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「口をあく」「口をあける」

2014-03-15 | 日本語あれこれ百科

32 「口をあく」「口をあける」

片づけをしていたら、日本語あれこれ事典があった。20140211 日本語学の臨時増刊号である。出版年は、2002年11月、VOL.21 とある。日本語あれこれ百科をかんがえてみよう。

「口をあく」「口をあける」 閉じていた口を開けること、ふつうには、口を開ける、こういうだろう。口を開く というのは、口を開けてください に対して、口を開いてください となる。同じような使い方で、目をあく 目をあける と言う。この場合にも、目を開いてください 目を開けてください となるだろうか。

くちをあく くちをあける いずれも正しい。

本来には、口が開く 口を開ける また、目が開く 目を開ける となるところである。このふたつは、くちをあける については、あける動作をさしているが、口があく は、大きく口が開く あいている その状態をとらえて表現する。口があいている と表現するのは、口をあいている と表現するのと異なるところがあって、口を開くにはその意志動作を口の動きのようすとしているようである。




あ・く【明く/開く/空く】
[動カ五(四)]
1 (開く)
㋐隔て・仕切り・覆いなどが、動かされて除かれる。閉じていたものがひらく。「窓が―・く」「鍵(かぎ)が―・かない」⇔閉まる。
㋑営業が始まる。営業が行われる。「店は何時まで―・いていますか」⇔閉まる。
㋒開票がはじまる。「票が―・く」
2 (明く)
㋐衣服の襟などが、ひらかれている。「この服は襟ぐりが―・きすぎている」
㋑閉じていた目や口がひらいた状態になる。「小犬の目が―・く」
㋒物忌みや契約などの、一定の期間が終わる。「喪が―・く」「年季が―・く」
3 (空く)今までそこを占めていたもの、ふさいでいたものが、除かれたり、なくなったりする。
㋐穴ができる。「胃壁に穴が―・く」
㋑そこにいた者やあった物がなくなり、からになる。「―・いている部屋はありますか」「席が―・く」
㋒空間・空白・余地ができる。間隔が広がる。「行間が―・いている」
㋓器の中のものが全部使われてからになる。「瓶が―・く」「―・いた銚子をかたづける」
㋔仕事が終わり、暇になってゆとりができる。「からだが―・く」「手が―・く」
㋕用が済んで、当面使わなくなる。「―・いたら貸してください」
㋖欠員になる。「課長のポストが―・く」
4 (開く)あける。「口を―・く」
[補説]2㋑は「開く」、3は「明く」とも書く。
[動カ下二]「あける」の文語形。

提供元:「デジタル大辞泉」



大辞林 第三版の解説
あける【明ける・空ける・開ける】

( 動カ下一 ) [文] カ下二 あ・く
一 (他動詞)
①出入り口や容器の口などを閉ざしていた物を動かして,人や物が通り抜けられるようにする。ひらく。 《開》 ↔ しめる ・ とじる 「箱のふたを-・ける」 「引出しを-・ける」
②錠(じよう)がかけられているのを鍵を使ったりしてはずす。 「玄関のかぎを-・ける」
③閉じているものを,左右・上下・四方などにひろげる。 《開》 ↔ とじる 「手紙を-・ける」 「風呂敷包を-・ける」
④営業や興行活動を始める。 《開》 ↔ しめる ・ とじる 「うちの店は朝八時から夜八時まで-・けています」
⑤なかの物を出したり,消費したりして,容れ物を何も入っていない状態にする。 《空》 ↔ みたす 「不用の書類を処分して戸棚を-・ける」 「グラスを-・ける」 「さあ,一気に-・けてください」
⑥建物や部屋の中にいた人が,そこを一時的に離れる。留守にする。 《空・明》 「出張で一週間ほど家を-・ける」
⑦部屋・建物・土地などを占用していた人がそこをどいたりして,他の人がそこを使えるようにする。 《明・空》 「三時にはこの会議室を-・けてもらいたい」 「救急車が通りますから道を-・けて下さい」
⑧穴・空間・間隔などをつくる。また,間隔を広げる。 《明・空》 ↔ ふさぐ ・ つめる 「鉄板にドリルで穴を-・ける」 「机と机の間を少し-・ける」 「一行-・けて書く」
⑨中の物を他の場所にうつす。 《空・明》 「花瓶の水を流しに-・ける」
⑩その時間を自由に使えるようにする。 《空・明》 「土曜の午後は時間を-・けておいて下さい」
⑪閉じていた自分の口や目をあいた状態にする。ひらく。あく。 《開》 ↔ とじる 「薄目を-・ける」
二 (自動詞)
①夜が終わって朝になり,あたりが明るくなる。 《明》 ↔ 暮れる 「夜(よ)が-・ける」
②時間が経過して次の新しい年・日や季節が始まる。主語を示すことはない。 《明》 ↔ 暮れる 「 - ・けて八月二日,いよいよ頂上をめざす日だ」
③ある特別の状態の期間が終わって,普通の状態に戻る。おわる。 《明》 「長かった梅雨(つゆ)がようやく-・けた」 「喪(も)が-・ける」 「年季が-・ける」
[慣用] 穴を- ・寒が- ・年が- ・年季が- ・蓋(ふた)を- ・幕を- ・水を- ・埒(らち)を- / 夜も日も明けない



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