139 日本語のアクセントってどんなもの
アクセントは、強勢アクセント stress accent と、音の高低による高低アクセント pitch accent に分けられる。
日本語は高低アクセントである。
英語は強弱アクセントである。
言語学ではアクセントを言語現象に分析して、単語ごとに捉える。たとえば英語の音節を強く、つまり音量を大きく、母音が長い、ピッチが高いなどがかかわっている。
英語を単語で読むときの強弱アクセントである。
それに対して日本語は、高低アクセントによって語の意味を区別する言語の代表例といわれ、単語のうちの特定の音節またはモーラだけで区別を行う。
日本語のアクセントは方言差が激しい。
しかし多くは高低アクセントであり、音の下がり目の位置によってアクセントが区別することができる。
近畿地方・四国地方のアクセントでは、これに加えて語頭の高低を区別する。
共通語のアクセントは、頭高型、中高型、尾高型、平板型の4種類のパターンがある。平板型以外のアクセントを起伏型とも呼ぶ。
語の途中でピッチが有意的に下がるか下がらないかという二項対立的要素のみが弁別的特徴を担う。
音韻論的には二段階以上を考える必要は無いと説明される。
共通語のアクセントでは語頭の音節と次の音節は必ずピッチが異なる。
このことにより語の始まりが聴覚上明らかになる。
この法則はすべての日本語方言で成り立つわけではない。
単語のアクセントは2段階で考えられるが、文になるとアクセント以外の要素が介入し、二段階ではとらえられないようである。