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述語の論理   日本語の文法について  その24   述語4

2013-05-11 | 日本語文法
述語は主語に対するものである。動詞述語文で、その述語に動詞があることは動作、現象の主体とかかわって主格主語と述語があることになる。存在を表す動詞はもののありようを示す。日本語では有るものと居るものである。あるものは存在でもあった。また形容詞述語文で、述語に形容詞があることは状態、性質を対象であるその主語と述語であらわしていることになる。そして名詞述語文で述語に名詞があることはその名詞との関係を主題主語と述語で表していることになるが、が格名詞を取ることもできるので、そのものとの所属や種類が同定される表現となる。その名詞述語文に現れるのが、~は~である という言い方である。


述語の論理としたのは、日本語の述語を考えてみようとする。論理における述語となれば日本語の言語現象をとらえることができるか。述語論理は記号論理学の部門にある。predicate logicの訳語である。計算機のプログラミングで行われる。また命題の文法とする考え方がある。論理をとらえるには議論、思考の筋道を見ることができる。古来、日本語には言語の論理として言及するものに見るものがない。それはまた日本語の議論、筋道としての考えがなかったことにはならないが、近代になって西洋論理学の影響に現れた。そこに対比された日本語は、以降、その論理を思考の道具とするべく文法分析をしてきたかのようであるが、日常の言語の現象には応用されることがなかった。いきおい命題の考えを立てるのはその近代の文法論理にとなえられた課題を果たすかのようである。命題をpropositionとするか、単にsentenceと見るか、日本語にある特有と思われる論理をどうとらえるか、日本語の述語の論理が明らかにされなければならないことがあると考える。

ここで考えなければならないことは、主辞賓辞と繋辞を分析する考え方では主体と客体を対立させることに分析内容があって、その対立を超えて意味を分析することに主客の関係がとらえられてきたことである。神が人であるかどうか、人が神であるかをとらえて真偽を議論するようなことである。意識ともの、その対立は分かたれたままに存在し続けて主客の合一がはかられようとする論理であった。したがって主語はその場合に絶対的に必要であり述語の名詞と対峙していた。その論理をとらえてものの存在を表現すれば主語と述語動詞の筋道となる。この主体と客体の論理はわたしたちが持ちうる言語にはおおむねあてはまるものなので、文法の論理として有効である。

存在を表しそれをとらえる動詞を含めて述語動詞とする述語の言語と、形容詞をそのままで述語とすることができる言語では論理に違いがあるかどうか。また名詞を用いて述語とすることができる、この名詞述語は、~である とともに用いるとすることができるので動詞述語文になぞらえることが可能である、それぞれの述語は日本語の持つ論理を表していると見るか。形容詞には述語としての働きで、過去を表現する場合、また形容詞述語文は、名詞述語文と同じように、~のである と言えば、動詞のように語末を述語として用いることになる。これは日本語の述語に注目をした場合の一つのとらえ方になる。

この述語を見てやはり主語とのかかわりで名詞述語文をどう見るか。これについて新たに考え方を示すならば、~は の主題主語は、主格主語を用いた文を述語とするという複文の構成に見ることである。その述語はさらにとらえると、~は の働きを言葉の引用である例示と見て、文末に ~という 意味情報をもつものとする。それは、象は鼻が長い と言って、象は鼻が長いトイウ となる。これは措定の用法にすると、象とは 鼻が長い ものである あるいは、象は鼻が長い動物である という情報を表している。これは例示とその内容また例証を表現する論理である。たとえを用いることによって、ものごとの認識をはかる言い方である。 

形容詞述語文は日本語の大きな特徴であると言える。言語の現象から言えばどの言語にも共通する表現で、そのなかで感動を表す表現法が形容詞述語文にあると考えることができる。言語がなにを目的とし何を表しているかを見ると、多くは思想、意思などの表れと見る。意見、主張などを含めても、そこに感情を表すことが表現としてあることが認められても、言語が感情をあらわすと解説するのは日本語だけであろう。



デジタル大辞泉の解説
ろん‐り 【論理】

1 考えや議論などを進めていく筋道。思考や論証の組み立て。思考の妥当性が保証される法則や形式。「―に飛躍がある」
2 事物の間にある法則的な連関。
3 「論理学」の略。

げん‐ご 【言語】
音声や文字によって、人の意志・思想・感情などの情報を表現・伝達する、または受け入れ、理解するための約束・規則。また、その記号の体系。音声を媒介とするものを音声言語(話し言葉)、文字を媒介とするものを文字言語(書き言葉)、コンピューターなど機械を媒介とするものを機械言語・アセンブリ言語などという。ことば。ごんご。げんぎょ。



大辞林 第三版の解説
ろんり【論理】
① 思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。
② 認識対象の間に存在する脈絡・構造。

げんご【言語】
① 思想・感情・意志などを互いに伝達し合うための社会的に一定した組織をもつ,音声による記号とその体系。また,それによって伝達し合う行為。音声によらない手話や文字の使用を含めていうこともある。ことば。 〔「げん」は漢音,「ご」は呉音で,明治以後の語。それ以前は「げんぎょ」「ごんご」〕
② 〔ソシュールの言語理論を翻訳する際に小林英夫の用いた語〕 「ラング(フランス langue)」の訳語。


copula
【名詞】
1 連結するもの
2 〔言語〕連結詞, 連辞, 繋(けい)辞《主語と述語をつなぐ be, seem など》
3〔解剖〕接合体《舌骨体など2つの構造が結合したせまい部分》
4〔論理〕繋辞, 連辞《英語の be など命題の主語と述語を結びつける語(句

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