情報化時代は情報時代となって、情報革命が進む。情報通信白書が情報・知識の時代到来を、農業の時代、工業の時代につぐ、21世紀に入って数年が経つころの新しい時代を捉えて言う。視点は経済成長を超長期的にみる。この白書が伝える社会は情報・知識の時代をゆ匹タスによる実現としている。情報時代は経済活動の展開において、1990年代の予想、予測された未来を、言ってみれば、はるか後方に見ることになる。産業構造、産業社会に引き起こされた、これまでにない手段が通信によって生じている活動である。それによって、ことばがどう変わっていく、変わっている、変わってきたのかを、情報時代の日本語と考えることが必要である。
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h19/html/j1111000.html
第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開
第1節 情報通信と経済成長
1 「情報・知識の時代」の経済成長
(1)「情報・知識の時代」の到来
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経済成長を超長期的に見ると、「農業の時代」、「工業の時代」を経て今日に至っている。そして21世紀に入り数年が過ぎた今日、新しい時代として、「情報・知識の時代」が到来すると指摘されている。
各時代にはそれぞれ大きな変革をもたらした契機があり、新たな経済成長の源泉が出現した。それは、「農業の時代」には肥沃な広い土地であり、「工業の時代」には資本設備であった。これからの「情報・知識の時代」には、ICTが変革をもたらす契機となり、情報・知識が新たな経済成長の源泉になると考えられる。
Chandler(2000)は、「商業の時代」、「工業の時代」及び「情報の時代」と三つの時代区分でとらえた上で、「20世紀の後半に工業の時代から情報の時代に変換した」と指摘した。
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h19/html/j1321000.html
第1章 ユビキタスエコノミーの進展とグローバル展開
2 情報流通のフラット化
(1)個人の情報発信の拡大
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ここ1年の間で、「Web 2.0」の概念が広く普及し、「利用者参加」と「オープン志向」という特色をいかし、ネットワークを利用した様々な形態の協働(コラボレーション)や情報・知識の集結による新しいビジネスやサービスが社会生活に定着しつつある。
この具体的な萌芽の一つとして、携帯電話の普及や携帯情報通信端末の高機能化、ブロードバンドネットワーク整備の進展等、ユビキタスネット社会の深化を背景とし、情報発信を行う個人のすそ野が拡大したことが挙げられる。ブログ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)、口コミサイト等、消費者発信型メディア(CGM:Consumer Generated Media)と呼ばれるサービスはここ数年で急速に普及しつつある。消費者発信型メディアの普及は、企業、既存メディア等が収集、編集し、送信する情報を受動的に受ける存在であった個人が、自ら積極的に情報発信も行う主体へと変ぼうしたことを意味し、それまでの一方向型の情報伝達を、同じ立場でのフラットな双方向型の情報交流へと変化させたということができる。