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ことだま

2013-08-08 | 日本語百科
ことだま

ことだま 言霊である。こと たま は、言また事、魂 霊 魄だとする。ことだまのたすくる国、言霊の幸はふ国 と詠われた。たま は、玉と同語源とし、みたま 御霊 おおみたま 大御霊 の形で用いるようだ。たまじわう 霊─ たままつる 霊祭 にきたま 和魂 ことだま 言霊 ひとだま 人魂 などと熟して用いると、日本国語大辞典は解説する。

古代にあった言霊信仰と、江戸時代に言霊思想が唱えられ、固有の神の思想であるとする考え方は時代が下ってからのとらえかたで、言霊にある意味内容は、たま に、霊字を当てた、その霊の本義を見るとよいだろう。玉と魂と、それぞれに何を見ていたのであろう。ことだま と熟して謳いあげた歌人たちは事と言とに、タスクルものと、サキワウものとを宣揚したのである。



日本国語大辞典

古代、ことばにやどると信じられた霊力。発せられたことばの内容どおりの状態を実現する力があると信じられていた。
*万葉〔8C後〕一三・三二五四「しき島のやまとの国は事霊(ことだま)のたすくる国ぞまさきくありこそ〈人麻呂歌集〉」

【語誌】
(1)幕末以降の国粋主義的な言霊思想によって、神代から日本に存した固有のものとされる傾向があるが、上代の用例は、「万葉集」の三例(人麻呂歌集・憶良「好去好来歌」)にとどまる。
(2)憶良の歌「そらみつ 倭(やまと)の国は 皇神(すめかみ)の 厳(いつく)しき国 言霊の 幸はふ国と 語り継ぎ 言ひ継がひけり」(五・八九四番)では、遣唐使を送るに臨んで、和歌という自国語の言語表現を用いて餞する際に、「言霊」の語が高唱されており、挙例の一 三・三二五四番歌と同じく国家意識と深く結びついたものである。
(3)「呪詞」「呪文」「ことわざ」に見るような原始民族共通の一種の呪術や、「ことあげ」の抑制されるような実態は、以前からあったが、言霊信仰は、人麻呂時代に国家意識に関わってはじめて復活したものであるとする説がある。

ことだま の 幸(さき)わう国(くに)
ことばの霊の霊妙なはたらきにより、幸福の生ずる国。
*万葉〔8C後〕五・八九四「そらみつ 倭(やまと)の国は 皇神(すめかみ)の 厳(いつく)しき国 言霊能(ことだまノ) 佐吉播布国(サキハフくに)と 語り継ぎ 言ひ継がひけり〈山上憶良〉」


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