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「近藤サトアナが着服被害を告白『御金が集まる所の係の人が、私の預金を・・・。』。」(12月22日、スポーツ報知)
フリー・アナウンサーの近藤サト(49歳)が22日放送のフジテレビ系「バイキング」(月~金曜・午前11時55分)に出演し、過去に着服被害に遭った事を明かした。
番組では滋賀・甲良町の元職員、小島崇靖被告が窓口で納付された税金約3,000万円を着服し、業務上横領の疑いで逮捕。懲役3年、執行猶予5年の判決が下されたという事件を取り扱った。
小島被告は、インタヴューに「しめしめ感が在った。」等と、悪怯れもせずに答えていた。父親が、全額弁済したと言う。
小島被告の手口は、町役場税務課の窓口に住民が税金を納める為持って来た現金を受け取ると、其の儘着服。其の際の納付書は、自分のデスクに保管していたという物。
此れに近藤は「(現金の取り扱い方が)杜撰なんですよ。役所が甘い、甘過ぎる。其処が問題。」と指摘し、「銀行等ではチェックが可成り厳しいけど、そんな銀行でも横領事件は発生する。」と解説した。
「彼(小島被告)が言っている事は、横領のパターン。知らない人がどんどん自分の所に御金を持って来ると、取ったという感覚が全然無い。」との見解を示した所で、「私も、被害に遭った事が在る。所謂御お金が集まる所の係の人が、私の預金を横領したという経験が在る。」と告白した。
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小島被告に下された「懲役3年、執行猶予5年。」という判決、父親が彼に代わって横領した全額を弁済した事も在るのだろうが、執行猶予を付けるべきでは無かったと思う。「しめしめ感が在った。」等、全く反省している様には感じられず、又、同様の犯罪を繰り返す可能性が在るからだ。こういう阿呆は刑務所に打ち込んで、心底反省させなければ駄目だ。
で、近藤さんが横領になった話だが、金額の大小を別にしたら、「結構在る。」とは言わないけれど、「意外と在るのではないか。」という気がする。と言うのも、そういった話を身の回りで、何件か聞いた事が在るので。
多分、以前に書いた事が在ると思うが、親戚で2人、金を着服された者が居る。もう大分昔の事だが、相手は共に大手証券会社。今はどうなっているのか知らないけれど、当時、客は電話1本で株の売買を指示するのが一般的だった。証券会社の担当者は其の指示を受け、株の売買を行い、事後に売買明細書を客に送る。そんなシステムだったのだが、或る日、親戚が残高を確認すると、1人は100万円程、もう1人は数百万円、“実際の残高”より少ない事に気付いた。
慌てて担当者に連絡すると、「御客様から買いの指示が出て購入するも、株価が下がって、こういう形になりました。」とか、「御客様から売りの指示が出たので売りましたが、購入時よりも大分株価が下がっていたので、損が出ました。」といった答えが返って来たと言う。そんな指示は絶対に出していないし、該当する明細書も間違い無く受けていない(過去の明細書は、全て保管していた。)。「おかしいじゃないか!」と何度も訴え、担当者の上司も出て来るも、結局は「御客様の指示通り行っただけです。」の一言で片付けられてしまった。泣き寝入りさせられた訳だ。
今だったら通話内容の録音等、着服を防ぐ策が取られていそうだが、当時はそんな事も行われていなかった様。着服されても、少額なら気付かなかったり、気付いても泣き寝入りさせられたりというケースは、意外と在ったのではないだろうか。
又、知り合いの男性(高齢者)の場合、学生時代に世話になった先生に身寄りが無かった事から、其の先生の“後見人”の様な事をしていた。先生本人から「宜しく頼む。」と言われて引き受け、先生の指示通りに金の出し入れを行い、其の都度、通帳の明細を見せる等して確認して貰っていたち言う。
其の先生、認知症の症状が出て来た事から、高齢者施設に入る事になった。施設からは「色々費用が掛かりますから、(先生の)御金の管理は我々に任せて下さい。勿論、掛かった費用の明細は、其の都度御渡ししますから。」と言われ、「其れならば。」と任せたそうだ。先生は資産家で、預金も結構在った。
施設側からは月に1度明細書が送られて来て、「結構使われたな。」とは思ったものの、「自分の御金でも無いのに、ああだこうだ言うのもどうかな。」と承認し続けて来た彼。入所から5年程経ち、先生の容態が悪くなった。と同時に、明細書に記される額がぐんと増えた。高額な医療費は未だしも、羽毛布団やら高級食材やらと、“本人”が望んで購入したとは思えない物が記されている。施設に連絡すると、「本人が望まれたので、代わって購入しただけです。」の繰り返し。そんな状態が数ヶ月続き、先生は亡くなった。亡くなった後、預金を確認したら、残高は綺麗に“零”になっていたと言う。自分の金では無いし、帳尻合わせの様な明細を「嘘だ!」とする根拠も無く、結局、彼は状況を受け容れる事に。