現代日本語「誤」百科 837 もうすぐで卒業だ を例題にしている。動詞にかかる副詞を例題に見ている。国文法で、辞書を確かめてみると、すぐだ という形容動詞の用法だとわかる。辞書では、すぐに という副詞を項目とする。コラムの解説は、すぐ を副詞としているが、それはそれでよいとして、すぐ そのものを名詞とする解説があって、形容動詞の すぐだ すぐで すぐに という語を認めていない。おかしなことである。
活用の用法で、連用形の副詞的用法を持つ。なお、もうすぐで卒業する もうすぐで卒業です という微妙な言い回しに、もうすぐ卒業します もうすぐ卒業です というような表現法の違いが日本語にはあって、それぞれ場面や文脈により意味合いがあるだろうと考えられる。
すぐ【▽直ぐ】
[形動][文][ナリ]
1 物の形などが、直線的で曲がっていないさま。
「百折れ千折れ、五間とは―に続かぬ坂道を」〈漱石・虞美人草〉
2 人の性質などがまっすぐであるさま。正直。すなお。「―な心の持ち主」
3 ありのままであるさま。
「―に知らせ奉ってはあしかりなん」〈平家・二〉
[副]
1 時間をおかないさま。ただちに。「連絡があれば―対応する」
「兄は―と威丈高(いたけだか)に母へ食ってかかりました」〈芥川・雛〉
2 手数がかからないさま。容易に。簡単に。「交番で聞けば道順は―わかります」「この問題なら―解ける」
3 距離的に離れていないさま。「店は―目の前にある」「―近くで火事が出る」→直ぐと →直ぐに
[用法]すぐ・[用法]じき――「すぐ(じき)覚えられますよ」など、相通じて用いられるが、「じき」のほうが口語的でくだけた感じがある。◇距離をおかないようすの意では、「すぐ」も「じき」も使えるが、「すぐ」の方が普通である。「すぐ(じき)近くの図書館」◇時間をおかない意の「すぐ」「じき」は過去についても未来についても使う。「すぐ(じき)発車する」「すぐ(じき)着いた」◇類似の語「ただちに」は、「全員ただちに出発せよ」など、「すぐに」と同じように用いるが、文章語的で、多く命令などに用いる。
活用の用法で、連用形の副詞的用法を持つ。なお、もうすぐで卒業する もうすぐで卒業です という微妙な言い回しに、もうすぐ卒業します もうすぐ卒業です というような表現法の違いが日本語にはあって、それぞれ場面や文脈により意味合いがあるだろうと考えられる。
すぐ【▽直ぐ】
[形動][文][ナリ]
1 物の形などが、直線的で曲がっていないさま。
「百折れ千折れ、五間とは―に続かぬ坂道を」〈漱石・虞美人草〉
2 人の性質などがまっすぐであるさま。正直。すなお。「―な心の持ち主」
3 ありのままであるさま。
「―に知らせ奉ってはあしかりなん」〈平家・二〉
[副]
1 時間をおかないさま。ただちに。「連絡があれば―対応する」
「兄は―と威丈高(いたけだか)に母へ食ってかかりました」〈芥川・雛〉
2 手数がかからないさま。容易に。簡単に。「交番で聞けば道順は―わかります」「この問題なら―解ける」
3 距離的に離れていないさま。「店は―目の前にある」「―近くで火事が出る」→直ぐと →直ぐに
[用法]すぐ・[用法]じき――「すぐ(じき)覚えられますよ」など、相通じて用いられるが、「じき」のほうが口語的でくだけた感じがある。◇距離をおかないようすの意では、「すぐ」も「じき」も使えるが、「すぐ」の方が普通である。「すぐ(じき)近くの図書館」◇時間をおかない意の「すぐ」「じき」は過去についても未来についても使う。「すぐ(じき)発車する」「すぐ(じき)着いた」◇類似の語「ただちに」は、「全員ただちに出発せよ」など、「すぐに」と同じように用いるが、文章語的で、多く命令などに用いる。