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「世界の癌死亡者1年間に880万人 早期診断を」(2月4日、NHK NEWS WEB)
2月4日は癌に対する啓発を行い、予防等の行動を呼び掛ける「世界対癌デー」です。WHO(世界保健機関)は、世界全体で1年間に凡そ880万人が癌で亡くなっているとして、早期の診断等を促す新しいガイダンスを発表しました。
WHOによりますと、一昨年1年間に癌で亡くなった人は、世界全体で凡そ880万人で、此の内3人に2人は、所得が高くない国で亡くなっています。
WHOは、30%から50%の癌は防げる可能性が在るとして、予防対策や早期の診断等を促す新たなガイダンスを「世界対癌デー」に合わせて3日、発表しました。
ガイダンスは、各国政府や医療関係者等に活用して貰おうという物で、此の中では、一般の人達に初期の癌の症状に付いての意識を持って貰い、直ぐに医療機関に掛かる様促すと共に、適切な診断が出来る様、医療関係者の教育等に投資する様求めています。
そして、癌になった場合でも、金銭的な負担が少なく、安全で効果的な治療を受けられる様、取り組むべきだとしています。
WHOは、現在癌と診断される人は、凡そ1,400万人居て、2030年には2,100万人を超えると予想しており、今回のガイダンスを活用し、防ぐ事が出来る癌による死者を減らす様、呼び掛けています。
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国立がん研究センターが昨夏、「2016年度中、日本で癌により死亡する人数。」を約37万4,000人と“予測”していた。WHOが今回発表した「世界全体で1年間に凡そ880万人が癌で亡くなっている。」(凡そ880万人と言えば、大阪府の人口と略同じとか。そう考えると、凄い数字だ。)というのは一昨年に付いてと年度は異なるものの、「日本で1年間に癌で亡くなる人数は、世界全体で1年間に癌で亡くなる総人数の約4.25%。」という事になる。
「世界の人口に占める日本の人口の割合」が約1.7%という事を考えると、癌による死者数は世界平均よりも高い訳だが、此れは日本が“超高齢社会”に入っている事の影響が大きいのだろう。
「一昨年、癌で亡くなった3人に1人は、所得が高く無い国の人間。」というのは、国として予防対策や早期の診断に金を掛けられない事が影響しているのだろう。「30~50%の癌は防げる可能性が在る。」という指摘からは、「生まれた国によって、救える命も救えない。」事を再認識させられる。