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「自民が憲法改正漫画 若者ターゲット」(4月28日、西日本新聞)
自民党憲法改正推進本部は28日、改憲の必要性を訴える漫画冊子「憲法改正ってなあに?」を制作したと発表した。改憲に必要な国民投票は18歳以上が対象となる事から、若者にも関心を持って貰う狙いで、県連等を通じて約5万部を無料配布する。
冊子は、現行憲法を「外国人の手で、僅か8日間で、草案が固められた。」と強調する等、安倍晋三首相の意向を強く反映した内容。曽祖父が憲法の成立過程、問題点等に付いて家族に説明し、「GHQ(連合国軍総司令部)が与えた憲法の儘では、何時迄も日本は敗戦国だ。」と、改憲を呼び掛けるストーリーだ。
政府筋によると、漫画制作は首相が指示したと言う。船田元本部長は「憲法は、GHQの影響下で作られたという歴史的事実を踏まえるべきだ。勇気を持って、改正したい。」と述べた。
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今から9年前、元宮内庁長官・富田朝彦氏が付けていたされる、所謂「富田メモ」の存在が明らかになった。「昭和天皇が、第二次世界大戦でのA級戦犯が靖国神社に合祀された事に関し、強い不快感を持っていた事。」等が、其のメモには記されていたのだが、極右的な著名人の間からは、メモの信憑性に付いて疑問の声が上がったりした。どういう立場の人で在れ、“論理的な主張”に基づいての物で在れば、自分は其の主張を尊重する。然し、具体的な根拠を全く挙げる事無く、「賢明な陛下が、そんな事を言う訳が無い。」の一言でメモを否定した櫻井よしこさんには、「此の人、論客でも何でも無い、単なる“き印”なんだな。」と呆れ返ってしまったもの。
「自身に不都合な事は全て否定し、手前勝手に捻じ曲げて解釈する。」というのは、極右や極左と称される人達に良く見受けられる事だが、漫画冊子「憲法改正ってなあに?」も、此方に記されている様に、そんな“匂い”がぷんぷんする代物。御都合主義も此処迄極まれば、最早“芸術的”とすら思えてしまう。
で、元記事の中でも紹介されている様に、曽祖父が憲法に付いて「敗戦した日本に、GHQが与えた憲法の儘では、何時迄経っても日本は敗戦国なんじゃ。」と言っているシーンが、漫画には描かれている。敗戦から70年が経とうとし、此処迄繁栄した日本(国民の幸せ度は別にして。)を「敗戦国(の儘)」と言う感覚が凄い。アメリカ追従姿勢を貫き通している政府が、敗戦国(の儘)云々を訴えるとは、何か変な感じがする。
トルコが「オスマン帝国の復活」を、ロシアが「ロシア帝国の復活」を、そして中国が「中華帝国の復活」をと、独裁的な政権が“覇権主義”に走り出している昨今。「憲法改正により、敗戦国から脱却出来る。」とでも思い込んでいる様な“浅い思考”の現政権ならば、憲法改正が叶った“次”には、覇権主義に乗っかって、「戦勝国になるぞ!」という発想にも成り兼ねない。
自民党が発表した「日本国憲法改正草案」には問題が多過ぎるし、最高法規たる憲法の改正を主張する前に、「“国民との約束”で在る『議員定数削減』を2年以上も放置している事」を、最優先課題として解決すべきだろう。
世界の警察官米国の助手となり、国連常任理事国入りし1等国の仲間入り・・・と言うシナリオかもしれませんね。
ネット右翼を親衛隊のごとく操り、高支持率を利用して反対勢力に圧力を掛ける・・・実に見事な手腕です。
さすがナチス党を手本にするだけあって、今や懐の深い自民党は存在せず、偏狭な安倍党が政界をのし歩いている感あり。
そんな状況を容認ないし無関心で白紙委任するなら、いずれどんな災厄が降りかかろうと文句は言えますまい。
戦争に関しても、戦争に負けて悲惨な目にあったから戦争はしてはいけない、という被害者意識のままでいる限り、戦争の本質は見えてこないでしょうね。
反安倍勢力! こんな状況に何をチンタラやってるんだ(怒)。しっかりせい!
以前にも書いた事ですが、本の一時期を除いて、我が国で自民党がずっと政権を取り続けた最大要因は、自民党という政党が内部に「右」や「左」、「中庸」と幅広い思想&主張の持ち主が存在し続けており、極端な方向に寄らない様、“党内で政権交代”をし続けて来たからだと思っています。
然し今は、安倍首相の暴走に対し、本の僅かな人間(数人)を除いて一切苦言を呈さない許りか、諸手を挙げて賛成しているという異常な状況。
前に麻生太郎氏が「ナチスの手法を学ぶべき。」と発言しましたが、良くも悪くも現政権の本質を捉えていると思います。仮想敵を作り上げ、叩き続ける事で国民の不満を其方に向けさせ、“親衛隊”を動員して反対勢力を封じ込める。マスメディアを味方に付けて、徐々に言論封殺を図って行く。過去の歴史を知れば知る程、似通った手法が不気味でなりません。
国民を無視し、遣りたい放題している自公の与党も酷いが、そうさせた儘の野党も酷い。自民党内の派閥と一緒の維新や次世代は別にして、内部抗争に明け暮れている様な民主は何をしているのか?「国民との約束で在る『議員定数削減』を、最優先させるべき!」というのも、民主が率先して主張すべき事柄なのに・・・此の党も国民を無視しているとしか思えない。
民主党政権時の混乱は言うまでもないが、マスコミや官僚への恫喝行為などを行う幹部、支援者の多さは自民党に対する敵失行為だったのではないかなあ。仙石氏のようにもともと反権力を標榜する新左翼系弁護士だった人は恫喝というか「アッピール」という名の示威行為は仕事のうちだったし、市民運動家や労組も強い言葉を使う傾向がある(例:「ファシストアベをやめさせなければならない!」「成田空港粉砕!」)。こういうセンスに嫌気指した有権者が多かったのは確かだろうと思います。
政権を奪取した高揚感が在ったのは理解出来るけれど、民主党政権が失敗に終わったのは、“アピール合戦”に終始したのが大きな要因でしょうね。所謂“事業仕分け”も、発想としては悪く無かったのだけれど、如何せん内情を良く知らない政治家が、“感覚的に”物事を推し進めてしまったというのが在る。長年存在して来たシステムを変えるのならば、詳しい人間(提灯持ちの様な連中は不要。)をメインに据え、ああいったパフォーマンス的な遣り方では無く、じっくりと腰を据えて行うべきだった。
又、此れもアピール合戦の中で生じた物と言えるのだろうけれど、内部抗争が酷かった。言葉は良く無いけれど、内ゲバみたいな状態が何度も繰り返され、其の事に辟易としてしまった国民は少なく無かったでしょうね。其の点、自民党は良くも悪くも“大人”。「権力の掌握」という甘い蜜を前にすると、内部に様々な思考や主張が在っても、仮令激しい抗争を繰り広げていたとしても、一致団結して纏まる事が出来る。
別に良いと思いますけどね。
むしろ戦後の日本が不便も多少あるにしても
基本的に自由で過ごしやすい国になったんですから。
日本が北朝鮮、中国、韓国、イスラムと戦争なんていうのはもちろん反対ですし
多くの人や私が断固反対という声をあげていかなければならないでしょう。
まだまだ課題は多いでしょうが。
これに関しては声をあげてでも反対しないと。
「集団的自衛権がOKになったからといって、日本が戦争に参加するなんて“在り得ない。」、「素人を使える様に仕込むには莫大な費用が必要で、日本で徴兵制復活なんて“在り得ない”。」等、訳知り顔で「在り得ない。」を連発する人が結構居ます。具体的な理由や証拠を挙げた上での主張ならば、其れは尊重しますが、中には誰かの受け売りを口にしているだけだったり、全く無根拠での「在り得ない。」というのも結構多い。
第二次大戦中、従来ならば在り得なかった「学生や中高年の徴兵が行われた。」という事実からも判る様に、世の中に「絶対に在り得ないなんて事は、其れこそ在り得ない。」と思っています。多くの自衛隊員は一生懸命頑張ってくれていると思うし、災害時の彼等の活動には、正直頭が下がる。でも、実際に戦地に送られる事になったら、自身や家族の事を考えて、自衛隊を辞める人間は少なからず出ると思うし、其れは仕方無いとも思う。そうなった時、“兵隊”の数が足りなくなるのだから、“素人”を徴兵する方向に向かうのは自明の理。
想像や思考する事を放棄し、軽々に「在り得ない。」を連発する国民が多くなると、好い加減な為政者にとって、此れ程遣り易い環境は無い。