岩波の広辞苑が10年ぶりで、第6版を改訂して2018年1月に発行する。24万語から1万語増えて、25万語になる。
igital.asahi.com/articles/ASKBS3VTDKBSUCVL00D.html
広辞苑、10年ぶり改訂 「がっつり」「のりのり」追加
赤田康和2017年10月24日15時41分
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広辞苑の変更例
【新たに収録】
「安全神話」「クラウド」「デトックス」「ブラック企業」「惚(ほ)れ直す」「ごち」「分刻み」「エントリーシート」「キャリーバッグ」「クールビズ」「コスプレ」「絶対数」「天才肌」「ドクターヘリ」「ナルシスト」「浜通り」「ブルーレイ」「カベルネ・ソーヴィニョン」
【語義を追加】
「保険」→うまく行かない時のために準備しておく別の手段
「気になる」→興味をそそられる
【削除】
「書留小包」
「ダブル-ダブル-ダブル」(world wide web)
「案の如く」(推量通りという意味の古語)
【収録を見送り】
「アラサー」「がん見」「告る」「ディスる」「豊洲市場」「放送禁止用語」「ゆるキャラ」
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12173-oric2099467/
『広辞苑』10年ぶりに改訂 新語に「スマホ」「朝ドラ」など1万語収録
2017年10月24日 15時45分
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『広辞苑』第七版 主な新加項目
現代語:朝ドラ、安全神話、いらっと、上から目線、お姫様抱っこ、価格帯、可視化、がっつり、加齢臭、口ぱく、小悪魔、ごち、小腹が空く、婚活、雑味、直箸、自撮り、勝負服、白物家電、戦力外、卒乳、立ち位置、ちゃらい、名ばかり、乗り乗り、万人受け、美品、惚れ直す、まかない料理、無茶振り
カタカナ語:アプリ、イップス、エコバッグ、カルチャースクール、キーマカレー、キャリーバッグ、クールビズ、クラウド、グランドデザイン、クリアファイル、コインパーキング、サプライズ、スピンオフ、スマホ、スルー、チュロス、ツイート、デトックス、ドクターヘリ、ネイルサロン、ハニートラップ、バリスタ、パワースポット、ビッグマウス、フードコート、ブロガー、メアド、リスペクト、リマインド、レジェンド
人文・社会:アラブの春、イスラム国家、ウィキリークス、LCC、LGBT、大阪取引所、沖縄返還機密、オスプレイ、革新自治体、強制起訴、限界集落、健康寿命、再帰性、殺処分、指定難病、消費者庁、戦争遺跡、庭前の柏樹子、ねじれ国会、八角墳、ハラーム、東日本大震災、ビットコイン、ブラック企業、ふるさと納税、法テラス、マタニティー・ハラスメント、民間軍事会社、雇い止め、四つの口
人名:赤塚不二夫、植田正治、宇沢弘文、梅棹忠夫、永六輔、加藤周一、川上哲治、大鵬、高倉健、立川談志、つかこうへい、鶴見和子、勅使河原宏、土井たか子、土光敏夫、戸塚洋二、中内功、南部陽一郎、原節子、文在寅、劉暁波、アレクシエーヴィチ、オバマ、(ピエール)カルダン、(マイケル)ジャクソン、(スティーブ)ジョブズ、スピルバーグ、チャスラフスカ、(ボブ)ディラン、ベッケンバウアー
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017110102000152.html
広辞苑第7版 言の葉の宇宙に遊ぼう
東京新聞社説
2017年11月1日
>広辞苑初版のお目見えは、一九五五年のことだった。
ちょうどその二十年前に、家庭向けの辞書として博文館から刊行された「辞苑(じえん)」の新装版だった。
編者は言語学者の新村出(しんむらいずる)。戦前に始まった改訂作業は、敗戦から三年後に再開された。
折しも日本と日本語の大変革期。仮名遣いが変わり、言葉の価値が逆転し、新語が急増するような目まぐるしいご時世だった。
新村は初版の後記に書いた。
<嘗(かつ)ての重要項目は今は多く削除すべきものとなり、或は評価が急変して増補または縮小を余儀なくされた。存続すべき項目に対しても、その見方が著しく違ってきた…>
このことが、広辞苑や、一九八八年に刊行されたライバルの「大辞林」(三省堂)を方向付けたのではなかったか。
時代に寄り添い、時代を表す言葉は生き物だ。新村は二十万の“生きた言葉”を、約二千四百ページの書物の中で飼いならそうと試みた。辞書もまた生き物なのだ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/25/news062.html
2017年10月25日 10時36分 公開
『広辞苑』10年ぶり新版 「ツイート」「ビットコイン」など1万語追加 「炎上」には「ネット炎上」の意味も
>新版となる「第7版」は2018年1月12日発売で、新たなIT関連用語も多数収録されるという(ITmedia)。
広辞苑は1955年に国語辞典「辞苑」を大幅に改訂したものとして第1版が刊行され、そこから数年〜十数年ごとに改訂を繰り返していた。第7版では新たに一万項目を追加、ページ数も140ページ増えているという。追加された言葉は多岐にわたり、カタカナ語では「ツイート」や「クラウド」、「クールビズ」「ブロガー」「リスペクト」など、また現代語でも「上から目線」「可視化」「婚活」「自撮り」といった言葉が追加されている。また、人名では「赤塚不二夫」「スティーブ・ジョブズ」などが追加されている。
価格は普通版が9000円、机上版が1万4,000円。2018年6月30日まではそれぞれ特別価格8,500円、1万3,000円で提供される。
http://kojien.iwanami.co.jp/
>愛情と信頼に応えて
『広辞苑』は一九五五年に初版を刊行、それから六〇年余が経ちました。この六〇年の間、改訂を重ねてまいりましたが、この度、一〇年ぶりの改訂新版となる第七版を刊行する運びとなりました。『広辞苑』は長い年月を経て、読者の皆様に愛され、信頼を厚くし、いまや「国語+百科」辞典の最高峰、「国民的辞典」と言われるまでに成長しました。
日本語の語彙と表現は、古代から現代に至るまで、日本語を使う無数の人々によって大きく豊かに育てられてきました。この日本語という沃野を耕してきたのは人々の自由な心です。言葉は、自由な発想から芽吹き、人々の手で自由に選びとられ、愛され、そして縦横に駆使されることによって、広がり、深められ、定着していきます。
二〇一七年五月に亡くなられた作家の杉本苑子さんは、随想『春風秋雨』で、「葬式も墓も無用、骨は海にでも撒いてしまってほしい」と書き、続けて、文学者の墓の自分の名の下に、
「使い古した『広辞苑』を一冊、埋めてくれ」
と遺言した、と記しておられます。
言葉を頼りに作品を紡ぎ出す作家が、手元の『広辞苑』を何度も引きつつ原稿用紙に向かう姿が目に浮かびます。あえて『広辞苑』と言われたことに、杉本さんの強い愛情と信頼を感じます。
こうした愛情と信頼に応えるため、『広辞苑』は、たゆむことなく言葉に向き合い、表現を磨き続けてきました。『広辞苑』の辞典としての特長は、その語釈が簡潔かつ的確であることに尽きます。これこそが、長くなりがちで要点をつかみにくいインターネット上の表現との決定的な違いです。
激変する世界にあって意味を見失った言葉の氾濫する今日、ますます求められるたしかな言葉。人は言葉によって自分自身を知り、他者を知り、生きる勇気と誇りを手にすることが出来る。言葉は、人を自由にするのです。
第六版から一〇年、さらに磨きをかけた第七版が誕生します。皆さまの一層のご支持ご愛用を願ってやみません。
http://www.d-assist.com/doc/JEPA1407/2-01.html
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収録語数≒辞書の価値」といった風潮について
小学館『日本国語大辞典 第二版』 見出し語数50万語
小学館『日本国語大辞典 精選版』 30万項目
小学館『大辞泉 第二版』 25万7000語を収録*1
岩波書店『広辞苑 第六版』 総収録項目数24万
三省堂『大辞林 第三版』 収録語数約23万8000*2
三省堂『三省堂国語辞典 第七版』 項目数約8万2000
三省堂『新明解国語辞典 第七版』 総項目数7万7500語
大修館書店『明鏡国語辞典 第二版』 約7万項目を収録
岩波書店『岩波国語辞典 第七版』 6万5000項目を収録
*1 「デジタル大辞泉v.201403」総項目数27万200語
*2 「スーパー大辞林3.0」約25万8000項目