失念、残念、無念としたが、失念のことを、念を失う」という意味、仏教用語から、大事なものを忘れてしまうことをさす、とある。敬語との扱いがあるので、使い方を知っておかないと、失念が、度忘れだけでは済まないことになる。ビジネスマン会話に使用例を紹介するのも、漢語を使うことで場面性を持つ。どうにもならない事態を引き起こして、忘れていたでは済まされないようなときに、上司が使うと説明があり、さらに、詫び状、始末書に書く文言だとする。メールにタイトルにもなりそうな、件名失念により、再送信といたします、というのは、軽くやり取りするようなことではない。漢語乱用で敬意、丁寧さがなくなってしまうと、それこそ、念が失われてしまう。
https://careerpark.jp/34345
「失念」の意味とビジネスでの正しい使い方
2016年11月29日更新
http://b-chive.com/business/business-manner/honorific/humble-language/humble-language-easily-mistaken/honorific103.html
「部長が失念する」は間違い敬語! 「失念する」は尊敬語ではなく謙譲語
2014年01月22日
しつ‐ねん【失念】 の意味
出典:デジタル大辞泉
[名](スル)
1 うっかり忘れること。ど忘れ。物忘れ。「約束を失念して失礼しました」
2 仏語。記憶をさまたげる心の作用。
類語 忘れる(わすれる) 物忘れ(ものわすれ) ⇒類語辞書で詳しい使い方を調べる
関連語 忘却(ぼうきゃく) 忘失(ぼうしつ) ど忘れ(どわすれ)
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/98681/example/m0u/
>
しつ‐ねん【失念】例文一覧 8件
・・・その貴方様、水をフト失念いたしましたから、精々と汲込んでおりまするが、何か、別して三右衛門にお使でもござりますか、手前ではお間には合い兼ね……」 と言懸けるのを、遮って、傾けたまま頭を掉った。「いや、三右衛門でなくってちょうど可いの・・・<泉鏡花「朱日記」青空文庫>
・・・と兄は、ほとんど一歩毎に呟いて、ひとり首肯き、先刻の怒りは、残りなく失念してしまっている様子であった。ずるい弟は、全く蘇生の思いで、その兄の後を、足が地につかぬ感じで、ぴょんぴょん附いて歩いた。 A新聞社の前では、大勢の人が立ちどまり、・・・<太宰治「一燈」青空文庫>
・・・と、それから坪田譲治氏の、題は失念したけれども、子供を主題にした短篇小説だけであると思った。 私は自分が小説を書く事に於いては、昔から今まで、からっきし、まったく、てんで自信が無くて生きて来たが、しかし、ひとの作品の鑑賞に於いては、それ・・・<太宰治「『井伏鱒二選集』後記」青空文庫>
・・・な装飾をつい失念したから、かえって成功しちゃったのだ。重ねて言う。映画は、「芸術」であってはならぬ。私はまじめに言っているのである。<太宰治「芸術ぎらい」青空文庫>
・・・けれども、何せれいの家の建て直しに、着て出る着物の調整に、やっさもっさ、心をくだき、あまりの向上心に、いきおい守るほうを失念してしまっていた。人間のアビリティの限度、いたしかたの無いものである。たしかに一方、抜けていた。まさしく破綻の形であ・・・<太宰治「春の盗賊」青空文庫>
・・・従ってその縁談に於いては甚だ不熱心であり、時たま失念していたりする仕末であった。菊屋へ行ってお酒をねだる時だけ、「何せ僕は、全権を委託されているのだからなあ。僕の責任たるや、軽くないわけだよ。」 などと、とってつけたように、思わせぶ・・・<太宰治「未帰還の友に」青空文庫>
・・・前後を截断して、過去未来を失念したる間にただギニヴィアの形のみがありありと見える。 機微の邃きを照らす鏡は、女の有てる凡てのうちにて、尤も明かなるものという。苦しきに堪えかねて、われとわが頭を抑えたるギニヴィアを打ち守る人の心は、飛ぶ鳥・・・<夏目漱石「薤露行」青空文庫>
・・・氏は、自身の如く文学の砦にこもることを得たものはいいが、まだ他人の厄介になって文学修業なんか念願しているような青年共は、この際文学なんかすてて戦線にゆけ、と、自身の永く苦しかったその時代をさながら忘却失念したような壮々しい言をはいていられる・・・<宮本百合子「明日の言葉」青空文庫>
http://www.kanjipedia.jp/kanji/0005486400
漢字ペディア
>
漢字一字
念
常用漢字
教育漢字
7級
画数:(8)
部首:
部首内画数4
3916
4730
音ネン
訓外おもう
意味
①おもう。考える。おもい。「懸念」「残念」 ②心にとめて忘れない。ねんのため。「念書」「丹念」 ③よむ。となえる。「念仏」「念誦(ネンジュ)」
下つき
一念(イチネン)・概念(ガイネン)・観念(カンネン)・祈念(キネン)・記念(キネン)・疑念(ギネン)・懸念(ケネン)・残念(ザンネン)・失念(シツネン)・執念(シュウネン)・信念(シンネン)・専念(センネン)・丹念(タンネン)・断念(ダンネン)・入念(ニュウネン)・放念(ホウネン)・無念(ムネン)・余念(ヨネン)
「念」から始まる言葉
△念う(おも-う)念願(ネンガン)念珠(ネンジュ)念▲誦(ネンジュ)念書(ネンショ)念じる(ネン-じる)念頭(ネントウ)念には念を入れよ(ネンにはネンをいれよ)念仏(ネンブツ)念仏三昧(ネンブツザンマイ)念力(ネンリキ)念力岩をも△徹(とお)す(ネンリキいわをもとおす)念慮(ネンリョ)
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「失念」の意味とビジネスでの正しい使い方
2016年11月29日更新
http://b-chive.com/business/business-manner/honorific/humble-language/humble-language-easily-mistaken/honorific103.html
「部長が失念する」は間違い敬語! 「失念する」は尊敬語ではなく謙譲語
2014年01月22日
しつ‐ねん【失念】 の意味
出典:デジタル大辞泉
[名](スル)
1 うっかり忘れること。ど忘れ。物忘れ。「約束を失念して失礼しました」
2 仏語。記憶をさまたげる心の作用。
類語 忘れる(わすれる) 物忘れ(ものわすれ) ⇒類語辞書で詳しい使い方を調べる
関連語 忘却(ぼうきゃく) 忘失(ぼうしつ) ど忘れ(どわすれ)
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/98681/example/m0u/
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しつ‐ねん【失念】例文一覧 8件
・・・その貴方様、水をフト失念いたしましたから、精々と汲込んでおりまするが、何か、別して三右衛門にお使でもござりますか、手前ではお間には合い兼ね……」 と言懸けるのを、遮って、傾けたまま頭を掉った。「いや、三右衛門でなくってちょうど可いの・・・<泉鏡花「朱日記」青空文庫>
・・・と兄は、ほとんど一歩毎に呟いて、ひとり首肯き、先刻の怒りは、残りなく失念してしまっている様子であった。ずるい弟は、全く蘇生の思いで、その兄の後を、足が地につかぬ感じで、ぴょんぴょん附いて歩いた。 A新聞社の前では、大勢の人が立ちどまり、・・・<太宰治「一燈」青空文庫>
・・・と、それから坪田譲治氏の、題は失念したけれども、子供を主題にした短篇小説だけであると思った。 私は自分が小説を書く事に於いては、昔から今まで、からっきし、まったく、てんで自信が無くて生きて来たが、しかし、ひとの作品の鑑賞に於いては、それ・・・<太宰治「『井伏鱒二選集』後記」青空文庫>
・・・な装飾をつい失念したから、かえって成功しちゃったのだ。重ねて言う。映画は、「芸術」であってはならぬ。私はまじめに言っているのである。<太宰治「芸術ぎらい」青空文庫>
・・・けれども、何せれいの家の建て直しに、着て出る着物の調整に、やっさもっさ、心をくだき、あまりの向上心に、いきおい守るほうを失念してしまっていた。人間のアビリティの限度、いたしかたの無いものである。たしかに一方、抜けていた。まさしく破綻の形であ・・・<太宰治「春の盗賊」青空文庫>
・・・従ってその縁談に於いては甚だ不熱心であり、時たま失念していたりする仕末であった。菊屋へ行ってお酒をねだる時だけ、「何せ僕は、全権を委託されているのだからなあ。僕の責任たるや、軽くないわけだよ。」 などと、とってつけたように、思わせぶ・・・<太宰治「未帰還の友に」青空文庫>
・・・前後を截断して、過去未来を失念したる間にただギニヴィアの形のみがありありと見える。 機微の邃きを照らす鏡は、女の有てる凡てのうちにて、尤も明かなるものという。苦しきに堪えかねて、われとわが頭を抑えたるギニヴィアを打ち守る人の心は、飛ぶ鳥・・・<夏目漱石「薤露行」青空文庫>
・・・氏は、自身の如く文学の砦にこもることを得たものはいいが、まだ他人の厄介になって文学修業なんか念願しているような青年共は、この際文学なんかすてて戦線にゆけ、と、自身の永く苦しかったその時代をさながら忘却失念したような壮々しい言をはいていられる・・・<宮本百合子「明日の言葉」青空文庫>
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漢字一字
念
常用漢字
教育漢字
7級
画数:(8)
部首:
部首内画数4
3916
4730
音ネン
訓外おもう
意味
①おもう。考える。おもい。「懸念」「残念」 ②心にとめて忘れない。ねんのため。「念書」「丹念」 ③よむ。となえる。「念仏」「念誦(ネンジュ)」
下つき
一念(イチネン)・概念(ガイネン)・観念(カンネン)・祈念(キネン)・記念(キネン)・疑念(ギネン)・懸念(ケネン)・残念(ザンネン)・失念(シツネン)・執念(シュウネン)・信念(シンネン)・専念(センネン)・丹念(タンネン)・断念(ダンネン)・入念(ニュウネン)・放念(ホウネン)・無念(ムネン)・余念(ヨネン)
「念」から始まる言葉
△念う(おも-う)念願(ネンガン)念珠(ネンジュ)念▲誦(ネンジュ)念書(ネンショ)念じる(ネン-じる)念頭(ネントウ)念には念を入れよ(ネンにはネンをいれよ)念仏(ネンブツ)念仏三昧(ネンブツザンマイ)念力(ネンリキ)念力岩をも△徹(とお)す(ネンリキいわをもとおす)念慮(ネンリョ)