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文章の構成論

2017-03-02 | 日本語文法文章論
語論は語構成論になる、文論は文法論になる、文章論は文章構成論になる、とすれば、日本語文法の単位体に設定する単位それぞれの関係構成論は日本語文法にそれそれに議論を持つことになる。形態は形態論になる。形態素をもって形態素論を行うことがあるが、それは文法形態として要素を最小にする単位であるから、形態論に包括することができる。すると論にはやはり、関係構成する語と語との議論として文法論に包括することがある。そのあいだに、句論、節論を持つことになる。句と節は日本語文法では日本語の特徴とする単位であるから、それぞれに相互にかかわる論を持つ。文の要素に主語と述語を議論する文法論であるから、句には主語を持たないもの、節には主語を持つものと、その要素によって、文との関係構成を見ると、文法単位体の議論ではとらえやすい。しかしまた、句と節がもたらした、あるいは慣用句、あるいは文節という、日本語の分析ができるので、句と節が相互にかかわりあうとみることができるものである。文節は連文節によるところがあるし、そこに語の職能をどう見るかによって、さきの節になる。ここに、形態論、語論、句論、節論、文論、文章論を、日本語の文章構成に論じることになる。この関係構成はそれぞれの議論が連続性をもって行われる。文学を持つ日本語の学問は句を俳諧の発句においてとりだして近代俳句とした。そう見れば文学に伝統となる節の文学は和歌であったと知ることになる。長歌、短歌の反歌は近代短歌として、句が文節において短詩形をもって芸術性をあらわしたのであるから、連文節は歌であった。近代に及ぶこの伝統文学は日本語の語学の基礎ともなるのであるから、そこに、物語を見るなら、近代小説の文章があると見ることになる。民間伝承の語り物、説話、小説はよくよくみれば、神話伝説に始まる、口承文芸の流れを汲む。文章を書き言葉とするのは漢文訓読による作法を取り出そうとする、日本語におけるそれをとりだそうとすることであったのである。文章は話し言葉としての伝統文芸に見れば、文章が近代言語の言文二途をもって現代言語学の談話論になるのも必定のことであった。わざわざ談話を言わずとも、文章の典型になる、文学作品を見ればそれは小説であるから、大説でなくとも、説であったことを改めて思い知ることになる。


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