へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

悲しき人気稼業

2010年09月15日 04時25分20秒 | Weblog
民主党の代表選挙は菅総理の続投で決着が付いたのだが、政党の代表選挙に限らず、政治の世界は所詮「人気稼業」でしかないだろう。
本来の意味で言えば、国を代表する国会議員などは「国民を正しい方向に導く指導者」でなくてはいけないのだが、すべての事が多数決で決められる世の中では、どれほど正しい事を言ったとしても「過半数の国民の支持を得られない政策」では意味を成さず、指導する側の人間が「指導される側の人間に振り回される」と言う困った状況に追い込まれ、国の行く末を決める政治の世界も、所詮は芸能界同様「人気に左右される人気稼業」でしかないのである。

さて、円高対策に消極的な菅総理の続投が影響してか、為替相場はより一層円高に進んでいるのだが、現在の世界的な情勢から考えれば「効果的な円高対策は取りようがない」と考えなくてはいけないだろう。
過去の事例から見ても、効果を上げるには「各国の協調介入が必要」なのは明白なのだが、現実は欧米各国とも「円高は自国の輸出に都合がよい」と言った感じで、協調介入をするどころか「円高歓迎」と言った感じなのだからどうしようもないのである。
とは言っても、日本の企業の多くは政府に何とかして欲しいと期待をかけるため、「悲しき人気稼業」である以上何とかしようと頑張るのだろうが、日銀が市場に10兆円を放出しても殆んど効果がなかったように、現状では効果的な円高対策など取りようがないのである。
言い方を変えるなら、「嵐の最中に家の補修工事をする」「決壊し始めた堤防に小さな土嚢を投げ入れる」のと同じようなもので、殆んど効果が期待出来ないどころか、かえって被害が大きくなる危険さえあるのです。
政治に何かを期待する気持ちもわかるのだが、現実の世界では、状況によっては「手の施しようがない」と言う状況に追い込まれることも珍しくなく、今はただ「円高」と言う嵐が過ぎるのを待つしかないのではないだろうか。
そして、嵐である以上、過ぎ去ったとしても「ある程度の被害」は覚悟する必要があり、復旧には相当の時間とお金・努力などが必要になり、状況しだいでは「元どうりには戻らない」と言う事も覚悟しなくてはいけないだろう。
ついでに言うなら、悪天候で遭難したときは「むやみに動かず天候の回復を待つ」と言うことが最も重要で、今の日本も「円高と言う悪天候」に巻き込まれているのだから、「むやみに動く」と言うことは危険な行為だと思うのだが・・・・。
仮の話だが、小沢一郎が代表に選ばれて円高対策を実施したらどうなっていただろうか。
予想される結果は「無理な円高対策で財政が破綻する」のが関の山で、今はそうならなかったことを喜ぶべきだと思うのだが・・・・。
コメント
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