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日本文章論

2017-11-27 | 日本語文法文章論
日本文章論を考える。ブログのカテゴリーに、文法文章論、日本語文章論、日本語文法文章論をあげている。そこにまた、日本文章とは、これいかに、文章ジャンルを文体に見ることができる、その日本文章論となる。文章史は文体史または文体表記史にみる。







日本文章論、中国文章論
2017-03-01 23:01:32 | 日本語文法文章論

中国文章論の1冊をあげると、中国文章論、佐藤 一郎著による。出版社の直営店で、それは、神田神保町か。研文出版、山本書店は東京都千代田区、神保町駅、A1出口すぐにある中国図書専門店として、そこであるとき、この書目を見い出した。はやる気持ちで購入したのを覚えている。同じように、出版社に汲古書院をあげるものがある。この書名を措いて、ほかに中国文章論はない。吉川全集に見えるが、中国語法である。さて、ひるがえって、日本文章論を検索すると、これまた、書名にはない。



https://baike.baidu.com/item/%E5%85%AD%E6%9C%9D%E4%B8%BD%E6%8C%87
六朝丽指 编辑
《六朝丽指》是1923年12月出版的图书,作者是孙德谦。
民国12年(1923年12月)


中国の文章 ジャンルによる文学史 (汲古選書)
著者 褚 斌杰 (著),福井 佳夫 (訳)
中国古典文学に発生した文体(ジャンル)について、その主要なものを網羅し、ジャンルの発生とその発展から、ジャンルの分類法、各ジャンルの特徴、発展の経緯を詳述する。



http://japanknowledge.com/introduction/keyword.html?i=703
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日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典・国史大辞典


日本大百科全書
文鏡秘府論
ぶんきょうひふろん
空海撰(くうかいせん)の詩学書。819~20年(弘仁10~11)ごろの成立。『四声譜』(沈約(しんやく))、『詩格』(王昌齢(おうしょうれい))、『詩式』(釈皎然(しゃくこうねん))、『文心雕竜(ちょうりょう)』(劉〓(りゅうきょう))など、中国の六朝(りくちょう)から初唐にかけての諸家の集から、四声およびその運用を論じたもの、対偶を論じたもの、詩の格式あるいは詩病を論じたものなどを抜き出し、天、地、東、南、西、北の六巻に配してある。文献の的確な引用に空海の見識がうかがえるが、これらの文献は『日本国見在(げんざい)書目録』や『文献通考』などに書名をとどめるのみのものも多い。
[金原 理]
©Shogakukan Inc.

改訂新版・世界大百科事典
文鏡秘府論
ぶんきょうひふろん
平安時代の詩文作法・評論書。6巻。弘法大師空海の撰。820年(弘仁11)以前の成立。中国の六朝・隋・唐時代に書かれた音韻書などから抜粋し斟酌(しんしやく)してつくったもので,詩文の創作に関する重要な規則を八韻,四声,対句,文体,詩文の病(やまい)などに分けて論じ,近体詩の作者の参考に供したものである。今日中国では六朝時代の音韻書がほとんど散逸して伝わらないので,引用書の資料的な価値も高い。また,序文に文章経国思想が顕著にみられることや,摘句(てきく)という,一首の詩の中から佳句を取り出したり,文章の中から対偶の佳什(かじゆう)を抜き出すことをして例句をあげ,《和漢朗詠集》に見える摘句の先蹤として注目される。本書の分類論,病論は後世の歌論に影響を与えた。820年空海みずから本書を抜粋して《文筆眼心抄》1巻をつくった。
[川口 久雄]
[索引語]
空海 摘句 歌論
©Heibonsha Inc.

国史大辞典
文鏡秘府論
ぶんきょうひふろん
中国六朝・唐時代に盛行した『詩体』『文筆式』など多くの漢詩文作法書類を取捨選択し、接合した詩文評論書。漢詩文作成のための参考書。弘法大師空海の編著。六巻。成立は大同四年(八〇九)―弘仁十一年(八二〇)の間。書名は、多くの大陸の書物を披見し、その要を採った便利な詩文手鏡であり、秘府(宮廷の書庫)のごときものである、の意。わが国において詩文の形式を論述したはじめ。空海の代表的文学評論。天・地・東・南・西・北の六巻に分かち、各巻に項目を立てて、縦横に中国の書籍を引用し、論評するが、空海自身の文章は少ない。引用された多くの中国文献は、今日ほとんど散佚しており、中国詩論史上、重要な意義を有する元兢の『詩髄脳』や『古今詩人秀句』など、本書にのみみられる文献も多く、唐代佚書の宝庫。偽書とされていた『詩格』や『詩議』も本書によって真本と判明した。今日、宋の釈恵洪『天厨禁臠』以前の、詩の法則を記述した書物は伝わらないから、中国文学史の空白を埋める貴重な資料であり、後世のわが歌学に与えた影響も大きい。そのうち、地巻「十七勢」第七にみえる「謎比勢」は謎に関する記述と考えられるなど、興味深い内容を含む。空海自身の手になる部分は天巻の総序と東巻の小序(論対)、西巻の小序(論病)だけとされるが、地巻「九意」も他に類例がなく、本書の略出本たる『文筆眼心抄』(弘仁十一年)にもみえない。「九意」の所拠原典としては、中国の都鄙に通行していた唐代類書、詞華部類佳句集の類が考えられるが、「九意」の項は空海自身の執筆かもしれない。本書が修辞主義の形式論的傾きを示すなかで、「九意」は詩賦の中味に触れ、繊細な季節感覚をうかがわせるところがある。すなわち、「九意」は詩賦の対象の世界を春・夏・秋・冬・山・水・雪・雨・風の九つに部類し、各類に四言の上下両句の対偶を並べて押韻し、各聯の下に部目を細注する。「裙開鳳転 袖動鸞飛 (美人)」のごとくである。総計三百六十四聯、相当の部類詞華選といってよい。けだし、詩文制作の対偶用語事典といった役目を果たしたものであろう。部類は自然現象によっているが、その中に「神女」「妓女」「美人」「閨怨」などの細目がみえるのは注目すべきところ。漢詩の総集が和歌の総集への道を拓く中で、「九意」の詩句が和歌に表現せられ、四時と四時の雑、四時の恋などに部類されて行けば、『古今和歌集』という一種の和歌制作のための帳中秘、部類詞華選の体式に近づくはずである。室町時代以前の古写完本には、宮内庁書陵部本・高野山三宝院本・高山寺蔵甲本があり、書陵部本は『東方文化叢書』一に影印されている。これらにつぐ古写完本たる室町時代の恵範上人手沢本は『六地蔵寺善本叢刊』七に影印刊行されている。版本の影印は『文鏡秘府論』(中華民国六十二年(一九七三)、台北)がある。翻刻は『弘法大師全集』三、『真言宗全書』四一、『日本詩話叢書』七、小西甚一『文鏡秘府論考』攷文篇、周維徳校訂『文鏡秘府論』(一九七五年、北京)、王利器校注『文鏡秘府論校注』(一九八三年、北京)などがある。
[参考文献]
小西甚一『文鏡秘府論考』研究篇、吉田幸一編『日本文学史に於ける文学論』、芳賀矢一『日本漢文学史』、岡田正之『日本漢文学史増訂版』、川口久雄『三訂平安朝日本漢文学史の研究』上、猪口篤志『日本漢文学史』、郭紹虞『中国古典文学理論批評史』上、王晋江『文鏡秘府論探源』、川口久雄「弘法大師の文学と現代」(御遠忌記念出版編纂委員会編『弘法大師と現代』所収)、同「空海文学における大唐文化の投影」(『密教文化』一四八)、同「古今集への道」(『文学』五三ノ一二)、加地哲定「文鏡秘府論の引用書に就いて」(『密教研究』二五)、西沢道寛「文鏡秘府論引用詩句出典」(『漢学会雑誌』六ノ二)、吉田幸一「文鏡秘府論の九意と平安朝歌集の部類立」(『書誌学』一七ノ五・六)、小沢正夫「文鏡秘府論と唐代詩学書の対句説」(『愛知県立女子短期大学紀要』八)
(川口 久雄)
©Yoshikawa kobunkan Inc.


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