に三遊亭歌すみ「道灌」。坊主頭がよく似合っている。男物の着物を着ると結構男前になるのでは?
次に三遊亭遊雀「桃太郎」。変なフラがあって力みがなくて、聞いていて「人生がんばらなくってもいいのかな~」といったような、いい気分にさせてくれる。妙に頭がまわる子供が憎ったらしい。
次に春風亭栄助「強情灸」。見るからに特殊キャラでちょっとずるい。元アメリカ寿司職人、しかも弟子入りが32歳。これだけでもなんとなく応援したくなるが、カミカミの滑舌のどうしようもなさが病みつきになる。そんな栄助が中入り後に大胆にも「芝居のけんか」。カミカミで演る噺じゃないだろ、とつっこみたくなるが、下手さがキャラとして魅力になっているところがこの人のすごさだと思う。しかし、登場人物がなんだかよくわからないから、ストーリーを知らなかったら手強い。
トリに遊雀「寝床」。スタンダードな展開。ただ、義太夫を聴く聴衆の苦悶の多くは割愛。おばあさんが義太夫に当たって死ぬ件が省略されていてちょっと寂しかった。大満足ではなかったが、普通に満足。
も少し色々聞いてみたいと思わせてくれる二人の会だった。

暗室作業

2007年10月09日 | Weblog
横浜のモノクロ専用貸暗室「ダークルーム」で10月24日からコダックフォトサロンで開催される次回グループ展「Lazy Fellows」のための作品制作。候補の4カットプラスアルファで10カットほどプリント予定。展示は2カットのみ。
「ダークルーム」は日本大通りに位置するZAIMビルの4階にある。積極的にプリントの普及活動をしている団体。暗室内は8台のエンラージャーが設置されていて、自分で行うのは定着まで。水洗・乾燥作業はダークルームスタッフが引き受けてくれる。

久しぶりの暗室作業、使うのはFUJIのエンラージャー。まずは依頼されていたK氏の作品をプリント。とんでもなく固いネガ。しかも露出がバラバラで作業は困難を極める。お昼休みを返上して作業するがどうしても1カット焼けない。あんまり手強いので気分転換に自分の写真のプリントを始める。最初はレンズにローゼンシュトックを使ったが、柔らかすぎてフジにチェンジ、程よいかたさに。今回使うのはフランスの印画紙ベルゲールの純黒調、小半切という独特のサイズ。以前はフォルテを使っていたのだが、数か月前に感剤の塗りムラが問題になり、結局そのまま製造中止となってしまった。黒がしっかりしまる印画紙を探し求め、新規開拓でチェコの印画紙FOMAを試してみたが、濡れた状態ではキレイに見えるのに、最終的な仕上がった際に黒のベッチョリ感が気持ち悪く、使うには至らなかった。ベルゲールは以前にも使ったことはあったが割高感が否めない。ここぞという時にしか使えない印画紙だったが・・・、しょうがない。しかし、手応えはかなり。昔のフォルテのような、定着液に入れた時の黒のしまり具合がはっきりと目に見え、感動を覚える。フォルテの持つ「艶のある黒」を久しぶりに感じた。
しかし、そんなベルゲールも、今までフォルテと同じ工場で生産されていたのだが、工場の閉鎖に伴い別工場に引っ越すことになったらしい。ということは、印画紙の調子も変わる可能性があるということだ。デジタルの波に押されまくって手焼きのプリントの世界が窮地に立たされている。私はデジタルと旧式マニュアルの両刀使いなので、まだまだデジタルでは表現出来ない世界がアナログに残されていることがはっきりわかる。特にモノクロプリントの深味は、アナログの専売特許。何とか次世代に繋いでいきたいものだ。
最後に焼き残していたカットをプリント、ようやく結果が出る。しかし時計は17時。11時から立ちっ放しでぶっ通しの6時間の暗室作業で疲弊、とはいえ充実した時間だった。

第51回 扇辰・喬太郎の会

2007年10月06日 | Weblog
午後は英会話レッスン。第4回目となる今日は最初に宿題の感想文発表と動詞「take」の徹底解剖及びリスニング、スキットなど。文法の大切さは身にしみているが、それをなかなかうまく伝えることが出来ない。実践の場をどうやって提供するかが課題。

夜は扇辰・喬太郎の会@国立演芸場。
春風亭正太郎「桃太郎」は熟睡。気が付いたら高座を降りるところだった・・・。
まずは扇辰「お血脈」。時事ネタをうまく織り込んだストーリー展開。五右衛門が地獄の釜でヒット曲集を片手に熱唱。
次に喬太郎「八王子金造」。髪結いの金造が通りでしゃがみこんでいた娘を家に連れ帰る。話を聞くと主従関係で許されない恋と諦めた主人が勘当され、八王子にいるらしい、すでに主従ではないならば恋人となることもできようと追いかけてきた。どうも金造という人の厄介になっていると聞いたが金造が見当たらず途方に暮れていたという。金造、同情すると見せかけて、実は恋人は博打に手を染め島流し、助けるためには50両が必要だと言う。結局娘を吉原に身売りさせ、100両の大金をせしめる。抜き読みの一節、ここから二人の運命の歯車が掛け違いになっていく・・・という円朝作品。
喬太郎の口調とピッタリフィット。じめっとした重苦しい場面の空気が伝わってくる。娘の告白を受けて女房と悪巧みする金造夫婦の底意地の悪さが交わされる視線で巧みに表現されている。
中入後は喬太郎「かま手本忠臣蔵」。松の廊下での刃傷沙汰が、実はオカマの痴話喧嘩に端を発したものだった、という新作。尻すぼみな印象。
トリが扇辰「幾代餅」。すこしテンポが緩い。搗き米屋職人の清蔵の適わぬ恋のために主人が用意してくれる着物、長襦袢、帯、草履、それを渡すたびに清蔵が泣く。なんだか湿っぽい。錦絵に描かれた全盛の花魁に惚れて恋煩いした、ずれた感覚の男のはずが、妙に粛々と描かれていて逆に嘘っぽい。

全日空寄席

2007年10月05日 | Weblog
お昼は「九段一茶庵」。11時40分頃到着したが既に店内はサラリーマンで混雑。お店の雰囲気が田舎の木造建築的な温もり感があり、出窓越しのモミジが青々としていてほっとする。天せいろを注文、てんぷらはさっくり、そばはコシが強く食べ応えがある。私には適量で、おいしく味わうことが出来た。
そして夜は全日空寄席@イイノホール。
まずは金原亭馬吉の「鮑のし」。志ん生の音源でしか聞いた事がなかったので初ライブ。男前の噺家。少し間合いが長く、丁寧というよりは冗長に感じてしまう。
次が立川談春「粗忽の使者」。マクラの日航寄席ネタはショッキングだった。私が聞いた時は既に問題発言はカットされていた。粗忽者の地武田地武右衛門のドタバタぶりをドタバタと描き出す談春のデフォルメは容赦ない。そして容赦ないだけにちょっぴり辛い。ただ、地武右衛門を取り巻く人々がその分引き立つ。地武右衛門のおシリを見た留っこが、「こんなに毛を生やらかして、コオロギでも飼おうってのか」は大好きな台詞。
中入り前が桂雀々「頭山」。とても評判がいいとの前情報があったので期待していたが、ゴリ押しのコテコテ上方落語。「笑ってください」を連発、どうしてそんなに観客におもねるのか?アウェイだから??かなり冷えた。
結局、中入りで相方の体調崩れ退場。