語と語彙は国語の議論で済まされることがある。計量言語学にコンピュータ利用を国語研究所のプロジェクトにして言語地理学か計算言語学かという1950年代半ばの日本言語の課題であった。そこから4半世紀を経て集合のとらえ方を体系の見方にすることが望まれたようであるが、形態語彙論に収まりつつある
語彙の論は語の総量とした。計量語学の計算はコンピュータ援用で飛躍した。その分、功罪がある。総量ではなく、総体として論じようとする動きに、語彙は意味論の分野に語の部門としてとどまるようになるも、その議論展開はさらに語から始まる。総量と総体、集合と体系の対比が国語語彙論にある。