意味と意義3 日本語語彙論14
語を、ご と読めば、単語でもある。それには語義がある。語を、 かたる と訓めば、文章でもある。その語には、語義と、語の意味とがある。語義はもと、意義と同じように捉えられていたのであるが、近代の翻訳の概念により、人生の意義、人生の意味というように、対比した使われ方が現れて、人生にある価値のようなもの、人生そのものの捉え方というように、使い分けが現れた。
意義と意味の使い分けがどのように起こったかについて、日本語の意味について漢語の影響がどうであったかは、今少しの調査がいるが、語の義として理解していたものが、語の意味となったときに、語そのものを単語と文章とに捉えたようである。語意というときにはその使い方が現れたようである。朱子、1130~1200、中国、南宋の思想家の用例に見える。朱子が唱える宇宙に理と気の二元があるという考え方は、日本には鎌倉末期に僧の寧一山、玄恵によってもたらされ、江戸時代に藤原惺窩、林羅山の活躍によって幕府の御用学となった。朱子学は、明に渡った南禅寺の僧桂庵により伝えられたとも言う。
日本国語大辞典
ご‐ぎ 【語義】 〔名〕
語の意味。語意。
*落梅集〔1901〕〈島崎藤村〉雅言と詩歌「語義精密ならず」
ご‐い 【語意】 〔名〕
(1)ことば・語句・文章などの意味。語義。
*応永本論語抄〔1420〕子路第一三「是魏徴が大宗へ献陵のことを対たると語意相似り」
*明六雑誌‐三三号〔1875〕日曜日之説〈柏原孝章〉「而るに邦人語意を誤解し」
*音訓新聞字引〔1876〕〈萩原乙彦〉「語意 ゴイ ハナシノココロ」
*花柳春話〔1878~79〕〈織田純一郎訳〉四「妾其語意を審(つまび)らかにすること能はざれども」
*朱熹‐跋欧陽文忠公帖「前輩交情篤厚、語意真実、於 此可 見」
(2)ことばと意味。
*中華若木詩抄〔1520頃〕上「語は拙しと云へども、意は工みなると云ぞ。〈略〉語意ともに、佳作ではない」
語を、ご と読めば、単語でもある。それには語義がある。語を、 かたる と訓めば、文章でもある。その語には、語義と、語の意味とがある。語義はもと、意義と同じように捉えられていたのであるが、近代の翻訳の概念により、人生の意義、人生の意味というように、対比した使われ方が現れて、人生にある価値のようなもの、人生そのものの捉え方というように、使い分けが現れた。
意義と意味の使い分けがどのように起こったかについて、日本語の意味について漢語の影響がどうであったかは、今少しの調査がいるが、語の義として理解していたものが、語の意味となったときに、語そのものを単語と文章とに捉えたようである。語意というときにはその使い方が現れたようである。朱子、1130~1200、中国、南宋の思想家の用例に見える。朱子が唱える宇宙に理と気の二元があるという考え方は、日本には鎌倉末期に僧の寧一山、玄恵によってもたらされ、江戸時代に藤原惺窩、林羅山の活躍によって幕府の御用学となった。朱子学は、明に渡った南禅寺の僧桂庵により伝えられたとも言う。
日本国語大辞典
ご‐ぎ 【語義】 〔名〕
語の意味。語意。
*落梅集〔1901〕〈島崎藤村〉雅言と詩歌「語義精密ならず」
ご‐い 【語意】 〔名〕
(1)ことば・語句・文章などの意味。語義。
*応永本論語抄〔1420〕子路第一三「是魏徴が大宗へ献陵のことを対たると語意相似り」
*明六雑誌‐三三号〔1875〕日曜日之説〈柏原孝章〉「而るに邦人語意を誤解し」
*音訓新聞字引〔1876〕〈萩原乙彦〉「語意 ゴイ ハナシノココロ」
*花柳春話〔1878~79〕〈織田純一郎訳〉四「妾其語意を審(つまび)らかにすること能はざれども」
*朱熹‐跋欧陽文忠公帖「前輩交情篤厚、語意真実、於 此可 見」
(2)ことばと意味。
*中華若木詩抄〔1520頃〕上「語は拙しと云へども、意は工みなると云ぞ。〈略〉語意ともに、佳作ではない」