メディアの功罪

広島原爆、長崎原爆、唯一の被爆国と、核廃絶の訴えを述べる。その論理には軍事情勢が見えない。尖閣に脅かす海軍、小型核弾頭を配備し始めてミサイル装備する、そのパワーバランスが崩れると、大陸の端に弧を描いて中国大陸にかぶさる日本は北から南から、その後にひかえる覇権主義を唱える脅威を持つ大国があって、日本基地はどこの何に対して警備をしているか、万全であるのか、ないのか、それを解説、報道しないだけでなく、むしろ同調的にみえるのは米軍基地を見せない、知らせない、と。戦後と言い、まだそういう75年は、戦争に対する恨み、肉親の傷みを抱えた民族の嘆きのままである。平和憲法が崩れる日は防衛のための抑止力、攻撃力にあるのではない。攻撃を受けて、攻撃に出ることであるが、ひとたび、世論がひっくり返ると、たちまちに、メディアの論調は変貌するであろう。如何に日本が守れないかと、防衛できないかと、日本国民を責め立てるようになり、自らの論調をなくしてなお、戦争の悲惨だけを記事にできるのだろうか。