今話、 「 麗しのクレール 」 なんて、
岩波文庫収録作品の中でもなければ見つからなさそうな古雅なタイトルで、
出だしの典雅そのものさに
返ってお気を悪くした方もいらっしゃるかもしれませんが、
今度は反対に、お下品な方向で終結に向かって行くので、
それでお気を悪くする方もきっといる事でしょう。
何しろ主人公の性格が複雑なために、
物語を1つのトーンにまとめる事が不可能で、
結果何でもアリの鍋状態なのでした。
それからこの物語、
なにしろ原作群の一つに 「 トリストラム・シャンディ 」 が
入っているくらいなので、
ホリー・ウォルポール兄貴も、
― oddly coupled with a good deal of bawdy,
奇妙っぷりが大量の品の無さと結託している。
…なんて悪口言っているくらいですからねー、
品の無いシーンが出て来てもしょうがないと。
18世紀物 = ① 気品ある宮廷ロマンス。 ② 疾風怒濤の革命。 ③ h@Za'/Za'k5\5\
…と思っている方で、これを見て下さっている方がいたら、
ここは一旦諦めて下さい。
でも、①の宮廷ロマンス系の話はこれから出て来ますので、
それまでのガマンです。
ついでに②もこの先出て来ますが、
アメリカ合衆国の独立騒動はまだ10年くらい先だし、
アントワネット様もオスカル様も10歳にもなっていないので。
令嬢テレジア様はまだ生まれてすらいないし…。
18世紀英国+革命と言えば産業革命でしょうから、
前2つを扱った話のような華やかさ、もしくは躍動感では無く、
ひたすら地味~っで堅実な物となるでしょう。
③については、作者はNHK並みの倫理で取り扱いたいものですが。
第2部イタリア編で、
かなり危険な場面を描く可能性が浮上して参りました。
ハリソンさん、今はこんなんでも、
始祖はある多情な国王と御内証の方との間の姫君で、
一時聖職貴族だった人もいる裕福な家系の出だし、
古代ローマ人の食事方法も勉強して知っているせいなのか、
悪びれている様子がありません。
一方マー坊は実家が飲食店なので、
食いものを粗末にするのは許せんといった様子です。
そしてもう一つ飲食に関する事で、マー坊にはこだわりがあって、
それが今話の最後に、今度はオテルの女主人相手に大爆発するのでした。
「 麗しのナントカ 」 ってタイトルなら、
あのジャイアンさんが仲間を集めての空き地でのリサイタルで歌っていたのの中に
確かあったわよね~?
「 麗しの乙女 」 だったっけかな?
次回の更新は、また出来次第です。