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2018-09-28 | 新語・社会現象語

飛檄、羽檄という。12世紀初め、辞書に、檄 ケキ 矢ニ付文之射也 と記している。









"檄", 字通
〔説文〕六上に「尺二の書なり」と木簡の意とする。罪状をしるしたふれぶみで、罪状告発の方法であった。

訓義
[1] ふれぶみ、使者にもたせて宣布する。さとしぶみ、軍書、その文体。
[2] てがみ、かきつけ。

【檄羽】げきう  急使のもたらす廻状。檄上に羽をさしはさむ。唐・劉長〔摂官を罷む~〕詩 は營に映じてに は檄に臨んで飛ぶ
"檄", 字通, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2018-09-28)


げき 【檄】
解説・用例

〔名〕

(1)古代中国で、召集または説諭のための文書。木札を用いたという。めしぶみ。さとしぶみ。

*菅家文草〔900頃〕二・賀多信「還家拝世何為檄、手捧芬々桂一枝」

*色葉字類抄〔1177〜81〕「檄 ケキ 矢ニ付文之射也」

*史記抄〔1477〕一五・司馬相如「檄をかうかいてさうとて報ずるぞ」

*後漢書‐劉平等伝序「盧江毛義〈略〉府檄適至、以義守令、義捧檄而入、喜動顔色」

(2)相手の悪い点をあばき、自分のすぐれている点を述べて、世人に同意を求める文書。現代では特に、一般大衆に自分の主張や考えを強く訴える文章。檄文。ふれぶみ。

*日本外史〔1827〕一六・徳川氏前記「乃作檄数秀吉罪、遣辯士以揺義弘」

*侏儒の言葉〔1923〜27〕〈芥川龍之介〉武器「恐れるのは煽動家の雄弁である。〈略〉李敬業の乱に当り、駱賓王の檄を読んだ時には」

*プロレタリヤの女〔1932〕〈平林たい子〉二「馘首(かくしゅ)、賃銀値下、恐らくその両方と組合の檄(ゲキ)は言った」

*史記‐陳余伝「伝檄而千里定」

"げき【檄】", 日本国語大辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2018-09-28)






コトバンクより

檄(読み)げき(英語表記)Xi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

げき
Xi

中国,古代に,告諭,召集,詰責などに用いた公文書。また,その文章様式。もともと,戦いのときに起ったもので,天の時,地の利,人の和などから説き起して,味方を激励したり,敵に降伏をすすめたりする内容のものが多く,激しい表現をとる。最初は木札に書かれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報


デジタル大辞泉の解説
げき【×檄】
1 古代中国で、召集または説諭の文書。木札を用いたという。めしぶみ。さとしぶみ。
2 自分の考えや主張を述べて大衆に行動を促す文書。檄文。ふれぶみ。
[補説]誤用が定着して、励ますこと、また、励ましの言葉や文書の意味でも用いる。
げき【檄】[漢字項目]
[音]ゲキ(慣)
召集や通告のための文書。ふれぶみ。「檄文/羽檄・飛檄」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例


世界大百科事典 第2版の解説
げき【檄 xí】

昔,中国で戦争の際に同志をつのったり,あるいは役所の通達・布告を知らせるために木札に書かれた文書。またその文体をいう。ふれぶみ。《文心雕竜(ぶんしんちようりよう)》によると,敵を威嚇し説得するために用いられたのが起源という。敵の罪悪とわが方の正義を明らかにして,大衆の心をつかむことが肝要とされる。至急に知らせる必要がある場合には,鳥の羽を挿して,飛ぶように早く行く意を示すこともあった。つまり〈羽檄〉である。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報


大辞林 第三版の解説
げき【檄】
自分の主張を述べて同意を求め、行動への決起を促す文書。檄文。
[句項目] 檄を飛ばす

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報


日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

げき

文章の一体。
(1)召(め)し文(ぶみ) 古代の中国で軍事に際し、招集に応じ、勇んで馳(は)せ参じるよう、人の心を激発せんとする文章。木簡(ぼくかん)(木ふだ)に書き付け、使者に持って行かせ、もし急を要するときは、鳥の羽を挟み羽檄(うげき)と称したという。
(2)喩(さと)し文(ぶみ)・触(ふ)れ文(ぶみ) 軍事のみならず、広く先方の悪を攻撃し、当方の善を称揚し、ともに立ち上がろうと人々に呼びかける文書で、「檄を飛ばす」などというのはこの例であるが、いずれも、激烈な言辞と文体を用いる点に特色がある。[杉森正弥]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例


世界大百科事典内の檄の言及
【簡牘】より
…これを冊とよぶ。そのほか形では長さ2尺のものを檄(げき),3尺を槧(ざん),多面体のものを觚(こ)といい,また用途に応じて符(証明書)とか(けい)(付け札)といった呼称があった。また経書は2尺4寸,諸子の書は1尺2寸という規定のあったことも遺物によって実証されている。…

【木簡】より
…簡は本来竹製の〈ふだ〉を意味し,木製は牘(とく)や札で表記し,竹簡・木牘の意味で簡牘というのが本来の呼称である。漢簡では,漢の1尺に当たる約23cm,幅1cmのものが標準で,2尺のものを檄(げき),3尺のものを槧(ざん)といい,2行書く幅のものを両行,書く面を3面以上作ったものを觚(こ)と呼ぶ。また簡面をカバーし,その表面に宛名を書くものを検,同じものを二分して別に保持し,必要なときにつき合わせて証拠に使うものを符,品物につける鉄道荷札のようなものを楬(けつ),旅行者の身分証明書を棨(けい)というなど,使用目的による名称もある。…

※「檄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。


檄を飛ばす(読み)ゲキヲトバス
デジタル大辞泉の解説
檄(げき)を飛(と)ば・す

自分の主張や考えを広く人々に知らせ同意を求める。また、それによって人々に決起を促す。飛檄。
[補説]誤用が定着して「がんばれと励ます」「激励する文書を送る」という意味でも用いられる。文化庁が発表した平成19年度「国語に関する世論調査」では、「自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること」で使う人が19.3パーセント、「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」で使う人が72.9パーセントという結果が出ている。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説
げきをとばす【檄を飛ばす】
檄を方々に急いで出し、決起を促す。 〔現代では「激を飛ばす」などと書き、激励したり発奮させたりする意に用いられるが、本来は誤り〕








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