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ルサンチマン儒教

2018-09-21 | 木瓜日記
タイトルは、儒教 怨念と復讐の宗教 著者は、浅野裕一氏、講談社学術文庫、2017年8月、奥付ページの前ページに、本書の文庫化の断りがある。それによると1999年に平凡社から刊行された書名にはルサンチマンの宗教とある。加筆、改題した旨を記す。序文に、孔子神話の著作が岩波書店にあることを述べている。1997年、著者は前世紀にものして20年が経過と振り返る。復讐心の宗教というわけである。

読むと幾度もため息をつく。宗教にすること、そこに怨念と復讐のことを延々してみるわけである。宗教など、見ようによってどれもこれも復讐である。あの磔刑を見せられてそれを対象とする苦しさはないか。菩提樹の下にすわったままで瞑想するのはなにゆえか。経典をかざして民衆に疾駆するは、向かうは何処、であったりする。そこでルサンチマンと言って見て放浪する姿を思えとなる。ペテン師となってしまっては、教えを奉ずるにも、その歴史を語るにも、逆説の議論を思う。

さて、これは言われずとも、日本的な理解とでも言っておこう、異文化による孔子像は著者の解く通りであるから、かえってため息ばかりの不思議なことになる。儒教史の側面としてであるなら、これでよいわけであるから、それが中国文化の真っ当な理解として、記述を怨念におくことはない。ため息がなんなのか、私にも説明がつかないので、読み進めるだけである。

思うのは、テレビドラマになった孔子を見ていた時の感動である。その製作は中国のもので脚色が良くできていたのだった。それを知り、彼を知る。孔子は静かなファイターに映っていた。





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