一昨日の夜、熱きタイガース・ファンの後輩から一通のメールが届いた。一昨日のタイガースv.s.ジャイアンツ戦終了後に、清原選手が報道陣に向かって発した言葉に関して、普段はクールな彼が珍しく憤慨していた。
通算500本塁打にリーチが掛かった状態で、一昨日の試合に臨んだ清原選手。先発の井川投手に一発を封じ込まれたまま迎えた7回裏、ジャイアンツは2対10の大差で負けていた。2アウト満塁という場面で登場した清原選手に対し、タイガース岡田監督は好投していた井川投手に代えて、開幕から9試合で自責点ゼロの藤川投手を登板させた。カウント2-3に追い込まれた清原選手は、次に投じられたフォークで空振り三振に倒れる。結果的にこの試合で、清原選手は500本塁打を決められなかった。
問題の発言は、試合後に報道陣に向かって発せられた。タイガース・バッテリーへの怒りを込めた内容だった。
「2-10の大差でうちは負けてて、2アウト満塁の2―3でフォーク・・・。ちゃうやろう。ケツの穴小さいなあ。チンポコ付いとんのかいな。」
プロ野球界には”暗黙のルール”が在るという。タイガースが大差で勝っている状況で、且つ清原選手の本塁打に注目が集まっている中、「2-3のカウントから直球勝負で挑まないのは潔しとしない。」というのが暗黙のルールで在り、フォークの様な球を投じるのは、”敵前逃亡”とも言えるセコイやり方だと清原選手は言いたかったのだろう。同僚で、嘗ては”KKコンビ”として甲子園を沸かせた桑田投手も、「変化球のサインが出ても、自分ならば首を振っている。昔の野球ならそうだった。」と、清原選手の発言に同意を寄せていた。
後輩は言う。「オールスター戦ならいざ知らず、公式戦に於いて2-3から直球勝負しなければいけないというのは変。清原選手だけの為に試合は行なわれている訳ではないのだから。多くの野球ファン、特にジャイアンツ・ファンは彼の発言をどう思っているのだろうか?」
確かに、後輩の意見に納得出来る部分は在る。大差が付いているとは言え、近年の野球で8点差は必ずしもセーフティー・リードとは言えない。ましてや、大砲揃いのジャイアンツであれば、清原選手の一発が大反撃の狼煙に成り得ないとは言い切れないだろう。バッターとバッテリーが虚々実々の駆け引きを行なった結果、バッテリーが選択した球がフォークであれば、それはそれで立派な勝負球だろう。藤川投手をケツの穴が小さいと言うのであれば、その投手が投じた球がどんなものであれ、空振り三振に斬って取られた清原選手は、もっとケツの穴が小さい存在という論理も成り立ちはしまいか。
それに、投手の立場に立ってみた場合、節目の記録を達成”させてしまった”側として未来永劫球史に名を刻まれるのはゴメンだという思いも在るだろう。嘗てスワローズに鈴木康二郎という投手が居た。正直、一流選手とは言えない彼が、少なからずのプロ野球ファンの記憶にその名が刻まれているのは、1977年に王選手がホームラン世界記録を更新する756号を浴びせた投手だったからだ。その後、事在る毎に「王選手に756号を打たれた鈴木康二郎選手」というフレーズが彼に付いて廻る事となる。
タイガースの久保投手コーチの様に、「俺も現役の時に落合に2000本安打を打たれた事が在る。打たれても歴史に自分の名前を残すのも良いんじゃないの。」と一時の屈辱よりも未来永劫の”名誉”を取れと語る人間もいるが、考え方は十人十色。概して、”引き立て役”にはなりたくないというのが、多くの本音ではなかろうか。
唯、後輩の意見に納得する一方で、清原選手の言っている事も理解出来る部分が在る。以前の記事でも触れたが、昔のプロ野球に在って今のプロ野球に無いと感じるのが、チームの勝敗を超えた選手同士の真剣勝負。其処には清原選手の言う、直球で真っ向勝負する投手の姿が確かに在った。(勿論、決め球が変化球の投手は、肝心の場面で変化球を投じていたのであるから、必ずしも全部が全部直球勝負していたというのは誤りだが。)こういった直球勝負に、対戦する選手達は燃え、ファンも一喜一憂していたのは事実だろう。
又、昔の話になってしまうが、タイガースのバース選手(最近ではバファローズのローズ選手やライオンズのカブレラ選手もそうだが。)が王監督の持つ年間ホームラン記録55本を塗り変え様と挑んだ試合で、ジャイアンツ等の投手陣に悉く敬遠された事が在った。多くのファンの間からは、「王監督の記録を守ろうというセコイやり方だ!」と非難が巻き上がったものだった。
でも、考えて欲しい。点差が開いていない場面での四球は言わずもがなだが、大差が開いた場面での敬遠は、”どういう意図が在ったにせよ”チーム乃至はバッテリーがベストと判断して選択した行為だったとは言えまいか?もしそうであれば、あの時は非難された行為が、今回のタイガースの場合には支持されるというのは、どうにも合点がいかない。ファンを無視した行為だったからというので在れば、清原選手のホームランを期待するファンが少なからず居るであろう事を考えると、藤川投手のフォークというのもファンを無視した行為と絶対に言えない訳ではないと思うのだ。
確かに自分はジャイアンツ・ファンだ。でも、だからと言ってジャイアンツに不当な肩入れをするつもりもない。言いたいのは、相手がジャイアンツだろうが他のチームだろうが、同じ目線で見る必要も在るのではないかという事。その意味では、清原選手の発言も何処か頷けてしまうのだ。
唯、総合的に言えば、自分の清原発言支持率は20%といった所。タイガース・バッテリーに対して、「ケツの穴が小さい。」となじるのは適当ではないと思う。どんな球であれ、打てなかった清原選手が敗者である事は事実なのだから。悔しかったら、打てば良いのだ。
最後に、メジャーに於けるアンリトゥン・ルール(ルール・ブックに書かれていないルール。つまり、暗黙の了解事項。)に付いて触れられているサイトを紹介したい。個人的には、「何だかなあ・・・。」と思える部分も在るメジャーの”掟”だ。
通算500本塁打にリーチが掛かった状態で、一昨日の試合に臨んだ清原選手。先発の井川投手に一発を封じ込まれたまま迎えた7回裏、ジャイアンツは2対10の大差で負けていた。2アウト満塁という場面で登場した清原選手に対し、タイガース岡田監督は好投していた井川投手に代えて、開幕から9試合で自責点ゼロの藤川投手を登板させた。カウント2-3に追い込まれた清原選手は、次に投じられたフォークで空振り三振に倒れる。結果的にこの試合で、清原選手は500本塁打を決められなかった。
問題の発言は、試合後に報道陣に向かって発せられた。タイガース・バッテリーへの怒りを込めた内容だった。
「2-10の大差でうちは負けてて、2アウト満塁の2―3でフォーク・・・。ちゃうやろう。ケツの穴小さいなあ。チンポコ付いとんのかいな。」
プロ野球界には”暗黙のルール”が在るという。タイガースが大差で勝っている状況で、且つ清原選手の本塁打に注目が集まっている中、「2-3のカウントから直球勝負で挑まないのは潔しとしない。」というのが暗黙のルールで在り、フォークの様な球を投じるのは、”敵前逃亡”とも言えるセコイやり方だと清原選手は言いたかったのだろう。同僚で、嘗ては”KKコンビ”として甲子園を沸かせた桑田投手も、「変化球のサインが出ても、自分ならば首を振っている。昔の野球ならそうだった。」と、清原選手の発言に同意を寄せていた。
後輩は言う。「オールスター戦ならいざ知らず、公式戦に於いて2-3から直球勝負しなければいけないというのは変。清原選手だけの為に試合は行なわれている訳ではないのだから。多くの野球ファン、特にジャイアンツ・ファンは彼の発言をどう思っているのだろうか?」
確かに、後輩の意見に納得出来る部分は在る。大差が付いているとは言え、近年の野球で8点差は必ずしもセーフティー・リードとは言えない。ましてや、大砲揃いのジャイアンツであれば、清原選手の一発が大反撃の狼煙に成り得ないとは言い切れないだろう。バッターとバッテリーが虚々実々の駆け引きを行なった結果、バッテリーが選択した球がフォークであれば、それはそれで立派な勝負球だろう。藤川投手をケツの穴が小さいと言うのであれば、その投手が投じた球がどんなものであれ、空振り三振に斬って取られた清原選手は、もっとケツの穴が小さい存在という論理も成り立ちはしまいか。
それに、投手の立場に立ってみた場合、節目の記録を達成”させてしまった”側として未来永劫球史に名を刻まれるのはゴメンだという思いも在るだろう。嘗てスワローズに鈴木康二郎という投手が居た。正直、一流選手とは言えない彼が、少なからずのプロ野球ファンの記憶にその名が刻まれているのは、1977年に王選手がホームラン世界記録を更新する756号を浴びせた投手だったからだ。その後、事在る毎に「王選手に756号を打たれた鈴木康二郎選手」というフレーズが彼に付いて廻る事となる。
タイガースの久保投手コーチの様に、「俺も現役の時に落合に2000本安打を打たれた事が在る。打たれても歴史に自分の名前を残すのも良いんじゃないの。」と一時の屈辱よりも未来永劫の”名誉”を取れと語る人間もいるが、考え方は十人十色。概して、”引き立て役”にはなりたくないというのが、多くの本音ではなかろうか。
唯、後輩の意見に納得する一方で、清原選手の言っている事も理解出来る部分が在る。以前の記事でも触れたが、昔のプロ野球に在って今のプロ野球に無いと感じるのが、チームの勝敗を超えた選手同士の真剣勝負。其処には清原選手の言う、直球で真っ向勝負する投手の姿が確かに在った。(勿論、決め球が変化球の投手は、肝心の場面で変化球を投じていたのであるから、必ずしも全部が全部直球勝負していたというのは誤りだが。)こういった直球勝負に、対戦する選手達は燃え、ファンも一喜一憂していたのは事実だろう。
又、昔の話になってしまうが、タイガースのバース選手(最近ではバファローズのローズ選手やライオンズのカブレラ選手もそうだが。)が王監督の持つ年間ホームラン記録55本を塗り変え様と挑んだ試合で、ジャイアンツ等の投手陣に悉く敬遠された事が在った。多くのファンの間からは、「王監督の記録を守ろうというセコイやり方だ!」と非難が巻き上がったものだった。
でも、考えて欲しい。点差が開いていない場面での四球は言わずもがなだが、大差が開いた場面での敬遠は、”どういう意図が在ったにせよ”チーム乃至はバッテリーがベストと判断して選択した行為だったとは言えまいか?もしそうであれば、あの時は非難された行為が、今回のタイガースの場合には支持されるというのは、どうにも合点がいかない。ファンを無視した行為だったからというので在れば、清原選手のホームランを期待するファンが少なからず居るであろう事を考えると、藤川投手のフォークというのもファンを無視した行為と絶対に言えない訳ではないと思うのだ。
確かに自分はジャイアンツ・ファンだ。でも、だからと言ってジャイアンツに不当な肩入れをするつもりもない。言いたいのは、相手がジャイアンツだろうが他のチームだろうが、同じ目線で見る必要も在るのではないかという事。その意味では、清原選手の発言も何処か頷けてしまうのだ。
唯、総合的に言えば、自分の清原発言支持率は20%といった所。タイガース・バッテリーに対して、「ケツの穴が小さい。」となじるのは適当ではないと思う。どんな球であれ、打てなかった清原選手が敗者である事は事実なのだから。悔しかったら、打てば良いのだ。
最後に、メジャーに於けるアンリトゥン・ルール(ルール・ブックに書かれていないルール。つまり、暗黙の了解事項。)に付いて触れられているサイトを紹介したい。個人的には、「何だかなあ・・・。」と思える部分も在るメジャーの”掟”だ。

なるほど、バース・ローズ・カブレラの敬遠に限らずシーズン終盤の敬遠合戦には非難が付きまといますよね。ただ、今回のケースは彼らと決定的に違うことがひとつだけあります。それは「藤川投手は本当に勝負に行かなかったのか?」ということです。ストライクゾーンに投げ込んだフォークを清原選手は「勝負に来なかった」といっているのではありませんか?バットの届かないところに投げる敬遠と、バットの届くところに三振を取りに行く投球を一緒にしている点でおかしくないかと思いますがいかがでしょうか?
勝負に対する美学は有るとは思います。ただ、それを敗北者が口にしたら台無し。今回の一件は今後の勝負の方法を挑戦者有利なルールで指定してしまっただけに、500本目のホームランを「打たせてもらったホームランかも」と思う人もいるだろう。そういう意味でも、清原の発言は総てをぶち壊したものだと思います。
まさか清原選手とて、2ストライクからのファールを潔しとしないわけではあるまいに、ホームランはさすがに無理でも、カットして逃れるくらいできるはずです。
ストレートがほしいなら変化球は当てて逃れればいい。それで投手を根負けさせるのも技術のうちでしょう。
それだけに、藤川投手の投球に明らかな記録保持のための逃げと共通する部分があるとは私には思えません。
だいいち、満塁で敬遠するようなバカな投手などいませんよ(^^;)
さらに加えるなら、清原はこの手の恫喝もどきを常套的に使いますね。いつぞや藤井(YS)にいちゃもんつけて泣かしたこともありました。その他、ちょっと内角を攻める若手投手にはすぐに凄みますよね。パ・リーグ時代にはバットを投げつけたこともありましたっけ。その割には、ベテランでより影響力のある選手にはそんなことしないんですよ。
スポーツである以上、相手をビビらせるのは手段の一つでしょうが、度を超えたものは見苦しいです。情けないです。
#彼がジャイアンツの選手だから云々ではなく
皆さん書かれているのでこれ以上書くのもどうかと思いますが、もう一つだけ。
清原選手に限らず、プロ野球界にはびこる「ストレートは真っ向勝負」「変化球は逃げ」という考えがどうも理解できません。
藤川投手はフォークが持ち味の選手ですから、ああいったギリギリの場面で自分の中で一番の球を投げた、つまり最高の“真っ向勝負”を仕掛けたのだと思います。
勝負していますし。
あそこでストライクのフォークを投げれる事は
賞賛に値すると思う。
(原さんも解説で褒めていましたね。そういう事です。)
ただ、
あのフォークを「カット」するのは、相当な技術がないと無理と思う。
150キロのストレートを持ってる投手ですからね。
もちろん「だからストレートを投げろ」って意味じゃなく、
あそこでストライクのフォークを投げた藤川投手が素晴らしい
って意味です。
藤井の件も、巨人が悪いと思っています。
「公然のルール」だったら、ちゃんと誰にも分かるようにしておく必要あるし、
皆が知らなければそれは「公然のルール」なんかじゃ、ないでしょう。
ただ。
デットボールをぶつけた選手に「恫喝」するのは私は支持しています。
コントロールに自信がない、ぶつけてしまう選手がブラッシュボールを投げる資格はないと私は思う。
それじゃぁ、それで怪我して選手寿命を失った選手の補償を
ぶつけた側はするのか? っていつも思っています。
実際に清原は、デットボールの怪我で長期離脱の経験が
何度もありますし、
だから、ぶつけた投手に「恫喝」するのは、自衛策として
充分に支持出来るものだと思っています。
これは、清原だからって事じゃなく、
どこの球団の選手でも、コントロールのない投手のブラッシュボールは支持できないですね。
しかし満塁です。敬遠も押し出しになるので出来ません。
その上、本塁打は打たせられないのです。
本塁打を献上すると、阪神側からみると10対6になります。楽勝試合が一転して追い上げムードになります。
藤川は03年の開幕戦でその悲哀を味わいました。同じ東京ドームです。
「まっすくで来い」それも結構です。
しかしあなたが投手なら、あの状況で4点を与えてしまうかもしれない(直球待ちが見え見えの打者に)それを投げることが出来ますか?
私がいえるのは
「清原の最終打席が回ってきたシュチユエーションが、たまたま(本塁打狙いに)悪かった。」ということです。
清原が先頭打者なら、藤川は(結構球速のある)直球勝負をしていたかもしれません。
フォークや変化球を全部ファウルし、放る球がなくなりしかたなく直球を投げさせ、本塁打する。
そこまで要求するのは、無理でしょうか?
いや変化球を狙い安打しても、点数は入りなおかつ打順はクリーンアップなので、チームは逆転できるかもしれないのです。
後の打者につなぐ発想は、なかったのでしょうか?
清原らしい、外角球をライトに打ち込む本塁打を打って、500号を達成し次のステージに向かって欲しいものです。
どんなに非難されても結局あれがストレートならホームランできた
見たいに思わされちゃいましたね。
ホントはあの場面、点差は大きかったけど反撃のチャンスだった。
500号なんて今年の清原選手なら、そこまでしなくてもそのうち出るでしょう。確かにホームランが出れば百点満点でしょうけど、チームにとってはヒット狙いで良い場面です。結果ホームランになれば言うことなしですが、ヒットでも十分勢いが付いたはず。それを節目の記録というフィルターで覆い隠してしまいました。しかも打てなかった責任を相手投手にしてしまうマジック(汗)
現実はチャンスに三振しただけなのに・・・・