現代日本語という。現代はいつからか。現在だけの時代を意味する現代ではないが始まりがあれば終わりがあるとはいかない。現在時をとれば世代30年か、2021年の現在時について1990年代には始まる、ミレニアル時代1980年~2000年に生まれた人、Z世代のデジタルネイティブが続くのでであるが、そういうものではない。時代区分の画期をもって現代になる指標があるとよい。
言語史の現代は日本語で言えば第2次世界大戦後の敗戦期からのこと、太平洋戦争は終戦としたので、それぞれ、1952年、1945年と、その始まりに幅を持たせるが、占領期に言語がなくなったわけではないにしても、主権をもたなかった時代には言語政策において言語が、例えば軍政とその以前の時代を経てきて、日本語としての用字用語からすれば、おおきく変貌している。国語施策が応じていることがある。
文章の表現法に口語法が実現する、また、書記言語であるとは言え、制限から目安となった漢字表記と送り仮名、現代仮名遣い、そして常用漢字の指針には時代の変化が表れて、国語審議会は2001年、平成13年の省庁再編による廃止、文化庁の文化審議会へと移ることで、国語の名称による、その前後からの現代における言語意識は、日本語への名称に変容し始めている。
国語審議会
> 1934年(昭和9)臨時国語審議会を発展させて、文部大臣の諮問機関として設置されたのに始まるが、第二次世界大戦後、多数の臨時委員を入れて、「現代かなづかい」「当用漢字表」(ともに1946)、「同音訓表」「同字体表」、「同別表」(教育漢字表)の答申を行い、政府の採用するところとなった。49年(昭和24)改組、委員70名からなる建議機関となり、「送りがなのつけ方」「ローマ字のつづり方」を建議し、政府の採用するところとなったほか、「国語問題要領」「これからの敬語」などを出した。62年改組、以後、それまでの施策の見直しを行い、73年「送り仮名の付け方」、81年「常用漢字表」、86年「現代仮名遣い」、91年「外来語の表記」を答申、公布された。
[林 巨樹]
[参照項目] | 学習漢字 | 現代かなづかい | 国語問題 | 常用漢字 | 当用漢字
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
時代を古代近代の2区分に見れば、言語変革があったと見える1950年代以降が、それまでを古代、それ以降を日本語の近代であると考える。
http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2013-06-30-1.html
#1525. 日本語史の時代区分[periodisation][historiography][timeline][japanese]
2013-06-30
今日は日本語史の時代区分を示す.日本語についても,細かい時代区分は研究者の数だけあるといって過言ではないが,そのうち.
>『日本語概説』 (pp. 282--83) に示されている時代区分をもとにしたもの.フラットに区分と名称が与えられている.
1. 古代 B.C. 13000 ~ A.D. 600 縄文・弥生・古墳時代
2. 上代 600 ~ 784 飛鳥・奈良時代 約200年間
3. 中古 784 ~ 1184 平安・院政時代 約400年間
4. 中世 1184 ~ 1603 鎌倉・室町時代 約400年間
5. 近世 1603 ~ 1867 江戸時代 約300年間
6. 近代 1868 ~ 1945 明治・大正・昭和前半時代 約80年間
7. 現代 1946 ~ 昭和後半・平成時代 約70年間
>『概説 日本語の歴史』 (p. 14) の表をもとにしたもの
―略ー
近代 現代 現代 明治以降
日本史の時代区分を2例ほど挙げたが,相互に時代の呼称が入り乱れていることからも推察されるように,時代区分はその研究者の言語史観を如実に表わすものとして研究上重要な意味をもつが,一方で参照ポイントとしてはあくまで便宜的なものにすぎないことに注意されたい.
・ 加藤 彰彦,佐治 圭三,森田 良行 編 『日本語概説』 おうふう,1989年.
・ 佐藤 武義 編著 『概説 日本語の歴史』 朝倉書店,1995年.
時代区分の 現代 ( げんだい ) 、現代史(げんだいし、英語: contemporary history)とは、世界の歴史における時代区分で、現在進行している時代、歴史のことである。 平たく言えば「現在の時代」ではない。 時系列の「先史、古代、中世、近世、近代、現代」という時代区分の最後である。 ...2021/09/21
現代_(時代区分)とは - Weblio辞書
世界大百科事典内の現代の言及
【時代区分】より
…人間の営為の総体が時間の中で変化して今日に至った総過程を,幾つかの時代に分けてとらえることをいい,ある時代をさらに細分することは,しばしば〈時期区分〉と呼ばれる。歴史を時代に区分して理解することは,たんにそのほうが理解に便利だからという理由に基づくものではなく,歴史をどういうものと考え,その歴史の中で現代をどのような位置にあるものと考えるかということ,すなわち一定の時代区分を生み出す歴史観と価値観とに根ざしている。
宗教的行事や観念が紀年法に現れる場合もあれば,主要生産用具の材料により石器時代,青銅器時代,鉄器時代などと時代区分することもあり,文字の使用以前を野蛮時代,文字の使用以降を文明時代と呼ぶこともある。…
※「現代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について
げん‐だい【現代】
1 現在の時代。今の世。当世。「現代社会」
2 歴史上の時代区分の一。ふつう、日本史では第二次大戦後の時代、世界史では第一次大戦後の時代をさす。
[類語](1)当世・当代・近代・今日こんにち・現今・同時代・今の世よ・今様・モダン・コンテンポラリー・今・時代・当今・当節・今日日きょうび
出典 小学館デジタル大辞泉について