ローマ字の呼び名は英語で the Roman alphabetとなるが、ラテン文字、ラテンアルファベットのことを指す。ローマは古代ローマ帝国において用いられていた文字に由来する。ラテン語の文字は西欧・中欧の諸言語で使われている。ラテン文字はアルファベットの一種なので、ラテン文字をアルファベットと呼ぶが、アルファベットはギリシア文字やキリル文字なども含む総称でもある。また、ローマ字はラテン文字の別名、日本語表記に限定して使うことがある。ラテン文字を用いての日本語の表記法、および表記そのもの、ローマ字綴りの日本語、 Romanized Japaneseをローマ字と呼ぶことが多く、この用法に限っては英語でも romaji と呼ぶ。
日本語表記に用いるローマ字は次の方式がある。
ヘボン式 ジェイムズ・カーティス・ヘッバーンが1867年、慶応3年、和英語林集成 に用いた。
パスポートなど一般に使われる。
日本式 田中館愛橘 たなかだて あいきつ 1885年、明治18年 羅馬字用法意見 による方式。
訓令式新表 1937年、昭和12年、内閣訓令で示された。
第二次大戦後、1954年、昭和29年、内閣告示により訓令式新表に改められた。